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Channel: ラメルの部屋~音盤我楽多骨董室~
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6  BERNARD LAVILLIERS 77
(MOTORS)MTQ 77005  LP
仏、SSW、ロック、オリジナルリリースは72年セカンド作のジャケ違いリイシュー盤、フランスコーティングジャケ。
仏シャンソン界の異端児?ヴェルナール ラヴィリエは80年の「異邦人」と続く81年のアルバムが国内盤アナログでリリースされ、同じバークレーレーベルのシリーズのジャック イジュランと共に入手し、NW時代の新感覚派のシャンソンとして愛聴した。そのライナーノーツにはラヴィリエは若い頃、かなりの不良で監獄暮らしも体験してる本物の悪だと記してあった。
本作のオリジナルジャケ盤はなかなか見掛けないレア盤であるが、リイシュー盤を入手。苦味走ったヴォーカルによるディープなシャンソンアルバム!












7  DENNY GUY 72(DAYBREAK)
DR 2008 LP 
米、フォーク、SSW、唯一作。米オリジナル盤。
ネブラスカ出身のSSWがハワイで録音したアルバム、いわゆるハワイ産AORの文脈で語られる一枚だが、セシリア&カポノ、カラパナといったグループに見られる南国的な色彩があまり感じられないのはデニーがネブラスカの田舎者だからであろうか、その辺が好みで、サマーブリーズとかお洒落とか言われると途端に鼻白んでしまう、手段で音楽を聴いているんではない。












8  FAIRPORT CONVENTION / TIPPLERS TALES 78(VERTIGO)
9102 022 LP 
英、トラッド、フォーク、13作目。英オリジナル盤スペースシップ。
英トラッドフォークの代表グループ、本作のメンバーはサイモン ニコル、ディヴ ペグ、ディヴ スウォーブリック、ブルース ローランドのラインナップ。前作よりニコルが復帰して活動するも本作をもって一旦解散するフェアポート第一次期の最終作。80年には再結成し、多くのメンバーチェンジを経て現在に至る息の長いグループとなる。自身のフェアポートのコレクションもこの第一次期まで、恐らくアナログ盤で全て揃ってるかな?
本作は「ジャックオライオン」「ジョンバーリーコーン」といった有名トラッドナンバーのカバーにアラン ティラーのカバーが嬉しい。
フェアポートといえばサンディ デニー在籍時のリードヴォーカリストにリードギターにサイド、フィドラー、リズム隊の6人編成がベストであろう。本作の4人編成も悪くは無いんだけどこじんまりとした印象受けるのは気のせいばかりではないだろう。80年の再結成ではローランドに替わってディヴ マタックスが復帰、この三ディヴにニコル体制も凄いが、やはりデニーにリチャード トンプソンの存在感が半端無い。









9  DAVID COURTNY / FIRST DAY 
75(EMI)EMC 3094 LP 
英、SSW、ポップス、ファースト作、英オリジナル盤。
本作はCDを紹介済み、アナログ盤でも入手。昔も今も安い人気薄盤とあって売れ残り盤がすぐに見付かる。デビッド エセックス、レオ セイヤーな風貌にスルーしていたが、ジョン ハワード、ブライアン プロズロー的アイロニーに充ちた英国的SSWアルバムの好盤。バック陣も豪華でアルバート リー、デビッド ギルモア、アラン パーカー、ラス バラード、フランシス モンクマン、BJ コールetcにトニー バロウズにパイロットの面々が1曲づつバックヴォーカルで参加と、裏方として英音楽シーンを支えたコートニーらしい人脈で固められてる。堅実なバック陣による演奏によるドラマチックなサウンドにコートニーの下手なヴォーカルがそれなりに味を出してる?
裏方として活躍してSSWとしてアルバムをリリースしたのは他にノーマン スミス、ジョン パントリー、ニール ハリスン、クリストファー ニールの名が浮かぶ、地味だが拘りが感じられるのが良い!










10  V . A / BRADLEY ' S ROADSHOW 
   73(BRADLEYS)BRADB 4001 LP 
英、フォーク、ロック、レーベルサンプラー的ライブ音源、73年3月25日マーキーでの録音。
ハンターマスケット、ポール ブレット、カラの三組を収録。
レコードコレクターのはしくれを称する身として、好きなアーティストのブツを収集するのは勿論だが、いわゆるレーベル買い、ネオン、ヴァーティゴ、ペガサス、マッシュルーム、ネペンサミドルアースとかはマニアなら是非押さえたいと思うもの、レーベルのラベルを眺めるだけでも楽しいものである。ブラッドリーズレーベルは英国紳士ラベルがコレクター心をくすぐるマイナーレーベル、前に取り上げたディヴ ジョーダンもブラッドリー産なのだがラベルが第二期の銀地にハートの絵柄の素っ気ないものなので、初期ラベル盤が欲しかったのだが、先の三組のアルバムと本作のみとそこそこレア、本作はハンターマスケットの貴重なライブ音源が聴けるのもポイントの満足盤。カラはたまに見掛けるのでゲットしようかな!













