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Channel: ラメルの部屋~音盤我楽多骨董室~
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WEEKLY LISTENING LIBRARY 336 0617ー0623

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1  DOUG JEREBINE / IS JESSE 
HARPER 12(DOUG CITY)DC 452 LP 
NZ、ヘビーサイケ、68年録音蔵出し盤。
タイトルにある様に本名のダグ ジェレバインよりジェシー ハーパーの方が通りが良い、NZのジミヘンの異名を持つ伝説のアーティスト、68年に英国で録音されるもお蔵入り、結局アセテート盤しか残されなかった幻のアイテム、何といっても94年にキッシングスペルからアナログ、CDで蔵出しされ、全サイケファン、レア盤コレクターを驚愕させた強烈な一枚。そのキッシングスペルのCDにアナログ、更に同レーベルよりデフジャケにて再発されたCDに、別のレーベルからリリースされたアナログ盤に、本作の正規リイシューのドラッグシティ盤と5アイテム目の入手となる。三種のジャケが存在するが、ダグ自身のポートレイトを配した本作のインパクトは高い、マオリ族とギリシャ人の混血というエキゾチックでロックな風貌が格好良し、スペル、再発スペルに本作、曲目、曲名、曲順が違っておりファンは見逃せない。本作はアセテート盤からのリイシューという事でオリジナルに順じているのであろう。本作B面1曲目「エイントソーハードトウドウ」の本作で一番のヘビーサイケデリックナンバーがスペル盤では曲名が「ウェイクミー」、再発スペルは「ジングアソング」に変更され、オープニングに配され一気にハーパーの強烈無比なサイケワールドに突入する効果絶大というか、長年スペル盤に慣れ親しんでいるので、この流れが最高、まあ、本作はB
面から聴けばいいのだけど?
ジミヘンスタイルのファズギンギンにフィードバックなダグのヘビーサイケギターにディブ プレストンのフェイザーのかかった爆裂ドラム、ダグはベースも担当と二人だけの演奏に一曲バッキングヴォーカルが付くのみというデモレコーディングの体裁だが、ヘビーな曲ばかりでなくメロウなSSW風のナンバーも有りと完成度は高く、リリースされなかったのが不思議?
ダグはブリュー、ヒューマンインスティンクトでも活動するも73年には修道師へと転身、近年音楽活動を再開したらしい。














2  GRAME GRACE / HAIL ME
75(RCA)SF 8418 LP 
英、グラム、ポップス、ファースト作、英オリジナル盤コーティングジャケ。
60年生まれ15歳のグレム グレイス少年によるファースト作。声変わり前のキンキン声でグラムチックなナンバーを楽しそうに歌うピュアなアルバム、全曲グレイスのソングライティングによるもので、結構良い曲を書いてる。スパークスフォロワーな米のシークレットに近い感じ?アイドル然としたルックスも人気が出そうだが、その後はあまりぱっとしなかったのか?セカンドアルバムがリリースされるのは86年、本名のグラハム グレイス名義ですっかり大人声となったエレポップな内容、まだ26歳、しかし、ブレイクする事なく消えてしまった。10代の一瞬の煌めきを放ったアルバムとして記憶に留めたい。










3  STEVE HARLEY & COCKNEY 
REBEL / THE BEST YEARS OF OUR 
LIVE 75(EMI)EMC 3068 LP  
英、モダーンロック、サード作、英オリジナル盤コーティングジャケ。
本作は決定版といえる3CD+DVDの拡大盤を紹介済み、アナログは国内盤を所持してるが、英コーティングジャケの魅力には抗い難く購入。
スチュワート エリオット以外のメンバーを一新し、ジム
 クリーガン、ジョージ フォード、ダンカン マッケイと強力布陣による新体制、スティーブハーレィ&
コックニーレベル名義での第一段、アラン パーソンズとハーレィによる共同プロデュース、「メイクミースマイル」の全英ナンバーワンヒットを生んだ絶頂期のアルバム。コックニーレベル時代の要エレクトリックヴァイオリンが排除され、シュールでデカダンなカラーが薄まり、ポップでモダーンなサウンドへと移行、私的には物足りない部分もあるが、「マッドマッドムーンライト」とかハーレィ節が堪らない!














4  SECTION 25 / ALWAYS NOW 
(FACTRY BENELUX)FBN 3 045CD 2CD 
英、NW、ネオサイケ、オリジナルリリースは81年ファースト作の二枚組拡大盤、一枚目はアルバム収録曲にシングル音源等ボートラ9曲付、二枚目は81年1月13日ピールセッションに80年10月26日オランダでのライブ音源他デモトラック等全15曲。
オリジナルアナログに順じた封筒式紙ジャケ仕様。

シグロ20、トリソミー21にセクション25と何故かジョイデビジョンフォロワーが多い20番台?、音楽性は違うがトム ロビンソンのセクター27なんてのもあった。
フアクトリーレーベル、マーティン ハネットプロデュース、JD直系のダークネオサイケサウンド、ヴォーカルがカーティスみたく絶望の淵を見せる程の凄み無い為、やや軽みを感じるのは致し方ないところ、やがてニューオーダー的エレポップへと移行したのは必然!
















パート2

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5  STEPHEN AND THE FARM   
BAND / UP IN YOUR THING 
04(AKARMA)AK 291 LP 
米、サイケ、フォークロック、オリジナルリリースは73年セカンド作のイタリアリイシュー盤。 
ファーストアルバムが韓国のベラテラレーベルより紙ジャケ化されてるファームバンド、当ブログで紹介済み、本作はスティーブンアンドザファームバンド名義でリリースされたセカンド作。
スティーブン ガスキンが主宰するテネシーのヒッピーコミューン「ファーム」の参加者から成るグループでスティーブンはじめ8人のメンバーが参加。ファーストはアナログ二枚組で長尺ナンバー中心のグレイトフルデッド的サイケトリップジャムセッションであったが、本作はジェファーソン、イッツアビューティフルデイを緩くした様なフォークロックサウンド、男女混声ヴォーカルによるハッピー感満載、土草の匂いが漂ってきそうなアーシーなフィーリングが良い、カナダのパースカウンテイコンシピラシーに通じる雰囲気!












6  フー / オッズアンドソッズ  98(ポリドール)
POCP9202  紙ジャケ
英、ロック、オリジナルリリースは74年のレアトラック集に新たに12曲を追加し編集した新装盤。
本作は以前紹介済み、先週紹介した「ダイレクトヒッツ」と共に帯無し最低価格品をついついゲット、安いからと同じものを何枚も購入するのはブツが増えるばかりで止したいのだが貧乏人の悲しい性というものでなかなか止められない。
本作は本編の11曲にボートラの12曲をプラスして、録音年月順に編集した新装拡大盤、新たに生まれ変わった「オッズアンドソッズ」、オリジナルの切り抜き変形ジャケを再現した紙ジャケ、これは何枚あっても良いでしょう?















7  ATACAMA / THE SUN BURNS  
UP ABOVE 72(CHARISMA)CAS 1060 LP 
チリ、ロック、フォルクローレ、セカンド作、英オリジナル盤。
樹木に雷光の印象的なジャケが目を惹くアタカマ、ジャケクレジットをよく見るとヒプノシスデザインであった。ファーストは確かにヒプノシスっぽいジャケだったが、恐らく未入手。フォルクローレものということでスルーしていたが、ボリビアのヴァラとかコロンビアのジェネシスとか近年、この手のものもすんなり聴けるという事で入手したアタカマは、ルイス ヴェロス ホカのチャランゴ、ヴォーカルにギター、ヴォーカルのカルロス モラレス、ボンボのエリアス サラザールのトリオにゲストのケーナとシク奏者を加えた編成で本格的なフォルクローレサウンドをクリエイト、荒涼としたアタカマ砂漠に一瞬の雷鳴の如き恵みの音?
英国ではNWの時代、同じ様なアプローチのインカンテーションというグループが人気を博した。アタカマは早すぎた、プログレの時代には厳しすぎたかもしれない。









8  BAND OF HOLY JOY / WHEN 
STARS CAME OUT TO PLAY 
87(BYE BYE BABY)BYE BYE 1 LP 
英、NW、セカンド作ライブ盤。 
バンドオブホリージョイといえば、国内盤アナログがリリースされた3、4作目、後に国内CDもリリースされた代表作であるが、私的にはそれ以前のマイナーレーベル時代のファーストに本作が最高、実は更にその前にカセットをリリースしてるみたいだが未聴。
このグループの特徴といえば、欧州トラッドにエレクトリックを絡めた大道音楽スタイルにジョニー ブラウンの泣きの入った爬虫類系ヴォイス、ヴァージンプルーンズのギャビン フライデー、セックスギャングチルドレンのアンデイ セックス ギャングと供に私的に三大うわばみシンガーと称してる。そのジョニーのとち狂ったヴォーカルに哀愁と毒っ気たっぷりの欧州トラッド大道芸サウンド、ドアーズのセカンド「まぼろしの世界」のジャケの一行に続く楽団といった雰囲気が堪らない!
本作にファーストはたぶん未CD化、カセット作と共にCD化望む。




















パート3

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9  MODERN LOVERS 89(RHINO)
R2 70091
米、ロック、オリジナルリリースは76年蔵出し盤。
米音楽界のへっぽこ男ジョナサン リッチマンはヴェルベッツの追っかけとして有名、同じ追っかけのエリオット マーフィー、ロバート クインと並んで後にミュージシャンとして成功するのだが、活動期間中は全く評価されなかったヴェルベッツをリアルタイムで追っかけていたのは、彼等の先見性とヴェルベッツの持つ音楽の強力な磁力のせいであろう。マーフィーはヴェルベッツライブのライナーを手掛け、クインはルーリードバンドのギタリストとして、そしてリッチマンの本作の一部プロデュースをジョン ケイルが担当と関わりあっていく。本作は71~72年にケイル、他にキム   
 フォーリー!等がプロデュースするも結局リリースに至らず、後年ジョナサンがジョナサンリッチマン&モダーンラバースでビザークリーからデビューした際に便乗?リリースされた、いわゆる蔵出しデモ音源集である。 
ベースに先のエリオットマーフィーバンドのアーニー ブルックス、ドラムにカーズのデビッド ロビンソン、キーボードにトーキングヘッズのジェリー ハリソンと匆々たる面子によるオリジナルモダーンラバース、プロトNYパンクの「ロードランナー」「パブロピカソ」といった名曲、後のへろへろな歌声とは違うジョナサンのシリアスでニヒルなロックンローラー然としたヴォーカル、ヴェルベッツ直系のヒリヒリしたロックンロール、崖っぷちに突っ立ったロックンロール、NYの袋小路に迷い込んだジョナサンのストリートロック!











10  ピエール バルー / ヴァイキングバンク
98(オーマガトキ)OMCX1036
仏、SSW、オリジナルリリースは77年サード作にボートラ2曲付。
昨年暮れに亡くなってしまったピエール バルー、俳優、映画監督、サラヴァレーベルの主宰者、プロデューサー、ボサノバをフランスに紹介した人物としても知られる、そして何よりも音楽家、シンガーとして人々の記憶に残るアーティストバルー、この時期になると聴きたくなるミュージシャンの一人がバルー、シコ プアルキのカバー「仮面の夜」は妻ドミニク バルーとのデュエット、フランソワーズ アルディがカバーしたボートラの「水の中の環」はフランシス レイとのデュエット、「オー!アメリカ」はサラヴァからアルバムをリリースしているジャック ツリーズとの共作であった。
鬱陶しい梅雨空には決して晴れやかではないバルーの湿やかな音楽が良い、ブラジルの音楽の中でサンバではなくボサノバに惹かれたバルー、光があれば陰がある、陰に生きる身としては沁みる、、、












11  フランキー ミラー / ダブルトラブル & フォーリングインラヴ  96(VIVID)VSCD558
英、ロック、パブ、オリジナルリリースは78年5作目と79年6作目の2イン1仕様盤。
ジェス ローデン、ロバート パーマーと並んで英ブルーアイドソウルシンガー御三家とも称されるフランキー
 ミラー、脳溢血で倒れ長らく闘病中の不運のシンガーである。
本作は米進出を狙いジャック ダグラスをプロデュースに迎えた意欲作「ダブルトラブル」、更にポップ路線を強め商業的にも成功した「フォーリングインラヴ」、米では「アパーフェクトフイット」と改題、1曲差し替え曲順を大きく変更した別ヴァージョン、本作以降のアルバムは米盤の方を多く見掛けるので目論見通り米では売れたのであろう。しかし、売れ線狙いのキャッチーでポップな楽曲はミラーにはそぐわない、ロッカバラッドタイプのじっくり歌い込むタイプの楽曲が本領発揮で実に伸びやかに喉が鳴っている。 
5作目ではダグラス絡みでスティーブン タイラーがバックコーラスで参加、6作目ではエースのメンバーがバックを固めた充実作である。














12  RENAISSANCE / THE OTHER    
WOMAN 94(HTD)HTD CD 27
英、プログレ、復活作。
オリジナルメンバーはマイケル ダンフォードのみの新生ルネッサンス、フロントヴォーカルにジェーン レルフ、アニー
ハズラムに次ぐ三代目ステファニー アデントンを擁し突如復活、83年以来となるアルバムをリリース、同年にはアニー ハズラムも実質ソロ作だがアニーハズラムズルネッサンス名義でアルバムリリース、本作に対抗しての処置であろう?何やかんやあって01年にはダンフォード、ハズラムが組んでルネッサンスを継続。結成当初からなかなか複雑な経緯を辿ったグループだが、ルネッサンスといえはアニー ハズラムでしょうというわけで、本作も別名称でリリースしてくればすっきりしたのに、しかし、そうなると本作を手にはしてなかったわけで複雑である。
やはり、ルネッサンスのネームヴァリューは大きい。
さてステファニー嬢、美しいヴォーカルで歌も上手いのだが、個性に乏しくあまり印象に残らない、サウンドは80ズルネッサンスをやや70年代よりにした感じ、熱心なルネッサンスファン以外にはあまりオススメ出来ないが、単に女性ヴォーカルものが聴きたいという方には良いかも?