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11  BACHDENKEL / LEMMINGS 
90(WORLD WIDE)SPM WWR CD 0004
英、プログレ、オリジナルリリースは73年ファースト作にボートラ3曲付。
謎のグループバッハデンケルが話題となったのは78年3曲入りEP(本作のボートラ曲)を付しての再発盤が出回ってから、その本格的なプログレハードサウンドは一部マニアの間で話題となっていた。「レミングス」というタイトルと怪しいジャケに釣られ入手し、この時期にあまりにもプログレプログレしたサウンドに驚いた記憶がある。後にオリジナルリリースは73年仏フイリップスで録音自体は70年と知り、妙に納得したものである。フランスのバンドという報もあったが英国出身、アップルレーベルのコンピ盤「アンアップルアディ」のタイトル曲が収録されたユーノウフーというビートグループが前身だと今回知る事が出来た。
バッハデンケルはトリオ編成のプログレグループ、ギターとキーボードを担当するコリン スウイーンバーンとベースに1曲ピアノを担当するピーター キンバリー、ドラムのブライアン スミスという体制、ELPタイプのキーボードトリオでなく、二つのリード楽器を担当するコリン大活躍のユニークな編成、叙情的なパートとハードでアングラなパートが交錯する起伏に富んだ展開が素晴らしいハードプログレの逸品!
個体数が増え集団自殺するレミングにジャケ裏のヘルメットに防弾マスクの人類が象徴的、破滅へのカウントダウンは既に始まっている。











12  BERND WITTHUSER / LIEDER 
VON VAMPIREN , NONNEN UND TOTEN 93(ZYX)OHRCD 56002
独、ロック、フォーク、オリジナルリリースは70年ファースト作。
ジャーマンフリークアウトフォークデュオヴィットウーザー&ヴェストルップの片割れベルンド ヴェットウーザーのソロ名義の作品たが、ヴァルター ヴェストルップも全面的に参加しており、実質デュオのファースト作と見なされてるアルバム。タンジェリンドリームファースト作にも通じる不気味なジャケからは、アングラなエレクトロサウンドを想起するのだが、そこは変わり者?の二人、後のデュオ作にも通じるひねくれアングラフォークを展開、ジャーマントラッドの要素も強く、古き良き時代のドイツ歌謡や古楽等も取り込身オールドタイミーな雰囲気にストレンジなアシッドフォーク、壊れた人形の最期の呟きみたいな妖しすぎる怪盤!










13  バーバラ ディクソン / ダークエンドオブザストリート  95(MSI)MSIF3530
英、フォーク、トラッド、何作目かは不明。
60年代末期から活躍するベテランシンガーバーバラ ディクソン、アーチー フイッシャーとの連名作やデッカからリリースされた2枚のソロアルバムが英フォークファンに大人気である。その後、ポップスシンガーに転身して20枚以上のアルバムをリリースする国民的な歌手として人気を博する。ポップス系には興味が無いのでこの頃のバーバラはスルーしていたが、本作は久し振りにトラッド、フォークへと原点回帰したアルバムで名門トランスアトランテイックからのリリース、ダニー トンプソンにディヴ マタックスの名リズム隊にジョン ラビット
 バンドリックのハモンドにバックヴォーカルにロバート 
ワイアット、フィドルにユーリアンパイプ奏者を加えた編成で、トラッドナンバー、ラル ウォーターソン、イーワン 
 マッコール、サンディ デニーにジャクソン ブラウン、ランディ ニューマン、ダン ペン等のカバーを憂いのあるヴォーカルで歌い上げる、ポップスシーンを経過した親しみの持てるトラッド、フォークソングが良かったりする。









14  ブリジット バルドー / ボニーとクライド
(日本フォノグラム)PHCA75
仏、ポップス、女優、62ー70ベストコンピ盤全22曲。
歌う仏女優シリーズ、イザベル アジャーニ、ジェーン バーキン、シャーロット ゲーンズブル、ミレイーュ ダルク、カトリーヌ ドヌーブ、ジャンヌ モローと共にリリースされた一枚、バルドーといえばBBの愛称で米のMM(マリリン モンロー)、伊のCC(クラウディア カルディナーレ)と並ぶセックスシンボルとして凄まじい人気を誇った名女優。
歌唱力は御愛敬、コケテイッシュな魅力で聴かせるのは他の女優と同じ。ジェーン バーキンヴァージョンでお馴染みの「ジュテームモワノンプリュ」は元々バルドーの為にゲーンズブルが提供したものだが、あまりにもエロチックな内容の為お蔵入り、本作には86年の蔵出しリミックスヴァージョンをオープニング収録、ゲーンズブルナンバーではエンディングに「ボニーとクライド」の86年リミックスヴァージョンが収録されてるのだから堪らない。
この2曲の12インチシングルが86年にリリースされてマニアの間で話題となった、勿論入手済み!













15  BLUE SANDELWOOD SOAP 
/ LORING PARK LOVE ー INS 96
(GET HIP)GHAS 5006CD 
米、サイケ、67ー68コンピ盤。
シングルのみしかリリース出来なかったミネアポリスのグループブルーサンデルウッドソープの未発表音源集。 
ウェストコーストポップアートエクスペリメンタルバンドにも通じるメロウなアシッドサイケサウンドが心地良い、フィルフイッサオルガンの軽妙な響き、ヴァイオリン、オーボエといった楽器によるバロックな味付け、良質なSSWを多数輩出したミネアポリスという風土、シーンから産み出された珠玉のメロディーが沁みる。
この後、ハーリー トバーマンはTCアトランティックのプロデュース、コンポーズを手掛けてる。









  今週はレコ屋行かず!