13  MICHAEL MONROE / SUMMER 
RAIN 93(MISTREE)MISTREE CD 10011
米、SSW、AOR、オリジナルリリースは80年ファースト作にボートラ2曲付。
まさに今の時期にぴったりという事で引っ張り出したマイケル モンロー、デフジャケにてのCDリイシュー盤、AORにカテゴライズされるとスルーしたくなる骨の髄までのロック野郎にはミネアポリスのSSWものとして認識したいアルバム、数多の名盤を生んだサウンド80スタジオ産、
柔らかいギターの響き、ウッドベース、ピアノ、ビターなヴォーカルにサックス、ヴァイオリン、チェロが彩りを添え、夏に一服の涼を運ぶ雨の如き爽やかな一時が味わえる。
AOR的な生活とは全く無縁のロック野郎にはあまり必要としない類いの音楽だが、ミネアポリス産とあって都会的な鼻持ちならさが感じられないのが良い。





 



 今週はレコ屋行かず!




WEEKLY LISTENING LIBRARY 337 0624ー0630

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1  BENNY SOEBARDJA / THE LIZARD YEARS 11(+STRAWBERRY 
RAIN )SR002 2CD 
インドネシア、サイケ、ハード、75ー78コンピ盤。 
60年代にビートポップグループピルスでデビュー、シヤドックスからリイシューされたシャークムーブにジャイアントステップのメンバーとして知られるインドネシアロックの最重要人物ベニー ソバルジャ。
本作はリザードを率いてリリースしたソロ作、75年「ベニーソバルジャ&リザード」、77年「ギミーアピースオブガットロック」、78年二枚組の「ナイトトレイン」の三枚のアルバムをパックしたソロの集大成盤二枚組。
のたうつファズギター、時にオリエンタルに響くキーボード、ファンキーに弾むリズム隊、土着的な女性コーラス隊、ジェスロタル風のフルート、叙情的なアシッドフォークナンバーにハードサイケチューン、味のあるヴォーカル、インドネシアンサイケの決定盤!
 最初から最後まで痺れる至極の二枚組、インドネシア恐るべし!














2  CEM KARACA / NEM KALDI?
(PHARAWAY SOUNDS)PHS 022CD
トルコ、サイケ、オリジナルリリースは75年シングルコンピ集。
トルコのサイケデリックムーブメントをアナドルロックというらしい、そのアナドルロックのエルキン コライ、バリス マンチョ、エデイップ アクバイアムと並ぶ四天王ジェム カラジャのシングルコンピ集、タイトでグルービーなリズム隊にスペーシーなエレクトロニクス、変拍子ビシバシの辺境グルーブ、トルコらしいこぶしの効いたヴォーカル、日本人の琴線に触れる演歌的郷愁感じるアナドルロックは面白い。











3  SUN KIL MOON / BENJI 14
(CALDO VERDE)CVCD 029 2CD 三面ペーパースリーブ
米、ポストロック、6作目。
元祖スロウコア、サッドコアと云われる名グループレッドハウスペインターズのマーク コズレク率いるサンキルムーン、当ブログでも紹介済み、コズレクはソロでもアルバムをリリースしており、その味わい深いヴォーカルは枯れ歌系シンガーソングライターを代表する一人である。コズレクのソロプロジェクトサンキルムーン、ソロ名義作との違いがいまいち分からないのだが、本作にはコズレクがギター、ベース、シロフォン、ヴォーカル、ドラムのソニックユースのスティーブ シェリー、キーボードのオウエン アシュワースがクレジットされ、参加メンバーとしてこれまた枯れ歌の代表シンガーボニー プリンス ビリーことウィル オールダムがバックヴォーカルで冒頭からの3曲に参加、他に何人か参加してるが、この辺疎いので分からず。今までのモノクロジャケとは違いカラーな風景ジャケからも明るい印象を受けるのはオールダムはじめ女性シンガーを含むバックヴォーカル陣の存在が幾分華やかな印象を添えてる。とはいえコズレクのヴォーカルは相変わらずのぼそぼそとした枯れ歌系でそぼふる雨に沁みる。













4  SEDMINA / Ⅱ DEJANJA (MELLOTRON)MRCD 1007 2 デジパック

スロベニア、フォーク、プログレ、オリジナルリリースは82年セカンド作。
本作は以前プラケ盤を紹介済みだが、デジパック再発盤も入手、良いものは複数アイテムで欲しいもの、こうしてブツが増えていく。
ユーゴのスパイロジャイラの異名を持つストレンジフォークの大傑作。ヴェノ & メリタ ドレンク夫妻を中心とするグループセドミナ、画家でもある夫の画によるジャケ通りの妖しくシュールで幻想的な音世界、ギター、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ピアノ、パーカッション等を配したクラシカルでトラッドな演奏に狂騒的な男女混声ヴォーカルが絡む幻想譚、ジプシーの郷愁、バルカンの悲哀がひしひし伝わってくる。ヨーロッパの暗い闇夜の音楽夜会にこっそり参加してる様な感覚に陥る。
この後、夫婦は離婚、ヴェノは97年にセドミナを再始動しアルバムリリース、98年作は当ブログで紹介済み、変わらぬストレンジフォークの傑作であった。

 










パート2

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5  GARLAND JEFFREYS / THE KING OF IN BETWEEN 12(BIG 
LAKE)471107 2  デジパック
米、SSW、ストリートロック、10作目。
ルー リード、エリオット マーフィーと共にマイフェイバリットストリートロッカーガーランド ジェフリーズ、97年の「ワイルドライフディクショナリー」、06年ヨーロッパのみでリリースされたベスト盤に3曲の新曲が収録されていたが、久々の復活アルバム。
黒人、白人、プェルトリコの血をひくガーランドは人種の坩堝ニューヨークを体現するアーティスト、NYのストリートを強く感じさせるSSW、ロッカーである。オープニングの「コニーアイランドウィンター」や「ローラーコースタータウン」といったナンバーに顕著なニューヨークの街頭、アントン コービンによるジャケも素晴らしい。
「ロックンロールミュージック」といったブギナンバーや、お馴染みのレゲエチューン、ジェームス ブラウン、ボ ディドリーが歌いこまれた「ジョンリーフッカーコールスミー」といったブルースナンバー、スカに軽快なストリートロック、真摯だけど軽妙な雰囲気漂うのがこの人の魅力。
バックヴォーカルで1曲盟友ルー リード参加が嬉しい、ジュニア マービン、ラリー キャンベル、ヒュー マックラケン、ダンカン シーク、ピノ パラディーノ、スティーブ ジョーダンといったバック陣の堅実な演奏も見事!
傑作ライブ盤「ロックンロールアダルト」のCD化、出来れば完全版でのリリース望む!












6  ルスティケッリ & ボルディーニ / オペラプリマ
  04(BMGファンハウス)BVCM37504  紙ジャケ
伊、プログレ、シンフォ、オリジナルリリースは73年唯一作。
本作はプラケ盤を所持してるが音質不良の為、紙ジャケ盤を入手。
キーボード、ヴォーカルのパオロ ルスティケッリとドラム、パーカッションのカルロ ボルディーニによるデュオグループ、キーボードとドラムのデュオというとビリー ジョエルのアッテイラ、スウェーデンのハンソン&カールソン、ドイツのマグマといった割りとアングラ的で特異なグループが多いのだが、さすがはプログレ大国イタリア、見事なシンフォニックアルバムに仕上がってる。殆ど二人でオーバーダビングを重ね複雑な音世界を構築したのに驚く、メロトロンによる優美なオーケストレーションとか堪らない。父が映画音楽家、母がオペラ歌手という血筋とはいえか、まだ16歳のルスティケッリの才能に驚く、キーボディスト、作曲家としての非凡な才能に、10代にして渋すぎるカンタトウーレ風熱唱ヴォーカルは天賦の才能、この後、映画音楽やセッションワークが主で歌声が聴かれないのが残念、96年にソロアルバムがリリースされてるみたいだが、どうなんであろう?














7  QUINTESSENCE / COSMIC ENERGY LIVE AT ST PANCRAS 1970 09(HUX)HUX 108
英、サイケ、ラーガ、発掘ライブ音源にボートラ5曲付。
BBCラジオ音楽番組用に録音された音源、ロンドンセントパンクラスタウンホールの公演に、ボートラとして71年クィーンエリザベスホール公演を追加した75分に及ぶライブ盤。
クインテセンスはノッティングヒルゲイトを根城としたヒッピーサイケグループ、アイランドからリリースされたアルバムのオリエンタルで宗教的なカバーアートも素敵であった。勿論アナログで揃えてる。
ラーガロックにオリエント指向、ヒッピーでサイケデリックな音楽性が独特な存在感を放つ、インプロ色の強いフリーキーでドラッギーなジャムセッションが味わえる。ノッテイングヒルゲイトの一角に迷いこんだ様な感覚に襲われる。










8  DE DANNAN / HOW THE WEST 
WAS WON (HUMMINGBIRD)HB CD 
0020 2CD 
アイルランド、トラッド、フォーク、80ー96ベストコンピ盤二枚組全25曲。
75年のアルバムデビューからクラナドと並んでアイルランドを代表するグループディダナン、今でこそアイリッシュミュージックは広く知られる存在だが、ロック大国英国の影に隠れ、その存在感は薄いものであったが、80年代半ば以降のU2、エンヤやクラナドが米国でヒットしポピュラーミュージックの世界でもその存在を広くアピールし、そしてベリーダンスブームによりケルト音楽が注目を集め、アイリッシュトラッドミュージックも広く知られる事となる。
本作はトラッド然としていた80年のサード作からの収録、続く4作目の「スタースパングルドモリー」では「ヘイジュード」をカバー、ポピュラーシーンでもディダナンの名を知らしめた記念碑的な一枚で、当時音楽雑誌でも大きく取り上げられていた。そしてこのグループの功績はアイルランドを代表する多くのミュージシャンを排出した事、歴代女性リードシンガー、ドロレス ケーン、モーラ オコンネル、メアリー ブラックにエレノア シャンリーというから凄い、アンディ アーヴィン、ジョニー モイニハン、マーティン オコーナーも参加していた。アイリッシュシーンでは外せない重要グループ!










9  ポール ヘイグ / サムシング グッド
89(ヴァージン)VJD32222
英、NW、4作目。
英ギタポ伝説のグループジョゼフKを率いたポール ヘイグはグループ解散後、ベルギーのクレプスキュールレーベルを拠点に活動、三枚のアルバムを残し英国へ戻りヴァージン傘下のCIRCAよりリリースしたアルバム、アナログでも所持してるのだが、ジャケの印象からクレプスキュールからリリースされたアルバムだと思っていた、12インチの「ジャステイス」にジャケが似ていたからね。
ジョゼフKの青春陰鬱ギタポからダンサンブルなエレポップ路線へとシフトチェンジしたヘイグ。
本作のプロデュースはヘイグにアソシエイツのアラン ランキン、ソングライティングを1曲ビリー マッケンジーが手掛けてる。シンドラの無機質なビートにヘイグのクールなモダンヴォイス、メランコリックなナンバーにダンサンブルなエレポップナンバーが程よいバランス、アソシエイツ絡みだがアソシエイツ的なテンション無いのはヘイグ故なのだろう?
