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7  R. STEVIE MOORE / THOROUGHlY YEARS (CORDELIA)
CD 068 デジパック
米、ロック、宅録、初期コンピ盤全21曲。
宅録の帝王、キングオブアウトサイダーR スティービー
ムーア、自宅に籠ってひたすら宅録しまくり、400枚以上のアルバムを発表するギネス級のアーティスト、初LPリリースとなるのが76年の
「フォノグラフィー」、本作はサブタイトルに「フォノグラフィーⅡ」と冠された73ー75年に制作されたカセット音源から編纂されたコンピ盤、400枚以上アルバム出てるのでコンピも分かるが、この際、全リイシューはどうだろう?しかし、毎月1枚リリースしても30年以上、いかに400という数が凄いか分かる、この人はほぼこのペースで制作していたのだから恐れ入る、日記代わりに宅録する、それがムーアの日常、しかも、単に曲の断片を垂れ流したデモ的なものではなく、曲として完成されたクオリティー高いもので、ロウファイ録音によるチープなお気楽感、自家中毒的な閉塞感に充ちた宅録ポップの最高峰!
ディープフリーズマイスのアラン ジェンキンスのレーベルコルディラからのリリース。













8  DAYDE / WHITE SOUL 72 (BARCLAY)RIVIERA 521189 LP 
仏、SSW、セカンド作、仏オリジナル盤。
本作はファーストとのカップリングCDを当ブログで紹介済み。
ジャズロックバンドズーを経てソロへと転向、英のモーガンスタジオでの録音、マイケル ジャイルズ、リック ウェイクマン、ブライアン オジャーズ、トリスタン
フライ、トニー カーetc、英の腕利きのミュージシャンが参加して英語で歌われたアルバム。タイトル通りのホワイトソウルな渋い喉を披露、仏のブルーアイドソウルを代表する一枚!








9  BARBARA / EN CONCERT PANTINI 81 81(POLYGRAM)830605   
 1 LP 
仏、シャンソン、ライブ音源仏オリジナル盤。
黒衣の女王の異名を持つバルバラというと暗い情怨のヴォーカルというイメージでライブでも暗い陰鬱なステージングが展開されるかというとそうではなく、ピアノ伴奏のみだが、暗い表情を見せるなんだけでなく、躍動感溢れる歌唱に観客を沸かせるエンターティメントに徹したステージこそシャンソンの在り方だと思う。ラストでのオーディエンスの合唱は感動的でもある。
バルバラ自身はこの頃より、喉の調子がすぐれず、やがて失声という歌手として致命的な状態に陥りながら、歌唱法を変化させ亡くなるまで闘い歌い続けた不屈のシンガーであった!














10  JOHN OTWAY 82(EMPIRE)
HAM LP 1 LP 
英、SSW、5作目、英オリジナル盤。
NW系アーティストが多数参加して話題となったビデオ「アーグミュージックウォー」でもヘンテコな存在感で一際印象に残るというか、ゴーカートでステージ走りまくる、何だコイツみたいな強烈なキャラクターのジョン オトウェイ、ジョン クーパー クラーク、アスレティコスピッツ80、オーペアーズ、アレイキャッツ、スカフイッシュといった珍しいアーティストのライブ映像満載で是非DVD再発してくれないかな?
 
オトウェイは盟友ワイルド ウィリー バレットとのデュオで79年ピート タウンゼントのプロデュースでアルバムデビュー、本作はバレットと離れた三枚目以来のソロ名義のアルバム、これで90年以前のアナログ盤が揃った。若いバックバンドを率いてのアグレッシブな演奏にしゃくり上げる様なオトウェイの性急なヴォーカル、ユニークなNW系SSWの代表アーティスト!










11  SHELLEYAN ORPHAN / HELLEBORINE 87(ROUGH TRADE)
ROUGH 97 LP 
英、NW、ネオアコ、ファースト作、英オリジナル盤。
キャロライン クロウリーとジェモア タイルの女性デュオグループ、遅れてきたネオアコとも称されるシュリアンオーファン、そのアコースティックでクラシカルで美しい音楽はヒーリング的癒しに充ちたもので、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、オーボエ、フルート、クラリネット、バスーン、ハープ、ハープシコード、ピアノ、ダブルベース、タブラ、パーカッション、マンドリンといったアコースティック楽器の優雅な調べに気品あるヴォーカル、この手の音楽聴いてると自分が高潔な人間になったかの様な錯覚を覚えるから危険だ?










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12  BLACKWATER PARK / DIRT BOX 
   96(SPALAX)14511 デジパック
独、ハード、オリジナルリリースは72年唯一作。
ドイツのハードロックといえばスコーピオンズが世界的に有名、その次にルシファーズフレンド辺りか、所謂エレクトロ系、サイケ、プログレ系のクラウトロック系が優勢だが、ハードロック系にもフルンピー~アトランティス、バースコントロール、カーリーカーブ、ゴモラ、ジェロニモ、キンピンメエ、メッセージ、マイソリッドグランド、ミッドナイトサン、ウィールス等優れたグループが存在する。中でもこのブラックウォーターパークはZEP、パープルのブリテイッシュハードロックの王道路線を継承する本格的ハードロックバンドとして昔から有名な一枚で、当時邦盤アナログがしっかりリリースされていた有望株のグループであった、残念ながら一枚きりで消滅してしまいコレクターズグループとなってしまった。
マーフィーブレンドのアンドレアス シュルツを中心に結成、ツインリード体制の4人組、リヒャルト ロートリッジのハードエッジなギターワークでグイグイ迫り来る
激烈ハード、超弩級ヘビーサウンド、テクニカルな演奏が格好良い!










13  ブルース プロジェクト / ベストオブザブルースプロジェクト  93(MSI)MSIF2068
米、フォーク、ロック、ブルース、ベストコンピ盤全16曲。
ブルースプロジェクトというとアル クーパーが在籍していた事で有名だが、NYグリニッジヴィレッジフォークシーンで活動していたギタリストダニー カルブを中心に結成、ジャズ畑のリズム隊アンディ カルバーグ、ロイ ブルーメンフェルドに唯一のソロアルバムがアシッドフォークファンに人気のフォークシンガートミー フランダースにアーティ トラウム!が初期メンバー、ほどなくアーティが脱退、イーヴンダズンジャグバンドのスティーヴ カッツが参加、そしてロイヤルティーンズ、コンポーザー、セッションマンとして活躍していたクーパーが参加して66年ライブ盤「ライブアットアカフェアゴーゴー」でアルバムデビュー、アルバムリリース前にフランダースは脱退、68年に解散するまで4枚のアルバムをリリース。 
フォーク、ジャズ、ブルースにクーパーのロック感覚が融合した革新的な音楽性を有するグループであった。
この後、クーパーとカッツはブラッドスウェット&ティアーズを結成。カルバーグ、ブルーメンフェルドはシートレイン結成。カルブはセッションギタリストとして活躍。










14  BUZZCOCKS / TIME ' S UP 
91(DOCUMENT)DCD 2
英、パンク、NW、78年録音デモ音源集。
後にマガジンを結成するハワード デヴォートが在籍した極初期バズコックスのデモ音源集、セックスピストルズのライブを見て触発されたハワード、ピート シェリーの二人を中心にすぐさま結成されたパンクバンド、楽器が弾けなくても取りあえず演っちまえのパンクのDIY精神を実践、自主制作で4曲入りの7EP「スパイラルスクラッチ」リリース、初回1,000枚が売り切れ、半年間で16,000枚をセールスし、インディレーベルの先鞭となる。
本作はスパイラル時のデモ音源、ガレージ色強い荒々しい演奏、なめきったハワードのヴォーカルが最高、「オルガスムスアディクツ」のピートの青臭いヴォーカルも良い。何かが生まれる新しい波の波動がビンビンに伝わってくる。











15  BIG BOY PETE / PSYCHO RELICS 99(BACCHUS ARCHIVES)BA 
1137
英、サイケ、ポップス、65ー69未発表音源集。
ビッグボーイピートことピーター ミラーは50年代末から活動するブリテイッシュロック第一世代のミュージシャン、9枚のシングルを残したピータージェイ&ジェイウオーカーズのギタリストとして62ー65まで活動、脱退後ソロで2枚のシングルを残したのみだが、97年テンスプラネットレーベルより「ホームエイジトウカタトニア」がリリースされ、サイケファンの注目を俄然集める事となる。当時アナログ盤を入手して、こんなアーティストが埋もれていたのかと吃驚した記憶がある。同レーベルからは計三枚のアルバムがリリースされ、本作に「コールドターキー」と、何故か未発表音源集が5枚リリースされてる不思議なミュージシャン、端から発表する気が無かったのか?未発表のまま多くの音源が残されてる。しかも、どれもがラフなデモ音源という感じではなく、手作りの宅録感は残しつつ、凝った音作りはジェイウオーカーズ時代のプロデューサージョー ミーク直伝とも云えるもので興味深い。録音年月はバラバラで雑多に放りこまれた感はあるが、ポップなメロディーにサイケフィーリング渦巻く捻れたロックンロールは壮快!











16  BEASTS OF BOURBON / BLACK 
 MILK 90(RED EYE)RED CD 12
豪、NW、オルタナ、サード作、CDボートラ2曲付。
セインツ、レディオバードマンと並ぶ豪パンク、NWシーンの重要グループサイエンティスツのフロントマンキム サーモンにフードーグールスのジェイムス ベイカー等による5人組ビースツオブバーボンズ、おそらくストーンズの「ビーストオブバーデン」を捩ったであろうグループ名からも伺われる様にストーンズ風やさぐれバッドロックンロールにブルージーなサウンド、酒瓶ゴロゴロ、紫煙モクモクといったバーで奏でられる音楽。バースディパーティをもっと極悪にした人相とやるせない倦怠感漂うサウンドが
格好良し!










  今週はレコ屋行かず!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 342 0729ー0804

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1  ブライアン マクリーン / イフユービリーヴイン
97(VIVID)VSCD1437
米、SSW、アシッドフォーク、未発表音源集。
ラブといえばリーダーのアーサー リーの個性が強いワンマンバンドといった印象は否めないが、マクリーンが脱退するサード作「フォエバーチェンジ」までの初期ラブのキーパーソンとなるのがこの人。「アローンアゲインオア」「オレンジスカイズ」といった代表作のコンポーズを手掛け、初期ラブのサイケ、ソフロ感覚はこの人に負うところが大きい。マクリーン脱退後のラブが音楽性をがらりと変えハードロック寄りなアーサー嗜好に変化したアーサーのソロプロジェクト的なグループへと変貌した事からも伺われる。実際アーサーはマクリーンの音楽的才能に嫉妬していて色々確執があったらしい。
本作は「フォエバーチェンジ」に採用されなかった楽曲を中心に纏められた音源集、マクリーンの真の才能が垣間見れる貴重な一枚。全編ギター弾き語りによる珠玉の作品集、先の2曲のデモトラックも含む、フォーキーとは何ぞやという答えがここにある!
残念ながらマクリーンは本作リリースの翌年死去。
ローンジャステイスのマリア マッキーは妹。