パート3

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10  TEDDY ROBIN & THE PLAYBOYS / THE IN SOUNDS OF    
HONG KONG! 05(UNDERGROUND MASTERS)UM 003
香港、ビート、ガレージ、コンピ盤全22曲。
現在では 映画俳優、監督、プロデューサーとして著名なテディ ロビン クゥオンがウィリアム、レイモンドの兄弟と結成していたグループ、香港では人気のグループで65年から69年にかけて4枚のアルバム、多数のシングル盤をリリース、ブリテイッシュインベンションの影響濃いビート、ガレージ、パンク、サイケデリックな演奏が最高、ジャケ裏にはまだあどけないルックスのチャイニーズ系の若者、我が国のGSに通じる郷愁みたいなものを感じるのはアジア圏だからか?









11  BONNIE ' PRINCE ' BILLY WITH  
HAREM SCAREM AND ALEX NEILSON / IS IT THE SEA ? 08
(BBC)2427972
米、ポストロック、ライブ盤。
ポストロック枯れ歌系代表アーティスト、パレスブラザース、パレスミュージック、パレスを経たウィル オールダムがボニー プリンス ビリーと名乗って多数のアルバムをリリース、ジョイントアルバム、ライブ盤も多く精力的に活動してる。
本作はエジンバラのハーレムスキャーレム(もちろんハードロックバンドではないアコースティックバンド)とアレックス ニールソンとのジョイントライブ、06年のスコットランド~アイルランドツアーからの収録。
フィドル、バンジョー、フルート、ホイッスル、メロディカ等アコースティック楽器の優しい響きにビリーの滋味深い枯れ歌ヴォーカル、ハーレムの女性メンバーによるバックコーラスが幾分華やかで明るい彩りを添えてるのも良い。現代アメリカ最高のSSWの一人!










12  BEDHEAD / WHATFUNLIFEWAS 
01(TOUCH AND GO)TG 224
米、ポストロック、スロウコア、オリジナルリリースは84年ファースト作。 
コディン、アセトン、レッドハウスペインターズと共に元祖スロウコア、サッドコアと称されているベッドヘッド、この辺少しかじってる身としては押さえとかなければと入手、計三枚のアルバム残して解散、良く見掛けるので直ぐに集まると思う。
現在、ニューイャーというグループで活動するマットとブッバのカデーン兄弟を中心とするグループでバットホールサーファーズのキング コフィが運営していたレーベルトランスシンジケートからアルバムデビュー、
本作がそのアルバムとなる。本作はタッチ&ゴーからの再発盤、米インディーズの老舗レーベルからリイシューされるのだから、やはりそれなりに評価されてるのであろう。
スピーカーからは予想通りの音が流れてくる、もやもやとした音塊にぼそぼそと呟く様なヴォーカル、時おりバーストするギター、ひたすら内省的で暗い音楽に心が安らぐ。
声高に我が我がと自己主張激しい輩より、ぼそぼそと真摯に語られる方が心に響くというものだよ、耳を傾けたくなるものなのだよ!












13  SUFI CHOIR / A JUBILEE SELECTION (CMM)CMM CD 26
4面開き紙ジャケ
米、ソフロ、宗教歌、70ー80ベストコンピ盤全16曲。 
神秘主義者のスフィ サムことサムュエル L ルイスが設立したスフィラハニアットインターナショナルの信者によって自然発生的に誕生したスフィクワイア、アナログ盤はたまに見掛けたがファーストと三枚目?しか所持してない。カルト宗教ものいうとチャールズ マンソンにヤホワ13が有名、詞の意味が解らないので何とも云えないが、そんなに宗教的な感じは受けないが、スフィクワイアはハレクリシナとコーラスが連呼される多幸感に充ちたナンバーが見られ、いかにも宗教的な雰囲気が鼻白む部分も散見されるのだが、ソフトコーラスが心地好いソフロアルバムとして捉えるとそんなに悪くない、無神論者にはどうでもよい話しで音楽的に楽しめるかどうかって事。












14  IRONBRIDGE (FLAMED GEMS)
GEM 80
英、ロック、ポップス、オリジナルリリースは73年唯一作。
原盤は仏EMI、英国ではリリースされなかったので知名度は低いが、我が国ではしっかりアナログ盤がデフジャケにてリリースされていた、我が家のどっかにあるはず。
ビートルズの影響色濃いメロディーに爽やかなハーモニーが印象的なグループ。ジャケ裏にはジョージ
ハリソンのギタースタイル、初期バッドフィンガーが引き合いに出されてる。メロトロンを導入したプログレシッブな味付けも味わい深いが、カラっとしたドライな印象でもう少し英国的叙情性が欲しいところ、これといった際立ったナンバーがあればスモーキーみたいになれていたかも?








  今週は29枚ゲット!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 338 0701ー0707

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1  SYRINX / TUMBLERS FROM THE 
 VAULT (1970ー1972) 16(RVNG)
RERVNG 08 2CD 
加、サイケ、プログレ、アートロック、コンプリート?盤二枚組全23曲。
一枚目に71年セカンド「ロングロストリラティブス」、70年ファースト「シリンクス」、二枚目にシングル曲、オルタナ、デモヴァージョン、ライブ音源等未発表音源集。
カナダのロックシーンを色々探究してると行着くのがこのグループ、二枚のアナログ盤は入手済みだが、レア、未発表音源付した二枚組仕様でのCD化という事で入手。
アングラサイケで人気のインターシステムズのキーボードのジョン ミルス コッケルを中心にサックスのダグラス プリングル、パーカッションのアラン ウェルスによるトリオ編成、不穏な電子音に導かれ、サックス、ピアノの優美な調べ、ボンゴ、コンガ、ベル、グィーロ、ティンパニ、ゴング、タンバリン等が織り成すイマージネーション豊かな音像、サイケ、チェンバー、プログレ、アート、ミニマル、モンド、イージーリスニング、エクスペリメンタルといった要素がロマンティックに融合した傑作!全編インストながらも妙に惹き付けられる魅力有り!
更に二枚目では女性ヴォーカルを配した現代音楽的アプローチの声楽曲に貴重なライブ音源、本編以上に楽しめる御宝盤!









2  CHRIS KNOX / BEAT 00(THIRSTY EAR)THI 57090 2
NZ、ギタポ、インディ、6作目?
少し前にNZ伝説のギタリストダグジェレバイン=ジェシーハーパーを取りあげたが、こっちは
NZ伝説のパンクバンドトイドールにトールドワーフを率いたキウイポップシーンの重要アーティストクリス ノックス。本作はホーンセクションも導入したジャングリーなポップソング、甘酸っぱさと毒も持った捩れたポップセンスが良い味!
注、ラスト曲10分程の無音の後、隠しトラック有りでCD収録許容時間一杯までだらだら続くのもこの人っぽい。














3  EUGENE CHADBOURNE JIMMY 
CARLBLACK / THE JACK AND JIM 
SHOW CDR 
米、アヴァンロック、コラボ作、オリジナルリリースは95年。
クレイマー、デビッド リヒトとのショッカビリーを経たユージン チャドボーンとフランクザッパ&マザースオブインベンションを経たジミー カールブラックによるザジャックアンドジムショウのアルバム、雑な装丁、CDRの怪し盤。このユニットで何作かリリースしており、来日公演も果たしてる。
本作は「パチュコガダヴァー」と題されたキャプテンビーフハートのカバー集というのだから、米ロックの曲者揃い踏みで堪らない。
多作家のチャドボーン、ギターインプロを軸にフリーミュージックシーンでソロ作、様々なコラボで多数のアルバムをリリース、ロックファンとしてはキャンパーバンベートーベンとのコラボ作がマスト、そして本作、チャドボーンのジャージーでフリーキーなペンペケズンジャカギターにカールブラックのズンドコドラムに素っ頓狂なヴォーカル、ガチャガチャガシャガシャグチャグチャグシャグシャ、ゴミ箱をひっくり返した様な音楽!









4  DUNGEN / 4 08(KEMADO)KEM 
081 デジパック
スウェーデン、サイケ、5作目?
現行サイケデリックバンドとして高い評価を得るドウンエン、グスタフ エスティスを中心とするグループ、これ迄にリリースされたアルバムは何気に押さえてる現行アーティスト、本作はマルチミュージシャンのグスタフがピアノに専念、一部パーカス、フルートを担当、ギターは全てレネ フィスケに任せてる。ファズギターに浮遊感あるパーカッションによるサイケデリックな感触にジャージーなティストが増したサウンドプロダクション、インスト曲を半数程配した構成、新機軸を打ち出したドウンエンの充実作!












5  IAN TAMBLYN 77(CREAM)
CR 1007 LP 
加、フォーク、SSW、セカンド作の米仕様盤LPカットアウト盤。
71年に自主制作200枚の「ムーストラックス」という幻のアルバムがあるので、実質サード作となるアルバム、オリジナルのカナダ盤「クローサートウホーム」の米盤仕様、オリジナルジャケの表裏を逆にして、3曲カットし1曲追加した10曲収録。
カナダを代表するSSWの一人で現在まで多数のアルバムをリリースしてる。
人の良さそうな眼鏡顔そのままの優しさと温かさに溢れたシンガーソングライターアルバム、ふと木立の中で戯れたくなる、そんな気分になる、田舎の野っ原を思い出す。











パート2

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6  サウンドオブフィーリング / サウンドオブフィーリングの世界  (ビクター)SMX7095  LP
米、サイケ、モンド、ソフロ、オリジナルリリースは68年唯一作の国内盤LP。
近年CD&アナログでリイシューされ認知度が上がったサウンドオブフィーリングだが、リアルタイムで国内アナログ盤がリリースされていたのは殆ど知られてない。無理矢理ゲートフォールド仕様にしたマーキュリーレコード日本ビクター産、当時価格1,950円、それ以下の中古盤価格にてゲット。
本作は以前ブート?のリプロ盤が出回っていたので、それなりの人気盤であったのだろうが何せこのジャケ、イージーリスニングなヴォーカルものであろうとスルーしていた経緯あり。  
ヴォーカルものというのは確かで、ゲィリー デビッドにアリスとレイの双子のアンドリース姉妹によるジャズヴォーカルトリオにダブルベースにドラムというバック陣による6人編成。プロデュースはジャズシーンの名プロデューサー、評論家のレナード フェザー、ランバートヘンドリックスロスのスタイルに現代音楽的な声楽アプローチに、電子音を大胆にフューチャーした時代を反映したサイケデリックなフィーリング、この辺がサイケファンにアピールする処。
ドノバン「ハーディガーディマン」、S&G「サウンドオブサイレンス」のカバーあり、スキャット、ヴォイスパフォーミング、ジャズ、サイケ、モンド、ソフロ、サバービアにジャケ通りのトワイライト感が何とも良い雰囲気の好盤!









7  DANDO SHAFT / EARLY DANDO 
SHAFT 94(BMG)874 446
英、フォーク、70ー72初期コンピ盤全20曲。
ダンドーシャフトといえば71年ネオンレーベルからのセカンドが有名、キーフジャケ廃屋メリーゴーランドが何とも云えない雰囲気のコレクターズアイテムとしてブリテイッシュロックマニアには外せない一枚、本作は70年ミキ ダロンのヤングブラッズレーベルよりリリースされたファースト「アンイブニングウィズ」、ネオンのセカンド「ダンドーシャフト」、72年RCAからのサード「ランタローン」からの選曲。ファースト全曲にセカンド9曲、サード3曲といった構成、レア曲等の収録は無し。
ダンドーシャフトといえば歌姫ポリー ボルトンなのだが、参加はセカンドから、というわけで前半のファースト収録曲は男性ヴォーカルのみ、しかし、これが悪くはない、艶やかさのない素朴なフォークサウンドが実に良い、フルート使いも絶妙、アナログ盤を愛聴していた、米盤だけど。セカンド作からはポリー嬢の美声が聴けるブリテイッシュフィメールフォークの王道サウンド!セカンドはもちろん、各々単体でのCDリイシューあり。
サードアルバムリリース後、解散、77年に再結成アルバム「キングダム」リリース、当ブログで紹介済み、更に94年には再再結成?ライブ盤リリース有り!















8  DAVE BIXBY / ODE TO QUETZALCOATL 08(GUERSZEN)
GUESSCD 025
米、アシッドフォーク、オリジナルリリースは69年自主制作ファースト作。
本作のCDリイシューまで殆ど知られてなかったディブ ビクスビィも今やアシッドフォーク定番アイテム、当ブログでもプラケに紙ジャケ盤を紹介済み、二枚目となるプラケ盤だが、500CCペットボトル価格とあって思わずゲット、こうしてブツがドンドン増えていくのは毎度の事だが、良いものは何枚あっても困らない?
ブツブツと念仏を唱える様なダウナーヴォーカル、全てを悟りきった諦念の世界、絶望の縁でもがき苦しむ身にケツァルコアトルは舞い降りたのか?