2  アーリーワークス オブ ニック ロウ  98
(MSI)MSIF 3578
英、ビート、パブ、コンピ盤。
ニック ロウの初期音源集だが原盤はエドセルのブリンズリーシュウオーツ「ヘンズティース」、ブリンズリー関連のオムニバス盤。ブリンズリーシュウオーツといえば英パブロックを代表するグループでニック ロウ、イアン ゴム、ボブ アンドリュース、ビリー ランキンにブリンズリーという強力なメンバーを擁していた。本作は前身にあたるキッピントンロッジの5枚のシングル全曲にブリンズリーが変名でリリースしたヒッターズ、ニーズ、ライムライト、ブリンズリーズのレアなシングル曲にブリンズリーシュウオーツ名義の4、6枚目のシングル曲をパックしたブリンズリーファン必携のシングルコンピ集。
67ー69年にリリースされたキッピントンロッジはサイケ~ヒッピームーブメントを経過したビートポップスを展開、ビートルズ「インマイライフ」をカバー、更にニーズ名義でリリースした「デイトリッパー」にライムライトでの「アイショウルドハブノウンベター」「テルミーホワイ」とカバーしており、別名義でリリースしたのはカバー曲であった為とおもわれる。ヒッターズのシングルではレゲエナンバーにダブヴァージョンと、シングルならではの遊び心満載の試みが為されてる。ブリンズリーというと英国のアメリカンサウンド、アーシーなスワンプ色の濃い渋いサウンドを思い浮かべるが、英国伝統のポップサウンドにシニカル、ユーモア、エスプリのエッセンスを配合した、実に英国的なグループでもあった。










3  BAROQUES / THE BEST OF 
93(PHONOPRAM)518 000 2
蘭、ビート、ポップス、65ー68ベストコンピ盤全20曲。
ダッチビート中堅グループバロックス、ニ枚のアルバムと9枚のシングルから編纂されたベスト盤。
初代ヴォーカリストゲィリー オシャノンが兵役の為、バンドを脱退、二代目ヴォーカリストのミシェル ヴァン ダイクはなかなかの実力者でエクセプション、ブレインボックス、アルクィンといったグループでも活動している。前期オシャノン時代はハープシコード、バスーン、ストリングスを導入したグループ名の如きバロックポップといった様相のビートサウンド、インストモッドジャズナンバーもあり。
後期ヴァン ダイク時代はブルースにブルーアイドソウル調、ソフロ、サイケ、ヴァラエティに富んだ演奏、英米市場を視野に入れた英詞であったが、これといったナンバーがなく、ダッチブームには乗れず終わってしまった。













4  BAROQUES / PURPLE DAY 95
(DISTOSIONS)B 1005
米、サイケ、オリジナルリリースは67年唯一作に90年にリリースされたデモ音源アルバムから編集されたコンピ盤。
バロックス繋がりでこちらは米国のグループを紹介、何故かブルースの名門チェスからリリースされた唯一作は、ジャケ通りの妖しい雰囲気に充ちたストレンジサイケ、ガレージ色の濃いアルバム収録曲に耽美的でドリーミーサイケなデモ音源、音質は悪いが補って余る内容の素晴らしさ、12分近いナンバーが圧巻。バンド名に因んだバロック調のジャケもグッド!









5  BOYS / LIVE AT THE ROXY 
90(RECEIVER)RRCD 135
英、パンク、NW、77年4月録音ライブ音源。 
まずオムニバス盤としてリリースされた「ライブアットザロキシークラブ」はムック本とかパンク企画ものに登場する機会の多い名ライブ盤だが、単体ものでも数多くがリリースされてる。ボーイズといえばB級パンクの超A級バンドとして?パンクファンに認知される存在だが、ロンドンSSにハリウッドブラッツという伝説のグループ出身メンバーによる由緒正しきバンドなのである。SSのマット デンジャーフィールドにブラッツのカジノ スティールにジョン プレインを中心に結成、この三人のソングライターを擁してるのが強みで、実にポップで明朗なパンクサウンドが格好良し、音質は悪いがメロディーの良さは伝わってくる、ライブとあって粗削りではあるがパンクバンドボーイズの本領が伝わってくる。プレインとラーカーズのピート ストライドの共作「ニューギターインタウン」が最高、二人のジョイントアルバムのタイトルでもあった、CD化されてるのであろうか?









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6  BRACKEN / PRINCE OF THE 
NORTHLANDS 00 (VINYL TAP)DORIS 4
 英、トラッド、フォーク、オリジナルリリースは79年唯一作にボートラ三曲付。
ミリアム バックハウス、マウンテンアッシュバンド、シルバーバーチとリリースしたヴィニールタップレーベルの4弾目が本作のブラッケンとマニアックなレア盤ばかり、この後リリースが無いみたいで残念である。
女性一人を含むトリオ編成、トラッドナンバーを主体としたアルバム、ニック ジョーンズのカバー有り、三声のヴォーカルが紡ぐ格調高い世界、落ち着いた雰囲気の女性ヴォーカル、ジェントルな男性ヴォーカル、リコーダー、フィドル、パイプ、厳かな伴奏による英トラッドフォークの深遠なる世界、この世界はまだまだ深く、奥深い森の奥では人知れない宴が繰り広げられてる。













7  BRIAN HOPPER WITH BEGGARS FARM 97(VOICEPRINT)
VP 145 CD 
英、サイケ、カンタベリー、69ー70未発表音源集。
ソフトマシーンのヒュー ホッパーの兄ブライアンが在籍していた幻のグループベガーズファームの貴重な発掘音源。ソウルグループに在籍していたリードギターのジョン ローレンスとドラムのディヴ スミス、ブルースバンドに在籍していたリードヴォーカル、フルートのジョン ティレイとベースのディヴ ホルマンにジャズ畑のサックス、フルート担当のブライアン ホッパーによって結成されたベガーズファームはワイルドフラワーズと並ぶカンタベリーシーンの重要グループ。
ワイルドフラワーズ、ソフトマシーンのファーストに通じるサイケデリック全開の演奏にプレプログレ的な要素も垣間見れる刺激的な音源集。残念ながらリードヴォーカルジョンの急死により活動を停止せざるを得なかったと思われる。本作はそのジョンに捧げられている。














8  ベーブルース / ファーストベース  96(MSI)
MSIF 7442 デジパック
英、ロック、ハード、オリジナルリリースは72年ファースト作にボートラ2曲付。
本作は英原盤アナログで所持してるが、ボートラ付きとあってCDも入手。
個性的なグループを多数擁するハーヴェストからのデビュー、ジャケはロジャー ディーンとブリテイッシュロックファンの心を掴むには充分なベーブルースは
、クリス ファーロウのサンダーバーズ出身のアラン シャックロックを中心に結成。このグループの特色は女性ヴォーカリストジェニー ハンの強烈な声、かなりの声量と鋼の様な鋭い声は、バックのハード&ヘビーな演奏とマッチしていて聞き応え充分。サウンドは多彩な曲調のごった煮プログレハード、マカロニウエスタン「夕陽のガンマン」のテーマ曲を導入した代表曲「メキシカン」、ストリングス、オーボエが効果的なバラッドナンバー、ザッパの「キングコング」、ジェシ ウィンチエスター「ブラックドッグ」とカバーもユニーク、ボートラのシングル曲では「夕陽のガンマン」をカバー、この辺はアランの趣味なのであろう、脱退するサード作までマカロニウエスタンナンバーが取り上げられてる。
アランの後任にはホワイトスネイクで活躍するバーニー マースデンがあたり、2枚のアルバム、計5枚のアルバムを残してベーブルースは解散。
アランはその後、プロデューサーとしてアラーム等を担当しNWシーンでも名を馳せる。










9  BRYNDLE  95(MUSIC MASTERS)
01612 65125 2
米、フォーク、ロック、ポップス、再結成ファースト作。
ウェンディ ウォルドマンのレヴューで触れたブリンドルの再結成ファースト作。アンドリュー ゴールド、カーラ   
 ボノフ、リンダ ロンシュタットのストーンポニーズのメンバーであったケニー エドワーズにウェンディと怱々たるメンバーによるブリンドルは70年にアルバム用のレコーディングするもリリースされず、本作は再結成して新録音されたファースト作となるアルバム。メンバー各自が実績を残す実力者揃いによるブリンドル、25年の時を経た円熟した大人の味わいのロックポップス!
この後、セカンドにライブ盤を残す、11年アンドリュー死去。出来れば70年録音作の蔵出しリリースを願う!










10  BEAT HAPPENING (K)KLP 1

米、インディ、ロウファイ、オリジナルリリースは85年ファースト作。
Kレーベルの主宰者でもあるカルビン ジョンソン、
ブレント ランズフォールド、ヘザー ルイス嬢によるトリオ編成のビートハプニング、楽器に初めて触れてガチャガチャ、シャカシャカ、ピーヒャラ、ドンドコと気ままに鳴らす愉しさをそのまんまパックしたサウンド、チープな録音によるロウファイなサウンドは音楽の持つ根源的な楽しさに充ちている。
円熟した技量を持つテクニカルな演奏による音楽も、稚拙ながらも初期衝動に貫かれた音楽の持つ根源的なパワーに充ちた音楽も同様に楽しめるのが音楽の魅力、この降り幅の大きさが尽きぬロックの面白さ、聴けば聴く程どんどん深くなっていく、嵌まれば嵌まる程脱け出せなくなるロックの魅力、まだまだロック道は深い。
  









  今週はレコ屋行かず!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 343 0805ー0811

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1  BRUCE MACKAY / MIDNIGHT 
MINSTREL (ZYX)ESP 1069 2
加、SSW、アシッドフォーク、オリジナルリリースは67年セカンド作。 
ジャズ系のレーベルESPにはロック、サイケ、アシッドフォーク関連のアルバムも数多く残されており、チャールズ マンソン、パティ ウオーターズ、パールズビフォアスワイン、エリカ ポメランス、ミジェイ、エド アスキュー、ランデイ バーンズに本作のブルース マッケイは今やアシッドフォーク定番アイテムとしてその筋の
ファンには広く知られてる。この辺は本作含め90年代末にドイツのZYXレーベルより一挙に
リイシューされ殆んど押さえる事が出来た。
本作のオリジナルはESPの傍系OROレーベルからのリリース。ファーストアルバムはカナダのみのリリースでモノクロのポートレートジャケのレアものであまり見掛けない、未入手、乞CD化。
沙漠の中、ポツンと置き去りにされた石の如きマッケイの心情風景を歌ったアシッドフォーク、マッケイの12弦ギターによる弾き語りを基調にエレキ、リズム隊、フルート、クラリネット、オルガン、ピアノ、ハープシコード、メロディカと多彩なバッキングも美しい名盤、裏ジャケの妻と肩寄せ合う二人の表情が何とも微笑ましい、マイフェイバリットアルバム!