9  MAXIME LE FORESTIER 73
(POLYDOR)2473 025 LP 
仏、SSW、セカンド作、オリジナル仏盤ゲートフォールドコーティングジャケ。
ファーストアルバム収録の「感情教育」がTVドラマの主題歌に起用され話題となったマキシム、70年代の諸作は国内アナログ盤がリリースされていて良く見掛ける、本作は美しいコーティングの仏オリジナル盤とあって入手、知的な髭面のポートレイトジャケ、裏面のピアノを弾くショットも素敵。 
落ち着いたヴォーカルによる文学的な香りが漂うフレンチポップ、シャンソンの世界、新感覚派のSSWとしてイブ シモンと並んで注目を集めた。










10  THOMAS FERSEN / LE BAL DES OISEAUX 93(WEA)4509 91369 2
仏、SSW、フレンチポップ、ファースト作。
フレンチの洒落男トマ フェルセン、我が国ではサード作になる「魚の日」と4作目の「キャトル」がリリースされ、その存在が少しだけ話題となった。セカンド作からはジャン バプティス モンディアーノがジャケ写を手掛け、そのスタイリッシュな世界通りのサウンドが魅力であるが、本作ではまだ粗削りというか、垢抜けない、青臭いサウンドでデビュー作ならではの模索中といった段階で、これからどういう風に化けていくのか、なかなか興味深い音が詰まってる。
仏のトムウェイツと形容される事が多いが声質でいえばアルチュール アッシユの方が似てる、フェルセンにはまだウェイツほどの存在感は無い。











パート3

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11  MARK GLYNNE AND BART 
ZWIER / HOME COMFORT 80(DIVORCED)DIV 1 LP 
蘭、NW、唯一作、オランダオリジナル盤。
少し前にメカノ「オートポートレイト」を紹介したが、並び称されるダッチNWの大名盤がマーク グリンネ&バート ツバイアの「ホームコンフォート」、本作はオランダ原盤でリリックシート付き、フランスのアテムレーベルからのリリースあり、もちろん両方所持してる。
ブリテイッシュロック集成のNW編に掲載され、フールズメイト誌で北村昌士氏はロックボトム時代のロバート ワイアットが漆黒の闇に堕ちたら、もしくはシド バレットが完全な鬱状態になったら、こんな音楽なのかもしれないと評した。これ程までに音楽による救済を極限まで希求した作品は稀有である。ギリギリの地平で鳴り響く音楽、深夜独りぼっちで孤独の底でひたすらもがき苦しむ男へのレクイエム、精神病患者の独白の様なヴォーカルが心の闇の奥底にへばりつく。マイフェイバリットアルバム!
この後、二人は7インチを残し燃え尽きてしまったのか、その後の消息は寡聞にして知らず。
98年デフジャケにてCDリイシューされるが、全く見掛けない、オリジナルジャケにて再発願う!










12  JOHN FOXX & LOUIS GORDON / CRASH AND BURN 03
(METAMATIC)META 005CD 
英、NW、エレクトロニクス、
第一期ウルトラヴォックスのフロントマンとしてNWファンには広く知られてるジョン フォックス、後進に与えた影響も大きく、ゲィリー ニューマン、スティーヴ ストレンジはリスペクトを表明している。
ウルトラヴォックス脱退後、ソロに転じてヴァージンより4枚のアルバムリリース、85年のアルバムを最後に音楽活動は途絶え引退状態に、95年ルイス ゴードンとのユニットで突如復帰、以降空白の10年間を埋めるかの様にゴードン、ハロルド バッド、元コクトーツインズのロビン ガスリーとのコラボ、ソロ名義、ライブ盤、ベストと多数のアルバムをリリース、アンビエントなエレクトロニクス作が主でインスト作が多数、インストものが不得手なのであまり食指が伸びないが、本作はヴォーカル入り、相棒ゴードンとのコラボ、二人の操るシンセをバックにフォックスのヴォーカル、「ゴールデンセクション」が錆び付いた様な鈍光を放つ作品で、これは良い。サイレントマンの異名を持つフォックスだが、もっと歌って欲しい!













13  FIREBALLET / NIGHT ON BALD 
MOUNTAIN 75(PASSPORT)PPSD 98010 LP 
米、プログレ、ファースト、米オリジナルカットアウト盤。
セカンドとの2イン1仕様盤のCDで紹介済みのファイアーバレー、アナログ盤はセカンド共々至るところに転がってるのでスルーしているのだが、忘れてるだけで購入済みかもしれない、段ボール海に沈んでるかも?昔も今も安いこのグループ、半コイン価格にてゲット。
米プログレの基本アイテムとして定着したアルバム、私的にはスポルズオフウォー、モルモスのジェイムス クオモが結成したグループという事でテンション上がるが、一般的にはキングクリムゾンのイアン マクドナルドがプロデュース、演奏で参加してるのが売り、実際、フルート、サックスの好演で美味しい処持っていってる。ムソグルスキーの「禿げ山の一夜」のカバーが聴き処、クラシックとロックの融合に果敢に望んだプログレッシブなアルバム、随所にクリムゾンはじめ、イエス、ジェネシスといった英プログレの大御所逹の影響が伺われるが、米大陸的おおらかさというか大味な感じが米プログレ的でその辺が評価の分かれ目だろうか?













14  PASADENA ROOF ORCHESTRA 
/ NIGHT OUT 79(CBS)CBS 83220 
LP 
英、モダーンポップ、8作目、英盤オリジナル。
20~30年代の古き良き時代のミュージックホールで奏でられたスウィングジャズミュージックを現代に再現するパサディーナルーフオーケストラ、我が国ではトランスアトランテイック時代の諸作が紙ジャケ化されてる。そのいかにもノスタルジックなジャケとサウンドは印象には残ってるも購入するには至らなかった。しかし、CBS移籍第一段の本作は、同じレーベルのアル スチュワートの傑作「モダーンタイムス」を彷彿させるジャケに思わす購入、モダーンタイムスはヒプノシスで本作はCBSのサイモン キャントウェルとニコラス マーチャントの名がクレジットされてる。男女のコスチュームに車、ヒプノシスを意識してるのではないだろうか、館に向かう道中、故障した車、苛つく女、裏ジャケには車を押す男のパサディーナジャケに、何やかやで館に到着するも愛想尽かして去る女なアルジャケの連想も楽しめる。
サウンドはノスタルジックでモダーンなキャバレーミュージック、タコで有名な「踊るリッツの夜」のカバーあり!









15  ヤングゴッズ / T.V. スカイ  91(アルファ)
ALCB 477
スイス、NW、インダストリアル、4作目。
本作はデジパック盤を以前紹介済み、最低価格の国内盤をゲット。
プロデュースはスワンズのロリ モシマン、ベルギーのプレイイットアゲインサムリリースとエレクトリックボディミュージックの王道をいくサウンド、ゴッズの名を一躍有名にした重要作。





  今週はレコ屋行かず!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 339 0708ー0714

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1  POLL / POLL 07(ANAZITISI)
ARLP/S 70 14 LP + 7EP 
ギリシャ、フォークロック、プログレ、オリジナルリリースは72年セカンド作のギリシャ再発盤に7インチ付きカンガルー式ゲートフォールドジャケ。
少し前に取り上げたワンセントスティーヴンと同じくギリシャのアナジティシレコーズからのリイシュー盤、原盤は激レア、コミック付きのブックレットを忠実に再現した丁寧な造りが素晴らしい、本グループのファースト作も麻袋入りの手提げ仕様といった凝った造りであったが、当レーベルより忠実に再現、レア盤マニアには嬉しいレーベルで要チェック。
アフロディテスチャイルド、ソクラテスと並ぶギリシャを代表するロックグループポール、豊潤な地中海音楽をベースとするフォークロックサウンドにプログレ的手法を導入した傑作、地中海の綺麗な海を思わせる透明感のある叙情性が素晴らしい。
本作リリース後、アクリタスへと発展。翌73年唯一のアルバムリリース。82年にはポールの再結成ライブ盤がリリースされてる。









2  BALLADEERS / NO TITLE 70 (PALETTE )2341 019 LP 
ベルギー、フォーク、セカンド作?ベルギーオリジナル盤テクスチャージャケ。 
カースティン&ベルンドの男女デュオはバラデーアス名義でのリリース作もあり、分かりづらいのだが、リリース年からいえば第二作となるアルバム、ファーストのカースティン&ベルンド名義のアルバムはアナログで所持してる。他に三枚ほどアルバムリリースされてるみたいだが、詳細は不明。
ファースト作はシャンソンカバー集、本作はバンジョー、カズー、マッチボックスを使用したアメリカンカントリーナンバー、「サンフランシスコブルース」、ティム ハーディン「イフアイウアーカーペンター」、S&Gのカバーあり、S&Gはお気に入りみたいでバラデーアス名義の丸々S&Gカバーアルバムもリリースしてる。
米フォーク、カントリーミュージックへの憧憬が純朴で素直な二人から伝わってくる。
 










3  PAUL ROLLAND / DANSE MACABRE 89(FAN CLUB)FC 062 LP 
英、NW、ゴス、セカンド作、仏オリジナル盤ジャケ色違いコーティングジャケ、英オリジナル盤はバムクルーゾ。
80年ミッドナイトラッグスでの唯一のアルバムリリース後、ソロに転じベスト、コンピバンジョー含め40枚以上のアルバムをリリース、又、超常現象研究家としても知られ、オカルト、犯罪関連の著作も40作以上リリースしてる多才なアーティストである。
セルフプロデュース、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、マンドリン、バラライカ、リコーダーを配したゴシックチェンバーなサウンド、「マダムギロチン」「レクイエム」「トワイライトオブザゴッズ」というタイトルがこの人らしい。漆黒の闇の中、ポツンと灯した蝋燭の揺らめきの様なローランドの歌が蒸し暑い夜にひっそりと響く。












4  JIM CORCOLAN & BERTRAND 
GOSSELIN 72(ZODIAQUE)ZOX 6010
LP 
加、フォーク、ファースト作。カナダオリジナル盤カンガルー式ゲートフォールドジャケ。
カナダケベックを代表するフォーキーデュオ、5枚程アルバムリリースしてるが、あまり見掛けない、海岸に佇むフォーキーなスタイルの二人組ジャケにフォーキーデュオファンは手を出さずにはいられない。
二人の生ギター弾き語りにリズム隊、女性バックヴォーカル、エレキ、ヴァイオリンが1、2曲に参加するのみというシンプルなスタイルで、カナダのおおらかな自然の中をたゆたう風の様なナチュラルな感覚に、ケベックの公用語であるフランス語ヴォーカルによる欧州的な気品がマイルドなフォーキーデュオ好作!













5  BILLY HALLQUIST / TRAVELIN '
75(MILL CITY)MCR 7501 LP 
米、フォーク、SSW、セカンド作、米オリジナル盤。
韓国ベラテラから紙ジャケリイシューされたファースト作は当ブログで紹介済み、その禍々しい悪魔ジャケとは違っていかにもSSW然としたジャケに包まれたセカンド作はその音楽性に身合っていて違和感無いのだが、あのファーストの
ジャケと中身のギャップは相当なもの、良く見ると本ジャケにしっかりファースト作が立て掛けてある。
サンダーツリーというマイナーサイケグループ出身でファーストソロ作に続いて、数々の名作を産んだミネアポリスのサウンド80スタジオ産、本作と同時期に制作されたケビン オドガードの「シルバーライニイング」と姉妹作となるアルバムでオドガード、ハルクィストが各々のアルバムに客演している。「シルバーライニイング」収録のオドガード作「ロスポート5:05」をカバーしてるのも目を惹く。ゆ鼻にかかった味わい深いヴォーカルにフルート、サックスのソロパートや1曲のみメロトロンを起用したナンバー等、インストパートを重視したサウンドは英SSWにも通じるものがある。











パート2

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6  KENSINGTON MARKET / AARDVARK 69(WARNER BROS)WS 1780 LP 
加、サイケ、フォークロック、セカンド作、米オリジナルゲートフォールドジャケ。
後にソロとして71年の名作「アナザーパーフェクトデイ」をリリースするルーク ギブソン在籍、先週取り上げたシリンクスのジョン ミルス コッケルが参加した重要グループケンジントンマーケット、前作に続いてプロデュースはフェリックス パパラルディ、コッケルによる多彩なキーボード類の味付けによるアートロック、プログレ的要素が加味された、サージェントペッパーシンドローム下にあるドリーミーなサイケポップアルバム!