2  POWDER / BIFF! BANG! POWDER 96(DISTORTIONS)DR 1015

米、ガレージ、モッド、67-69コンピ盤全27曲。
遅すぎたモッズ、早すぎたパワポなんてキヤッチもぴたり嵌まるパウダー、英モッズ勢の影響色濃いサウンド、フーというかハイナンバーズ風のジャケもいかしてる。
本作はパウダー名義のデモ音源に前身のアートコレクション、レイコロンバスのバックを務めたシングル音源、パウダーの後身にあたるトーマス&リチャードフロストの音源を収録、リッチ&トム マーティン兄弟の軌跡をパックしたナイスコンピ盤。
キャッチーでポップなメロディー、甘酸っぱいヴォーカルにコーラス、キース ムーンを意識した手数の多いドカドカドラム、エッジの効いたギター、フー「ソーサッドアバウトアス」の疾走感溢れるカバーも格好良い!











3  ビフバンパウ / ザベストオブビフバンパウ
91(日本コロムビア)COCY9787
英、NW、ギタポ、84ー91ベストコンピ盤全18曲。
前掲からの流れでビフバンパウ、勿論、グループ名はクリエイションの曲名から名付けられ、レーベル名の由来でもあるからアラン マッギーにとってクリエイションというグループはヒーローだったのであろう、フーと比較すると知名度は雲泥の差だが、モッズの代表グループとして近年は高い評価を得てる。
マッギーが主宰したクリエイションレーベルのNW、ギタポシーンに及ぼした功績は大きい、キラ星の如き所属アーティストを見れば一目瞭然。
本作はマッギー率いたビフバンパウがリリースした7枚のアルバムからのコンピ集。哀愁を帯びた胸キュンナンバーが多く選曲され、メランコリックなトーンで纏められた良コンピ盤。












4  MAURIZIO FABRIZIO / PERSONAGGI 80(COME IL VENTO)
CDE 20221 LP 
伊、カンタトウーレ、4作目。イタリアオリジナル盤ゲートフォルド仕様。
兄サルヴァトーレ(芸名ポピ)とのデュオ、マウリツィオ&
ファブリツィオとして70年から72年まで活動、
その後、アンジェロ ブランデュアルデイのアレンジャーとしての活動、ソングライターとしてパティ プラヴォー、リカルド フオッリ、エロス ラマゾッテイ、レナート ゼロ等に楽曲を提供、自身もソロとしてアルバムデビュー、78年のセカンドのインスト大作「ムーブメンテネルシェロ」が有名だが、元来は歌ものカンタトウーレの世界がこの人の持ち味だと思う。当ブログで取り上げたダリオ バルダン ベンボのソロファースト作にも通じる世界、同じレーベルからリリースされてるし、相通じるものがあるたおやかな歌ものカンタトウーレ、地中海の爽やかな風が吹いてきそう、台風の影響でジメジメした熱風吹く今宵、一服の涼!










5  BADFINGER / SHINE ON 89
(EDSEL)ED CD 302
英、ロック、パワポ、74年の二枚のアルバムからのコンピ盤。
バッドフィンガーといえば名盤揃いのアップル時代の諸作が有名だが、ワーナーに移籍した後のアルバムも聴き逃せない、つまりバッドフィンガーは全作必聴というわけ。今となってはアイビーズ時代からワーナー時代まで全てのアルバムが紙ジャケ、CD化され入手も容易だが、89年当時にあっては特にワーナー時代の音源は入手困難であった。というわけでこのコンピも重宝された。74年にリリースされた5作目「バッドフィンガー」邦題「涙の旅路」から8曲、6作目「ウイッシュユーウェアヒア」邦題「素敵な君」から4曲選曲されたコンピ盤、どうせなら2イン1でリリースすれば良いのにと思うのだが、まだアナログがメインだったので一枚ものとして収めたかったのであろう。
二枚ともプロデュースはクリス トーマス、オープニングのピート ハムらしいバラッドに軽快なパワポサウンド、ジョーイ モーランドらしい捻ったロックンロール、トム エヴァンスの泣きメロ、「誰も知らない」の加藤ミカのナレーションも話題となった。バッドフィンガーらしい陰影に富んだメロディー、ヴォーカル、ハーモニー、英国王道ポップスの伝統サウンドが素晴らしい!











パート2

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6  BERNARD LAVILLIERS 77
(MOTORS)MTQ 77005  LP
仏、SSW、ロック、オリジナルリリースは72年セカンド作のジャケ違いリイシュー盤、フランスコーティングジャケ。
仏シャンソン界の異端児?ヴェルナール ラヴィリエは80年の「異邦人」と続く81年のアルバムが国内盤アナログでリリースされ、同じバークレーレーベルのシリーズのジャック イジュランと共に入手し、NW時代の新感覚派のシャンソンとして愛聴した。そのライナーノーツにはラヴィリエは若い頃、かなりの不良で監獄暮らしも体験してる本物の悪だと記してあった。
本作のオリジナルジャケ盤はなかなか見掛けないレア盤であるが、リイシュー盤を入手。苦味走ったヴォーカルによるディープなシャンソンアルバム!