7  ドロレス ケーン / 檻の中のライオン  99
(ミュージックプラント)TORCD 098
アイルランド、フォーク、トラッド、オリジナルリリースは89年6作目。
デダナンの初代ヴォーカリスト、当時ヨーロッパ最高のシンガーと称されたドロレスのポピュラーシーンでの人気も決定付けた大ヒットアルバム、プロデュースは御大ドナール ラニー、トラッドナンバーのカバーは1曲に止め、ネルソン マンデラを歌ったタイトル曲の作者でアルバムにも参加してる夫でもあるジョン フォークナーはじめ、ヴァン モリソン、クリス レア、ポール ブラディのナンバーを取り上げてるのが目を引く、他にジョニー デューハン、ミック ハンリー等アイルランドの同時代のアーティストのナンバーも取り上げてる。圧倒的な歌唱力による余裕の歌声が魅力であるが、シンセ、エレクトロに塗り込められたかなりコンテンポラリーなサウンドプロダクションはドロレスの資質を活かしてるとは言い難い、しかし、このポリュラリティなければ広く知られる事が無いのは痛し痒しであろう、まず認知される事が大事でそこを入り口に深入りするも有り。













8  SCOTT WALKER / CLIMATE OF 
HUNTER 06(VIRGIN)CDVR 2303
米、英、ロック、オリジナルリリースは84年10作目?
我が国ではビートルズに匹敵する程の高い人気を誇ったウォーカーブラザーズ、リードヴォーカルであったスコット ウォーカーの人気は凄く、その貴公子然としたルックスはアイドルスターであった。ソロに転じてからは低音の渋いヴォーカルを活かした本格的なシンガーとして、高い評価を得る。仏のジャック ブレルをリスペクトし、幾つものカバーを発表し、我が国ではカバーアルバムとして纏められてる。スコットをリスペクトするデヴィッド ボウイ、マーク アーモンドもブレルのカバー演ってる。
本作は74年以来、10年振りの復活作、プロデュースはピーター ウォルシュにスコット自身、レイ ラッセル、マーク ノップラー、モー フォスター、ピーター ヴァン フーク、マーク アイシャム、フィル パルマー、エヴァン パーカー、ビリー オーシャン等が参加、スコットの深遠な歌声をサポート、この深みあるヴォーカルが最高。この後、再び沈黙、95年衝撃の「ティルト」で復活!











9  アソシエイション / アンソロジー  02(ワーナー)
MPCR11287~8  2CD
米、ソフロ、コンピ盤二枚組全52曲。
人気ソフログループアソシエイション、オリジナルアルバムが全てCD化されてるソフロ大国日本において最も有名な存在で、本国アメリカでも「ネヴァーマイラブ(かなわぬ恋)」「チエリッシュ」「ウェンディ」が大ヒットした商業的にも成功したソフログループといえる。米国ではサンシャインポップというカテゴライズで括られるこのシーン、我が国の90年代ソフロブームがフィードバックされる形で米本国でソフロ系グループのコンピ盤が多数CDリリースされてるのは嬉しい限りである。
本盤は丁寧な仕事が定評の米ライノ原盤、未発表音源3曲入り、ドーン イーデンによる詳細な解説の対訳も嬉しい。
コーラスの魔術師カート ベッチャーがプロデュースを手掛けた美しいハーモニー、コーラスワークが素晴らしすぎる初期チューンに更にママス&パパス、フィフスデメンション、タートルズ等ソフロ系グループを数多く手掛ける名手ボーンズハウがプロデュースを出掛けソフトロックの理想系とも云える音世界を作り上げてる。
ヒット曲「ウェンディ」の作者ルーサン フリードマンは素晴らしいソロアルバムをリリースしてる女性アシッドフォーキーたが、当ブログではお馴染みのミュージジャンでルーサンの項でもウェンディの事は触れている。












10  フランク ザッパ & ザマザーズオブインヴェンション / アンクル ミート  87(ビデオアーツ)VKCK
5025/6  2CD
米、アヴァンロック、オリジナルリリースは69年5作目にボートラ3曲付。 
オリジナルアナログ盤はファースト「フリークアウト」に続いての二枚組で当時未完となった映画のサントラとして制作されたアルバム、本CDは一枚目にアナログのABC面を収録、二枚目に完成されビデオリリースとなった映画のシーン他3タイトル収録、その後にアナログD面に名曲「キングコング」を収録といった変則技で、このボートラがしゃべくりが40分近い困りものでザッパファンの間ではペナルテイトラックとも呼ばれてるもので、とっととスキップしよう。
まず、雑多なザッパの音楽の猥雑な雰囲気を見事に表現したカール シュンケルによるジャケが秀逸、ロック、ジャズ、ソウル、ドウワップ、現代音楽、あらゆる音楽を内包したザッパの音世界を具現化するマザーズの演奏力、次から次へと涌き出るアイデアをまだまだ消化しきれないといった感の初期ザッパは面白い、続く「ホットラッツ」と共に60年代ザッパの到達点!
因みにアンクルミートはザッパプロデュースでアルバムを発表するサンディ ハーヴィッツ、後のエズラ モホークの事!









  今週はレコ屋行かず!





26WEEKLY LISTENING LIBRARY 340 0715ー0721

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1  DADO TOPIC / NEOSEDLANI 
79(PGP RTB)5352/53 2LP
旧ユーゴ、現クロアチア、ロック、ファースト作、ユーゴオリジナル盤。
最初期コルニグルーパに在籍し、脱退後タイムを結成した旧ユーゴロックシーンの重要人物ダド トピッチのファースト作は二枚組の大作。
 CDリイシューもされてるみたいだが、全く見掛けない、アナログ盤見つけたのでゲット、二枚組で4ケタ割る価格だったら買いでしょう。アナログ盤はとっくの昔に収納スペース無いので購入控えたいのだが、掘り出し物見つけるとつい手を出してしまう。
コルニグルーパ、タイムのメンバーがバックを務めたソロファースト作、ダークなモノクロジャケに包まれた本盤、さぞかし暗黒な欧州プログレを聴かせるかと思いきや、時代故か米ウェストコースト、AORシーンを視座に収めた軽めのフュージョン、クロスオーバーサウンドが飛び出し意表を突かれるもダドの苦味走ったヴォーカルが睨みを効かせたハードに迫り来るナンバーや、落ち着いた表情を見せるバラッドナンバーまで、針が進むに連れ惹き込まれる好作!














2  INGA RUMPF / INGA 79(RCA)
AFL 1 3499 LP 
独、ロック、ポップス、サード作、米オリジナル盤。
独、欧州では「アイノウフーアイアム」の米進出盤。
独を代表する女性ロックヴォーカリスト、ジャニススタイルのシャウティングヴォーカルが迫力満点のインガ ランフは60年代半ばに独フォークの名門シティプリーチャーズに在籍、同僚にダグマー クラウゼ、ウド リンデンベルグが居た。そのダグマーとのIDカンパニーを経てフルンピー~アトランティスを結成、ドイツロックシーンを代表するヴォーカリストとしてダグマーと表裏をなす存在へ。
本作は米進出を狙った意欲作でインガとシンプルに改題されインガのポートレイトジャケ、元々の標題曲ではレゲエビートを導入し、その流れでポリスの「ロクサーヌ」をカバー、トム ペティの「ブレイクダウン」をカバーとNWシーンにも目配せしたものだが、ドイツの本格的な女性ロックシンガーとして米国で話題になったという事もなく、続く81年のアルバム「リアリティ」は米国でリリースされる事は無かったと思う、米盤を見た事が無い。
 
  











3  JAVIER BATIZ / BATIZ AND HAIR 07(ORFEON)CSM 242 
ペーパースリーブ
メキシコ、サイケ、ブルース、オリジナルリリースは68年サード作?
数多くのアルバムをリリースするメキシコロックシーンの重要人物ジャヴィア ヴァティズ、63年にフェイマスフィンクスというグループを率いてアルバムリリースしていて、通算三作目となるアルバムでロスフインクコーラスというグループをバックに制作されたアルバム、オープニングのミュージカル「ヘアー」の「アクエリアス~レットザサンシャンイイン」のカバーの女性ヴォーカル、コーラスの爽やかなソフロサウンドから、5人のホーン奏者を迎えたブラスロックにブルース、R&Bスタイルの腰の入った演奏にサイケティストをまぶした聴き応えのあるアルバム、ヒッピーサイケなジャケもグッド!










4  ASSOCIATES / KITES 81(RSO)
RSOX 78 12EP 


5  ASSOCIATES / FIRE TO ICE 
90(CIRCA)YRX 49 10EP 
英、NW、エレポップ、シングル6枚目と19枚目?
アソシエイツはアルバム、シングルをアナログ時代収集していたが、買い逃していたアイテムを見掛けたのでゲット。デイスコグラフィーによるとシングルは20枚リリースされており、まだ5枚ほど買い逃してそう?「カイツ」は39リオンストリート名義でリリースされた一枚、当時はアソシエイツの変名とは知らず スルーしていた。「カイツ」という曲名よりお分かりだと思うが、ジェントルジャイアントの前身サイモンデュプリー&ビッグサウンド67年のヒット曲のカバー、英サイケを代表する名曲がアソシエイツ流エレポップナンバーへと変身。
10インチの方はビリー マッケンジーのソロプロジェクトとなった後期ナンバー、B面ではレモンパイパーズの「グリーンタンバリン」をカバー、サイケ好きなんだねビリー!




















パート2

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6  FILET OF SOUL / FREEDOM 
11(GEAR FAB)GF 253
米、サイケ、ブルース、オリジナルリリースは69年ファースト作。
JDフォロワーとかネオゴスとかNWシーンにありそうなモノクロジャケに包まれたフイレットオブソウル、ウィスコンシンを拠点に活動したグループでアッテイラ&ザハンズが母体。
ソリッドなファズギターにワウワウの絡みがグッドなオープニングから、ソウルフルなヴォーカルにクールなハーモニー、ドタバタリズム隊が重くグルーブするタイトル曲、弾むベースが格好良いナンバー、軽快なピアノを小技に使ったサイケポップ、ブルージーなナンバーにファンクチューン、ゾンビーズ「テルハーノウ」、レアアース「ゲットレディ」のカバー有り。 
この後、70年代に自主制作?で二枚のアルバムリリース、マイナーだがなかなかの好グループ!









7  レオ フェレ / 悪の華  (ソニー)ECPM 1
     LP  
仏、シャンソン、オリジナルリリースは57年、ゲートフォールド仕様日本オリジナル盤。
ジョルジュ ブラッサンス、ジャック ブレルと並ぶ三大シャンソンの一人レオ フェレ、シャンソンリテレール(文学的シャンソン)の巨匠、ヴェルレーヌ、アポリネール、ランボー、アラゴン、ボードレールの詩に曲を付け歌ってる。本作は「悪の華」出版100周年を記念して57年に発表したアルバム。 
文学的な匂いの色濃いフェレの世界、知的な雰囲気が漂う風貌含め独特の存在感を放つアーティストである。
文学的シャンソンといっても仏語はさっぱりで詩世界は日本盤の対訳のみでしか分からない、アナーキストを公言し、ロックバンドズーをバックバンドに起用したりとロック魂を感じるのが好みである。













8  マリー ラフォレ / マリーラフォレの肖像  71
(日本コロムビア)XS101F  LP
仏、ポップス、女優、日本編集盤ゲートフォールド仕様テクスチャージャケ。
マリー ラフォレといえばデビュー作で代表作の「太陽がいっぱい」で知られる女優、私的には翌年公開されたマイヒーロージャック イジュランと共演した「赤と青のブルース」が印象深い、
ギター弾き語りを披露したラフォレの可愛らしさは格別で、以来シンガーとしても数多くのアルバムをリリースするフランスの歌う女優の代表的存在。  
本作は主にカバー曲で構成された編集盤、「サウンドオブサイレンス」「青春の光と影」「黒くぬれ」「朝日のあたる家」「コンドルは飛んでいく」「サマーワイン」といったお馴染みのナンバーをアンニュイでコケテイッシュなラフォレの歌唱で綴っていく。インナーのラフォレのモノクロのポートレイトを眺めてるだけでも満足の一枚!


















9  GRAHAM & EILEEN PRATT /
HIEROGLYPHICS 85(PLANT LIFE) 
PLR 068 LP 
英、フォーク、トラッド、サード作英オリジナル盤コーティングジャケ。
ジャケの印象からコテコテのトラッドアルバムかとスルーしていたが、最終処分価格とあって入手。トラッドのカバーは1曲のみでエイリーンの美しいヴォーカルにグラハムのジェントルな歌声が素晴らしい英フォークアルバム、ギター、ピアノ、シンセの控えめなバッキングをベースにウッデイカーンのジョン 
サンダーソンがフルート、サックスでそれぞれ1曲づつ参加、ホイッスル、フィドルでポール デイッキンソンが参加とシンプルな編成でヴォーカルを引き立ててる好盤!









10  SPEAR OF DESTINY / SOD ' LAW 92(BURNING ROME)BRRLP 011 LP 
英、NW、ポジパン、6作目、英オリジナル盤。
カーク ブランドンがシアターオブヘイトの次に結成したグループスペアーオブディステイニー、この辺はアナログ時代の80年代末位まではフォローしていたが、その後はスルー、こんなアナログ盤が出ていたんだとゲット、この後も続々とアルバムリリースしてるし、シアター、スペアー関連のライブ盤、コンピ盤も多数リリースされてるので、英国では人気なのであろう?
ジャケではセミアコを抱えるカークであるが、かなりハードロックなサウンド、元々硬質で鋼のヴォイスを持つカーク、ハード&メタルな展開へ移行するのは予想していたが、それはそれで良しであろう、もう聴かなくてよいので区切りがよい、カルト、ミッションしかり、、、




パート3

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11  BIG GRUNT / IN SESSION 
16(MEGA DODO)MEP 4 12EP 
英、ロック、発掘ライブ盤、イエローヴィニール、モノラル音源。
ボンゾドッグバンドのヴィヴィアン スタンシャルがボンゾス後に結成した幻のグループビッググラント、その前にスタンシャルはエリック クラプトン!デニス コーワン、レミ カバカとヴィヴィアンスタンシャルズシーンヘッドショウバンドを結成するもシングル一枚残しただけで解散、その後に結成したのが当グループで、メンバーはボンゾスのコーワンにロジャー ラスキン スピアー、キングクリムゾンやニール イネスのワールド参加でも知られるイアン ウオーレス、バブス ホワイトと興味深い面子であったが短命に終わり、ヴィヴィアンスタンシャル&ヒズガガンチャンチャムスを結成するが直ぐに解散、ビッググラントのカップリングでシングルが残されてる。 
本作はBBCラジオのジョンピールショウに出演した70年3月16日、3月21日の音源4曲を収録した御宝発掘盤。限定500枚のリリースなので
ボンゾスファンは見掛けたらゲットしよう!












12  ROY HARPER / WORK OF HEART 89(AWARENESS)AWCD 1002
英、フォーク、SSW、オリジナルリリースは82年15作目?
82年リリースのオリジナル盤とジャケ違いでリイシューされた86年再発盤のジャケ仕様でのCD化、アナログ盤には確か7EPが付されていたと思うが本作へのボートラ収録は無し。
英フォーク界の大御所、ボブ ディランに噛みついた男として知られ?ZEPやピンクフロイドのメンバーがリスペクトを捧げるカリスマミュージシャンだが、我が国での認知度は低い、しかし、70年代の諸作はブリテイッシュロックシーンの重要人物が多数参加したロックファンも要注目のアルバムばかり、75年「HQ」にはクリス スペディング、
ディブ ギルモア、ビル ブラッフォード、ジョン ポール ジョーンズetc、77年「ブリナミングヴェス」にはポールはじめウィングスの面々に元ウィングスのヘンリー マカロック、アンディ ロバーツ、アルビン リー、ディブ ローソンetc、80年「アンノウンソルジャー」にはギルモア、ケイト ブッシュ、デビッド ベッドフォードetc、続いてリリースされたのが本作でジミー ペイジ、デビッド ロード、ディブ モーガン、スティーブ ブロートン、ブライアン デビソン等が参加、アナログ盤ではB面全てを費やしたタイトル曲のプログレッシブフォークの世界が圧巻!










13  MARTI JONES / LIVE AT SPIRIT SQUARE 96(SUGAR HILL)
SHCD 5502
米、SSW、6作目ライブ盤。
A&Mから12EPとシングルのみを残したカラーミーゴーン解散後にマーティ ジョーンズは85年ソロデビュー、セカンドは我が国でもアナログ盤がリリースされており、米盤ファーストとともに我が家の米オルタナコーナーに収まっていた。プロデュースは名手ドン ディクソン、後にマーティと結ばれ公私共にパートナーとなる。
本作は90年8月29日のライブ音源、プロデュースはドン、マーティのヴォーカル、ギターにドンのベース、ヴォーカル、スポンジトーンズのジェイミー フーバーのギター、ヴォーカル、ジム プロックのパーカッション、トム ウィルヘルムのドラムという編成。ジョン
ハイアット、クライブ グレッグソン、ラウドン ウェンライト、エルビス コステロのカバー含む、マーティの落ち着いたヴォーカルに味わい深いバッキング、地味地味だが良いシンガー!









14  HOOKFOOT 04(SUNRISE)
40120022
英、ロック、オリジナルリリースは71年ファースト作にボートラ2曲付。
近年のレコ屋巡りは関東に店舗が沢山ある某店を巡るに止まってるのだが、ここのところ在庫が枯れていて目ぼしいものが少なく購買数がめっきり減ってるのだが、単にヘンテコマイナーなもの集めてるので、そう思ってるだけで、一般的にはそうでもないのかも?本盤も他に目ぼしいものが無く、枚数合わせの為購入したが、既に当ブログで紹介済みのダブリ買い、備忘録兼ねたブログだが、全然その主旨を果たしてないお粗末なものでどうしようもない。
フックフットは初期エルトン ジョンのバックバンドとして活動したグルーブでカレブ クエイ、イアン ダック、ロジャー ホープ、ディブ グローバーと熟練のセッションメンによる実力派。カレブプロデュースによる本作はバッファロースプリングフィールド、ニール ヤングのカバー含む、アーシーでスワンプな匂い漂うイギリスのアメリカンサウンドで心地良い!
これで完璧にインプット出来たのでもう買わない?












15  TONY JACKSON GROUP / JUST LIKE ME 91(STRANGE THINGS)STCD 10003
英、ビート、64ー67コンピ盤全20曲。
これも枚数合わせのダブリ買い、フックフットとの抱き合わせではなく、こちらは三枚ワンコインの捨て値価格で既に所持してるのも認識していたが、別盤かなと薄ら思い購入するもこんなマイナーなものが再発されるわけもなく、二枚目の購入、当ブログでもしっかり紹介済み。
サーチャーズの初代ヴォーカリストトニー ジャクソンが脱退後に結成したグループでサーチャーズ時代の代表曲「ラブポーションNO9」のカバー有り。サーチャーズ時代リードヴォーカルの座をマイク ペンダーに奪われるという確執があり、結局脱退に至るという因縁の「ピンと針」に良く似たナンバー有り、トニーの意地なのであろうか?サーチャーズをよりシンプルにハードにした楽曲で占められてる。激レアで知られるポルトガルオンリー盤EP全4曲の収録が嬉しい。 
04年に英サンクチュアリーからの編集盤も有り。









  今週は11枚ゲット!




WEEKLY LISTENING LIBRARY 341 0722ー0728

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1  FARM BAND / ON THE RIM OF THE NASHVILLE BASIN 
04(AKARMA)AK 295 LP 
米、サイケ、フォークロック、オリジナルリリースは76年サード作のイタリアリイシュー盤。
少し前にセカンド作を取り上げたが、一緒に購入した3作目。コミューンの主宰者スティーブ ガスキンを中心に総勢9人のメンバーがクレジット、スティーブはパーカッションを担当、音楽的主導権を執るのはヴォーカル、キーボードのトーマス ドッツラーで1曲を除き全てのソングライティングを手掛けてる。宗教色が薄れ、グレイトフルテッド的ジャムセッションナンバーもあり音楽的、テクニック的な進化が見られる。トーマスの妻?ルイーズがリードヴォーカルを担当するナンバーはジェフアーソンエアプレイン風、フォーク、カントリー色強いナンバー等レイドバックした雰囲気がグッド!
この後、77年に最終作となる4作目をリリースし、音楽活動は休止。乞CD化!













2  PHOENIX / IN FULL VIEW 
79(CHARISMA)CA 1 2208 LP  
英、ハード、セカンド作、米オリジナルプロモ盤ホワイトラベル。
アージェント、キンクス関連で語られる事の多いフェニックス、ジョン ヴェリテイ、ジム ロッドフォード、ロバート ヘンリットによるトリオ編成、本作ではジムが脱退し、ハイウェイのレイ ミンヒネットが参加したセカンド作。キンクス関連グループの位置付けでしかなくスルーしていたが、最終価格とあって入手。カナダのブログレFMと被るジャケもスルーの原因であったと思われるが、スルーしても全然平気なハードロック王道パターン、この時代にあっては古臭いサウンドで、そこがハードロックファンには良しなのであろうが、ひたすらヘンテコなサウンドを追い求めていたNW小僧の成れの果てにはつまらない、今の耳で聴くとそうでもないのだが、特筆すべきものはないと書くとにべもないので、ロッド アージェント、ラス バラード、マイケル デスバレスが参加してると記しておこう?














3  GARLAND JEFFREYS / ROCK &
ROLL ADULT 81(EPIC)FE37436  LP
米、SSW、ストリートロック、6作目ライブ盤。
名作「エスケイプアーティスツ」のツアーのライブ音源、81年3月22日、4月30日、5月1、2日、仏リヨン、NYでの公演より収録。
ブリンズリー シュウオーツ、マーティン ベルモント、アンドリュー ボドナー、スティーブン グールディング、英パブロックシーンの腕利きがバックアップ。
オープニングのストリートロックの名曲「ワイルドインザストリーツ」に「96粒の涙」で掴みはOK、続いてレゲエ「アイメイノットビーユアマインド」、ボブ マーリイにレゲエを歌える唯一の米国人と云わしめたジェフリーズの真骨頂、スペインでヒットした「マタドール」、スペインではジェフリーズやエリオット マーフィーといったストリートロック系ミュージシャンが大人気であった。「R.O.C.K」「35ミリの夢」にラストは13分に及ぶ「クールダウンボーイ」、熱くなるなよボーイ、クールダウンしなよと落ち着かせといて徐々に盛り上げる小憎らしい演出による熱血ライブ盤! 
前にも書いたが拡大盤でのCD化願う!








4  TIM CURRY / FEARLESS 79
(A&M)SP 4773 LP  


5  TIM CURRY / SIMPLICITY 81 
(A&M)SP SP 4830 LP 
英、ロック、俳優、セカンドとサード作の米オリジナル盤。
ティム カーリーといえばロッキーホラーショーのフランク博士役で有名な役者として知られてるが、歌手としてもアルバムを数枚残してる。「ヘアー」にも出演したミュージカル役者なので歌はお手の物、セカンド作のプロデュースはルー リード、アリス クーパーとの活動で知られるデイック ワーグナーとニョーヨークロックンロールアンサンブルのマイケル ケイメン、デビッド サンボーンのサックスが良い味出してるストリートロック。サード作のプロデュースは引き続きマイケル ケイメン、デビッド ボウイとの活動で知られるアール スリックにサンボーンが続いて参加、ゾンビーズ「シーズノットゼア」、スクイーズ「ティクミーアイムユアーズ」、「ダンシングインザストリーツ」、「サマーインザシティ」、「アイプットアスペルオンユー」のカバーがレゲエビートやブラスセクションを導入したアレンジで聴かせる。フランク博士みたいな変態度は無いストリートロック系の佳作、ジム キャロル的無骨なカリーのヴォーカルがストレートに響く。








6  THE LYDONS AND THE O' DONNELLS FAMILY ALBUM 86
(MBC)JOCKLP 5. LP 
英、NW、英オリジナル盤。
ジョン ライドン関連のファミリーアルバム、ジョンの弟ボロックブラザーズのジミーにボビー、ジョンの父親、バナナラマのケレン ウッドワード、サラ ダリン、ジェネレーションXのビリー アイドル、トニー ジェイムス、キリングジョークのジョーディーとユース、カラーボックスのマーティン ヤングにポール ヤングが参加、プロデュースはジョン ライドン、録音は79ー80年。ダブ的手法も取り入れ、出来の悪いPILといったサウンドが微笑ましい!











パート2

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7  R. STEVIE MOORE / THOROUGHlY YEARS (CORDELIA)
CD 068 デジパック
米、ロック、宅録、初期コンピ盤全21曲。
宅録の帝王、キングオブアウトサイダーR スティービー
ムーア、自宅に籠ってひたすら宅録しまくり、400枚以上のアルバムを発表するギネス級のアーティスト、初LPリリースとなるのが76年の
「フォノグラフィー」、本作はサブタイトルに「フォノグラフィーⅡ」と冠された73ー75年に制作されたカセット音源から編纂されたコンピ盤、400枚以上アルバム出てるのでコンピも分かるが、この際、全リイシューはどうだろう?しかし、毎月1枚リリースしても30年以上、いかに400という数が凄いか分かる、この人はほぼこのペースで制作していたのだから恐れ入る、日記代わりに宅録する、それがムーアの日常、しかも、単に曲の断片を垂れ流したデモ的なものではなく、曲として完成されたクオリティー高いもので、ロウファイ録音によるチープなお気楽感、自家中毒的な閉塞感に充ちた宅録ポップの最高峰!
ディープフリーズマイスのアラン ジェンキンスのレーベルコルディラからのリリース。













8  DAYDE / WHITE SOUL 72 (BARCLAY)RIVIERA 521189 LP 
仏、SSW、セカンド作、仏オリジナル盤。
本作はファーストとのカップリングCDを当ブログで紹介済み。
ジャズロックバンドズーを経てソロへと転向、英のモーガンスタジオでの録音、マイケル ジャイルズ、リック ウェイクマン、ブライアン オジャーズ、トリスタン
フライ、トニー カーetc、英の腕利きのミュージシャンが参加して英語で歌われたアルバム。タイトル通りのホワイトソウルな渋い喉を披露、仏のブルーアイドソウルを代表する一枚!








9  BARBARA / EN CONCERT PANTINI 81 81(POLYGRAM)830605   
 1 LP 
仏、シャンソン、ライブ音源仏オリジナル盤。
黒衣の女王の異名を持つバルバラというと暗い情怨のヴォーカルというイメージでライブでも暗い陰鬱なステージングが展開されるかというとそうではなく、ピアノ伴奏のみだが、暗い表情を見せるなんだけでなく、躍動感溢れる歌唱に観客を沸かせるエンターティメントに徹したステージこそシャンソンの在り方だと思う。ラストでのオーディエンスの合唱は感動的でもある。
バルバラ自身はこの頃より、喉の調子がすぐれず、やがて失声という歌手として致命的な状態に陥りながら、歌唱法を変化させ亡くなるまで闘い歌い続けた不屈のシンガーであった!














10  JOHN OTWAY 82(EMPIRE)
HAM LP 1 LP 
英、SSW、5作目、英オリジナル盤。
NW系アーティストが多数参加して話題となったビデオ「アーグミュージックウォー」でもヘンテコな存在感で一際印象に残るというか、ゴーカートでステージ走りまくる、何だコイツみたいな強烈なキャラクターのジョン オトウェイ、ジョン クーパー クラーク、アスレティコスピッツ80、オーペアーズ、アレイキャッツ、スカフイッシュといった珍しいアーティストのライブ映像満載で是非DVD再発してくれないかな?
 
オトウェイは盟友ワイルド ウィリー バレットとのデュオで79年ピート タウンゼントのプロデュースでアルバムデビュー、本作はバレットと離れた三枚目以来のソロ名義のアルバム、これで90年以前のアナログ盤が揃った。若いバックバンドを率いてのアグレッシブな演奏にしゃくり上げる様なオトウェイの性急なヴォーカル、ユニークなNW系SSWの代表アーティスト!










11  SHELLEYAN ORPHAN / HELLEBORINE 87(ROUGH TRADE)
ROUGH 97 LP 
英、NW、ネオアコ、ファースト作、英オリジナル盤。
キャロライン クロウリーとジェモア タイルの女性デュオグループ、遅れてきたネオアコとも称されるシュリアンオーファン、そのアコースティックでクラシカルで美しい音楽はヒーリング的癒しに充ちたもので、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、オーボエ、フルート、クラリネット、バスーン、ハープ、ハープシコード、ピアノ、ダブルベース、タブラ、パーカッション、マンドリンといったアコースティック楽器の優雅な調べに気品あるヴォーカル、この手の音楽聴いてると自分が高潔な人間になったかの様な錯覚を覚えるから危険だ?










パート3

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12  BLACKWATER PARK / DIRT BOX 
   96(SPALAX)14511 デジパック
独、ハード、オリジナルリリースは72年唯一作。
ドイツのハードロックといえばスコーピオンズが世界的に有名、その次にルシファーズフレンド辺りか、所謂エレクトロ系、サイケ、プログレ系のクラウトロック系が優勢だが、ハードロック系にもフルンピー~アトランティス、バースコントロール、カーリーカーブ、ゴモラ、ジェロニモ、キンピンメエ、メッセージ、マイソリッドグランド、ミッドナイトサン、ウィールス等優れたグループが存在する。中でもこのブラックウォーターパークはZEP、パープルのブリテイッシュハードロックの王道路線を継承する本格的ハードロックバンドとして昔から有名な一枚で、当時邦盤アナログがしっかりリリースされていた有望株のグループであった、残念ながら一枚きりで消滅してしまいコレクターズグループとなってしまった。
マーフィーブレンドのアンドレアス シュルツを中心に結成、ツインリード体制の4人組、リヒャルト ロートリッジのハードエッジなギターワークでグイグイ迫り来る
激烈ハード、超弩級ヘビーサウンド、テクニカルな演奏が格好良い!










13  ブルース プロジェクト / ベストオブザブルースプロジェクト  93(MSI)MSIF2068
米、フォーク、ロック、ブルース、ベストコンピ盤全16曲。
ブルースプロジェクトというとアル クーパーが在籍していた事で有名だが、NYグリニッジヴィレッジフォークシーンで活動していたギタリストダニー カルブを中心に結成、ジャズ畑のリズム隊アンディ カルバーグ、ロイ ブルーメンフェルドに唯一のソロアルバムがアシッドフォークファンに人気のフォークシンガートミー フランダースにアーティ トラウム!が初期メンバー、ほどなくアーティが脱退、イーヴンダズンジャグバンドのスティーヴ カッツが参加、そしてロイヤルティーンズ、コンポーザー、セッションマンとして活躍していたクーパーが参加して66年ライブ盤「ライブアットアカフェアゴーゴー」でアルバムデビュー、アルバムリリース前にフランダースは脱退、68年に解散するまで4枚のアルバムをリリース。 
フォーク、ジャズ、ブルースにクーパーのロック感覚が融合した革新的な音楽性を有するグループであった。
この後、クーパーとカッツはブラッドスウェット&ティアーズを結成。カルバーグ、ブルーメンフェルドはシートレイン結成。カルブはセッションギタリストとして活躍。










14  BUZZCOCKS / TIME ' S UP 
91(DOCUMENT)DCD 2
英、パンク、NW、78年録音デモ音源集。
後にマガジンを結成するハワード デヴォートが在籍した極初期バズコックスのデモ音源集、セックスピストルズのライブを見て触発されたハワード、ピート シェリーの二人を中心にすぐさま結成されたパンクバンド、楽器が弾けなくても取りあえず演っちまえのパンクのDIY精神を実践、自主制作で4曲入りの7EP「スパイラルスクラッチ」リリース、初回1,000枚が売り切れ、半年間で16,000枚をセールスし、インディレーベルの先鞭となる。
本作はスパイラル時のデモ音源、ガレージ色強い荒々しい演奏、なめきったハワードのヴォーカルが最高、「オルガスムスアディクツ」のピートの青臭いヴォーカルも良い。何かが生まれる新しい波の波動がビンビンに伝わってくる。











15  BIG BOY PETE / PSYCHO RELICS 99(BACCHUS ARCHIVES)BA 
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英、サイケ、ポップス、65ー69未発表音源集。
ビッグボーイピートことピーター ミラーは50年代末から活動するブリテイッシュロック第一世代のミュージシャン、9枚のシングルを残したピータージェイ&ジェイウオーカーズのギタリストとして62ー65まで活動、脱退後ソロで2枚のシングルを残したのみだが、97年テンスプラネットレーベルより「ホームエイジトウカタトニア」がリリースされ、サイケファンの注目を俄然集める事となる。当時アナログ盤を入手して、こんなアーティストが埋もれていたのかと吃驚した記憶がある。同レーベルからは計三枚のアルバムがリリースされ、本作に「コールドターキー」と、何故か未発表音源集が5枚リリースされてる不思議なミュージシャン、端から発表する気が無かったのか?未発表のまま多くの音源が残されてる。しかも、どれもがラフなデモ音源という感じではなく、手作りの宅録感は残しつつ、凝った音作りはジェイウオーカーズ時代のプロデューサージョー ミーク直伝とも云えるもので興味深い。録音年月はバラバラで雑多に放りこまれた感はあるが、ポップなメロディーにサイケフィーリング渦巻く捻れたロックンロールは壮快!











16  BEASTS OF BOURBON / BLACK 
 MILK 90(RED EYE)RED CD 12
豪、NW、オルタナ、サード作、CDボートラ2曲付。
セインツ、レディオバードマンと並ぶ豪パンク、NWシーンの重要グループサイエンティスツのフロントマンキム サーモンにフードーグールスのジェイムス ベイカー等による5人組ビースツオブバーボンズ、おそらくストーンズの「ビーストオブバーデン」を捩ったであろうグループ名からも伺われる様にストーンズ風やさぐれバッドロックンロールにブルージーなサウンド、酒瓶ゴロゴロ、紫煙モクモクといったバーで奏でられる音楽。バースディパーティをもっと極悪にした人相とやるせない倦怠感漂うサウンドが
格好良し!










  今週はレコ屋行かず!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 342 0729ー0804

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1  ブライアン マクリーン / イフユービリーヴイン
97(VIVID)VSCD1437
米、SSW、アシッドフォーク、未発表音源集。
ラブといえばリーダーのアーサー リーの個性が強いワンマンバンドといった印象は否めないが、マクリーンが脱退するサード作「フォエバーチェンジ」までの初期ラブのキーパーソンとなるのがこの人。「アローンアゲインオア」「オレンジスカイズ」といった代表作のコンポーズを手掛け、初期ラブのサイケ、ソフロ感覚はこの人に負うところが大きい。マクリーン脱退後のラブが音楽性をがらりと変えハードロック寄りなアーサー嗜好に変化したアーサーのソロプロジェクト的なグループへと変貌した事からも伺われる。実際アーサーはマクリーンの音楽的才能に嫉妬していて色々確執があったらしい。
本作は「フォエバーチェンジ」に採用されなかった楽曲を中心に纏められた音源集、マクリーンの真の才能が垣間見れる貴重な一枚。全編ギター弾き語りによる珠玉の作品集、先の2曲のデモトラックも含む、フォーキーとは何ぞやという答えがここにある!
残念ながらマクリーンは本作リリースの翌年死去。
ローンジャステイスのマリア マッキーは妹。












2  アーリーワークス オブ ニック ロウ  98
(MSI)MSIF 3578
英、ビート、パブ、コンピ盤。
ニック ロウの初期音源集だが原盤はエドセルのブリンズリーシュウオーツ「ヘンズティース」、ブリンズリー関連のオムニバス盤。ブリンズリーシュウオーツといえば英パブロックを代表するグループでニック ロウ、イアン ゴム、ボブ アンドリュース、ビリー ランキンにブリンズリーという強力なメンバーを擁していた。本作は前身にあたるキッピントンロッジの5枚のシングル全曲にブリンズリーが変名でリリースしたヒッターズ、ニーズ、ライムライト、ブリンズリーズのレアなシングル曲にブリンズリーシュウオーツ名義の4、6枚目のシングル曲をパックしたブリンズリーファン必携のシングルコンピ集。
67ー69年にリリースされたキッピントンロッジはサイケ~ヒッピームーブメントを経過したビートポップスを展開、ビートルズ「インマイライフ」をカバー、更にニーズ名義でリリースした「デイトリッパー」にライムライトでの「アイショウルドハブノウンベター」「テルミーホワイ」とカバーしており、別名義でリリースしたのはカバー曲であった為とおもわれる。ヒッターズのシングルではレゲエナンバーにダブヴァージョンと、シングルならではの遊び心満載の試みが為されてる。ブリンズリーというと英国のアメリカンサウンド、アーシーなスワンプ色の濃い渋いサウンドを思い浮かべるが、英国伝統のポップサウンドにシニカル、ユーモア、エスプリのエッセンスを配合した、実に英国的なグループでもあった。










3  BAROQUES / THE BEST OF 
93(PHONOPRAM)518 000 2
蘭、ビート、ポップス、65ー68ベストコンピ盤全20曲。
ダッチビート中堅グループバロックス、ニ枚のアルバムと9枚のシングルから編纂されたベスト盤。
初代ヴォーカリストゲィリー オシャノンが兵役の為、バンドを脱退、二代目ヴォーカリストのミシェル ヴァン ダイクはなかなかの実力者でエクセプション、ブレインボックス、アルクィンといったグループでも活動している。前期オシャノン時代はハープシコード、バスーン、ストリングスを導入したグループ名の如きバロックポップといった様相のビートサウンド、インストモッドジャズナンバーもあり。
後期ヴァン ダイク時代はブルースにブルーアイドソウル調、ソフロ、サイケ、ヴァラエティに富んだ演奏、英米市場を視野に入れた英詞であったが、これといったナンバーがなく、ダッチブームには乗れず終わってしまった。













4  BAROQUES / PURPLE DAY 95
(DISTOSIONS)B 1005
米、サイケ、オリジナルリリースは67年唯一作に90年にリリースされたデモ音源アルバムから編集されたコンピ盤。
バロックス繋がりでこちらは米国のグループを紹介、何故かブルースの名門チェスからリリースされた唯一作は、ジャケ通りの妖しい雰囲気に充ちたストレンジサイケ、ガレージ色の濃いアルバム収録曲に耽美的でドリーミーサイケなデモ音源、音質は悪いが補って余る内容の素晴らしさ、12分近いナンバーが圧巻。バンド名に因んだバロック調のジャケもグッド!









5  BOYS / LIVE AT THE ROXY 
90(RECEIVER)RRCD 135
英、パンク、NW、77年4月録音ライブ音源。 
まずオムニバス盤としてリリースされた「ライブアットザロキシークラブ」はムック本とかパンク企画ものに登場する機会の多い名ライブ盤だが、単体ものでも数多くがリリースされてる。ボーイズといえばB級パンクの超A級バンドとして?パンクファンに認知される存在だが、ロンドンSSにハリウッドブラッツという伝説のグループ出身メンバーによる由緒正しきバンドなのである。SSのマット デンジャーフィールドにブラッツのカジノ スティールにジョン プレインを中心に結成、この三人のソングライターを擁してるのが強みで、実にポップで明朗なパンクサウンドが格好良し、音質は悪いがメロディーの良さは伝わってくる、ライブとあって粗削りではあるがパンクバンドボーイズの本領が伝わってくる。プレインとラーカーズのピート ストライドの共作「ニューギターインタウン」が最高、二人のジョイントアルバムのタイトルでもあった、CD化されてるのであろうか?









パート2

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6  BRACKEN / PRINCE OF THE 
NORTHLANDS 00 (VINYL TAP)DORIS 4
 英、トラッド、フォーク、オリジナルリリースは79年唯一作にボートラ三曲付。
ミリアム バックハウス、マウンテンアッシュバンド、シルバーバーチとリリースしたヴィニールタップレーベルの4弾目が本作のブラッケンとマニアックなレア盤ばかり、この後リリースが無いみたいで残念である。
女性一人を含むトリオ編成、トラッドナンバーを主体としたアルバム、ニック ジョーンズのカバー有り、三声のヴォーカルが紡ぐ格調高い世界、落ち着いた雰囲気の女性ヴォーカル、ジェントルな男性ヴォーカル、リコーダー、フィドル、パイプ、厳かな伴奏による英トラッドフォークの深遠なる世界、この世界はまだまだ深く、奥深い森の奥では人知れない宴が繰り広げられてる。













7  BRIAN HOPPER WITH BEGGARS FARM 97(VOICEPRINT)
VP 145 CD 
英、サイケ、カンタベリー、69ー70未発表音源集。
ソフトマシーンのヒュー ホッパーの兄ブライアンが在籍していた幻のグループベガーズファームの貴重な発掘音源。ソウルグループに在籍していたリードギターのジョン ローレンスとドラムのディヴ スミス、ブルースバンドに在籍していたリードヴォーカル、フルートのジョン ティレイとベースのディヴ ホルマンにジャズ畑のサックス、フルート担当のブライアン ホッパーによって結成されたベガーズファームはワイルドフラワーズと並ぶカンタベリーシーンの重要グループ。
ワイルドフラワーズ、ソフトマシーンのファーストに通じるサイケデリック全開の演奏にプレプログレ的な要素も垣間見れる刺激的な音源集。残念ながらリードヴォーカルジョンの急死により活動を停止せざるを得なかったと思われる。本作はそのジョンに捧げられている。














8  ベーブルース / ファーストベース  96(MSI)
MSIF 7442 デジパック
英、ロック、ハード、オリジナルリリースは72年ファースト作にボートラ2曲付。
本作は英原盤アナログで所持してるが、ボートラ付きとあってCDも入手。
個性的なグループを多数擁するハーヴェストからのデビュー、ジャケはロジャー ディーンとブリテイッシュロックファンの心を掴むには充分なベーブルースは
、クリス ファーロウのサンダーバーズ出身のアラン シャックロックを中心に結成。このグループの特色は女性ヴォーカリストジェニー ハンの強烈な声、かなりの声量と鋼の様な鋭い声は、バックのハード&ヘビーな演奏とマッチしていて聞き応え充分。サウンドは多彩な曲調のごった煮プログレハード、マカロニウエスタン「夕陽のガンマン」のテーマ曲を導入した代表曲「メキシカン」、ストリングス、オーボエが効果的なバラッドナンバー、ザッパの「キングコング」、ジェシ ウィンチエスター「ブラックドッグ」とカバーもユニーク、ボートラのシングル曲では「夕陽のガンマン」をカバー、この辺はアランの趣味なのであろう、脱退するサード作までマカロニウエスタンナンバーが取り上げられてる。
アランの後任にはホワイトスネイクで活躍するバーニー マースデンがあたり、2枚のアルバム、計5枚のアルバムを残してベーブルースは解散。
アランはその後、プロデューサーとしてアラーム等を担当しNWシーンでも名を馳せる。










9  BRYNDLE  95(MUSIC MASTERS)
01612 65125 2
米、フォーク、ロック、ポップス、再結成ファースト作。
ウェンディ ウォルドマンのレヴューで触れたブリンドルの再結成ファースト作。アンドリュー ゴールド、カーラ   
 ボノフ、リンダ ロンシュタットのストーンポニーズのメンバーであったケニー エドワーズにウェンディと怱々たるメンバーによるブリンドルは70年にアルバム用のレコーディングするもリリースされず、本作は再結成して新録音されたファースト作となるアルバム。メンバー各自が実績を残す実力者揃いによるブリンドル、25年の時を経た円熟した大人の味わいのロックポップス!
この後、セカンドにライブ盤を残す、11年アンドリュー死去。出来れば70年録音作の蔵出しリリースを願う!










10  BEAT HAPPENING (K)KLP 1

米、インディ、ロウファイ、オリジナルリリースは85年ファースト作。
Kレーベルの主宰者でもあるカルビン ジョンソン、
ブレント ランズフォールド、ヘザー ルイス嬢によるトリオ編成のビートハプニング、楽器に初めて触れてガチャガチャ、シャカシャカ、ピーヒャラ、ドンドコと気ままに鳴らす愉しさをそのまんまパックしたサウンド、チープな録音によるロウファイなサウンドは音楽の持つ根源的な楽しさに充ちている。
円熟した技量を持つテクニカルな演奏による音楽も、稚拙ながらも初期衝動に貫かれた音楽の持つ根源的なパワーに充ちた音楽も同様に楽しめるのが音楽の魅力、この降り幅の大きさが尽きぬロックの面白さ、聴けば聴く程どんどん深くなっていく、嵌まれば嵌まる程脱け出せなくなるロックの魅力、まだまだロック道は深い。
  









  今週はレコ屋行かず!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 343 0805ー0811

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1  BRUCE MACKAY / MIDNIGHT 
MINSTREL (ZYX)ESP 1069 2
加、SSW、アシッドフォーク、オリジナルリリースは67年セカンド作。 
ジャズ系のレーベルESPにはロック、サイケ、アシッドフォーク関連のアルバムも数多く残されており、チャールズ マンソン、パティ ウオーターズ、パールズビフォアスワイン、エリカ ポメランス、ミジェイ、エド アスキュー、ランデイ バーンズに本作のブルース マッケイは今やアシッドフォーク定番アイテムとしてその筋の
ファンには広く知られてる。この辺は本作含め90年代末にドイツのZYXレーベルより一挙に
リイシューされ殆んど押さえる事が出来た。
本作のオリジナルはESPの傍系OROレーベルからのリリース。ファーストアルバムはカナダのみのリリースでモノクロのポートレートジャケのレアものであまり見掛けない、未入手、乞CD化。
沙漠の中、ポツンと置き去りにされた石の如きマッケイの心情風景を歌ったアシッドフォーク、マッケイの12弦ギターによる弾き語りを基調にエレキ、リズム隊、フルート、クラリネット、オルガン、ピアノ、ハープシコード、メロディカと多彩なバッキングも美しい名盤、裏ジャケの妻と肩寄せ合う二人の表情が何とも微笑ましい、マイフェイバリットアルバム!













2  POWDER / BIFF! BANG! POWDER 96(DISTORTIONS)DR 1015

米、ガレージ、モッド、67-69コンピ盤全27曲。
遅すぎたモッズ、早すぎたパワポなんてキヤッチもぴたり嵌まるパウダー、英モッズ勢の影響色濃いサウンド、フーというかハイナンバーズ風のジャケもいかしてる。
本作はパウダー名義のデモ音源に前身のアートコレクション、レイコロンバスのバックを務めたシングル音源、パウダーの後身にあたるトーマス&リチャードフロストの音源を収録、リッチ&トム マーティン兄弟の軌跡をパックしたナイスコンピ盤。
キャッチーでポップなメロディー、甘酸っぱいヴォーカルにコーラス、キース ムーンを意識した手数の多いドカドカドラム、エッジの効いたギター、フー「ソーサッドアバウトアス」の疾走感溢れるカバーも格好良い!











3  ビフバンパウ / ザベストオブビフバンパウ
91(日本コロムビア)COCY9787
英、NW、ギタポ、84ー91ベストコンピ盤全18曲。
前掲からの流れでビフバンパウ、勿論、グループ名はクリエイションの曲名から名付けられ、レーベル名の由来でもあるからアラン マッギーにとってクリエイションというグループはヒーローだったのであろう、フーと比較すると知名度は雲泥の差だが、モッズの代表グループとして近年は高い評価を得てる。
マッギーが主宰したクリエイションレーベルのNW、ギタポシーンに及ぼした功績は大きい、キラ星の如き所属アーティストを見れば一目瞭然。
本作はマッギー率いたビフバンパウがリリースした7枚のアルバムからのコンピ集。哀愁を帯びた胸キュンナンバーが多く選曲され、メランコリックなトーンで纏められた良コンピ盤。












4  MAURIZIO FABRIZIO / PERSONAGGI 80(COME IL VENTO)
CDE 20221 LP 
伊、カンタトウーレ、4作目。イタリアオリジナル盤ゲートフォルド仕様。
兄サルヴァトーレ(芸名ポピ)とのデュオ、マウリツィオ&
ファブリツィオとして70年から72年まで活動、
その後、アンジェロ ブランデュアルデイのアレンジャーとしての活動、ソングライターとしてパティ プラヴォー、リカルド フオッリ、エロス ラマゾッテイ、レナート ゼロ等に楽曲を提供、自身もソロとしてアルバムデビュー、78年のセカンドのインスト大作「ムーブメンテネルシェロ」が有名だが、元来は歌ものカンタトウーレの世界がこの人の持ち味だと思う。当ブログで取り上げたダリオ バルダン ベンボのソロファースト作にも通じる世界、同じレーベルからリリースされてるし、相通じるものがあるたおやかな歌ものカンタトウーレ、地中海の爽やかな風が吹いてきそう、台風の影響でジメジメした熱風吹く今宵、一服の涼!










5  BADFINGER / SHINE ON 89
(EDSEL)ED CD 302
英、ロック、パワポ、74年の二枚のアルバムからのコンピ盤。
バッドフィンガーといえば名盤揃いのアップル時代の諸作が有名だが、ワーナーに移籍した後のアルバムも聴き逃せない、つまりバッドフィンガーは全作必聴というわけ。今となってはアイビーズ時代からワーナー時代まで全てのアルバムが紙ジャケ、CD化され入手も容易だが、89年当時にあっては特にワーナー時代の音源は入手困難であった。というわけでこのコンピも重宝された。74年にリリースされた5作目「バッドフィンガー」邦題「涙の旅路」から8曲、6作目「ウイッシュユーウェアヒア」邦題「素敵な君」から4曲選曲されたコンピ盤、どうせなら2イン1でリリースすれば良いのにと思うのだが、まだアナログがメインだったので一枚ものとして収めたかったのであろう。
二枚ともプロデュースはクリス トーマス、オープニングのピート ハムらしいバラッドに軽快なパワポサウンド、ジョーイ モーランドらしい捻ったロックンロール、トム エヴァンスの泣きメロ、「誰も知らない」の加藤ミカのナレーションも話題となった。バッドフィンガーらしい陰影に富んだメロディー、ヴォーカル、ハーモニー、英国王道ポップスの伝統サウンドが素晴らしい!











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