7  DENNY GUY 72(DAYBREAK)
DR 2008 LP 
米、フォーク、SSW、唯一作。米オリジナル盤。
ネブラスカ出身のSSWがハワイで録音したアルバム、いわゆるハワイ産AORの文脈で語られる一枚だが、セシリア&カポノ、カラパナといったグループに見られる南国的な色彩があまり感じられないのはデニーがネブラスカの田舎者だからであろうか、その辺が好みで、サマーブリーズとかお洒落とか言われると途端に鼻白んでしまう、手段で音楽を聴いているんではない。












8  FAIRPORT CONVENTION / TIPPLERS TALES 78(VERTIGO)
9102 022 LP 
英、トラッド、フォーク、13作目。英オリジナル盤スペースシップ。
英トラッドフォークの代表グループ、本作のメンバーはサイモン ニコル、ディヴ ペグ、ディヴ スウォーブリック、ブルース ローランドのラインナップ。前作よりニコルが復帰して活動するも本作をもって一旦解散するフェアポート第一次期の最終作。80年には再結成し、多くのメンバーチェンジを経て現在に至る息の長いグループとなる。自身のフェアポートのコレクションもこの第一次期まで、恐らくアナログ盤で全て揃ってるかな?
本作は「ジャックオライオン」「ジョンバーリーコーン」といった有名トラッドナンバーのカバーにアラン ティラーのカバーが嬉しい。
フェアポートといえばサンディ デニー在籍時のリードヴォーカリストにリードギターにサイド、フィドラー、リズム隊の6人編成がベストであろう。本作の4人編成も悪くは無いんだけどこじんまりとした印象受けるのは気のせいばかりではないだろう。80年の再結成ではローランドに替わってディヴ マタックスが復帰、この三ディヴにニコル体制も凄いが、やはりデニーにリチャード トンプソンの存在感が半端無い。









9  DAVID COURTNY / FIRST DAY 
75(EMI)EMC 3094 LP 
英、SSW、ポップス、ファースト作、英オリジナル盤。
本作はCDを紹介済み、アナログ盤でも入手。昔も今も安い人気薄盤とあって売れ残り盤がすぐに見付かる。デビッド エセックス、レオ セイヤーな風貌にスルーしていたが、ジョン ハワード、ブライアン プロズロー的アイロニーに充ちた英国的SSWアルバムの好盤。バック陣も豪華でアルバート リー、デビッド ギルモア、アラン パーカー、ラス バラード、フランシス モンクマン、BJ コールetcにトニー バロウズにパイロットの面々が1曲づつバックヴォーカルで参加と、裏方として英音楽シーンを支えたコートニーらしい人脈で固められてる。堅実なバック陣による演奏によるドラマチックなサウンドにコートニーの下手なヴォーカルがそれなりに味を出してる?
裏方として活躍してSSWとしてアルバムをリリースしたのは他にノーマン スミス、ジョン パントリー、ニール ハリスン、クリストファー ニールの名が浮かぶ、地味だが拘りが感じられるのが良い!










10  V . A / BRADLEY ' S ROADSHOW 
   73(BRADLEYS)BRADB 4001 LP 
英、フォーク、ロック、レーベルサンプラー的ライブ音源、73年3月25日マーキーでの録音。
ハンターマスケット、ポール ブレット、カラの三組を収録。
レコードコレクターのはしくれを称する身として、好きなアーティストのブツを収集するのは勿論だが、いわゆるレーベル買い、ネオン、ヴァーティゴ、ペガサス、マッシュルーム、ネペンサミドルアースとかはマニアなら是非押さえたいと思うもの、レーベルのラベルを眺めるだけでも楽しいものである。ブラッドリーズレーベルは英国紳士ラベルがコレクター心をくすぐるマイナーレーベル、前に取り上げたディヴ ジョーダンもブラッドリー産なのだがラベルが第二期の銀地にハートの絵柄の素っ気ないものなので、初期ラベル盤が欲しかったのだが、先の三組のアルバムと本作のみとそこそこレア、本作はハンターマスケットの貴重なライブ音源が聴けるのもポイントの満足盤。カラはたまに見掛けるのでゲットしようかな!













パート3

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11  BACHDENKEL / LEMMINGS 
90(WORLD WIDE)SPM WWR CD 0004
英、プログレ、オリジナルリリースは73年ファースト作にボートラ3曲付。
謎のグループバッハデンケルが話題となったのは78年3曲入りEP(本作のボートラ曲)を付しての再発盤が出回ってから、その本格的なプログレハードサウンドは一部マニアの間で話題となっていた。「レミングス」というタイトルと怪しいジャケに釣られ入手し、この時期にあまりにもプログレプログレしたサウンドに驚いた記憶がある。後にオリジナルリリースは73年仏フイリップスで録音自体は70年と知り、妙に納得したものである。フランスのバンドという報もあったが英国出身、アップルレーベルのコンピ盤「アンアップルアディ」のタイトル曲が収録されたユーノウフーというビートグループが前身だと今回知る事が出来た。
バッハデンケルはトリオ編成のプログレグループ、ギターとキーボードを担当するコリン スウイーンバーンとベースに1曲ピアノを担当するピーター キンバリー、ドラムのブライアン スミスという体制、ELPタイプのキーボードトリオでなく、二つのリード楽器を担当するコリン大活躍のユニークな編成、叙情的なパートとハードでアングラなパートが交錯する起伏に富んだ展開が素晴らしいハードプログレの逸品!
個体数が増え集団自殺するレミングにジャケ裏のヘルメットに防弾マスクの人類が象徴的、破滅へのカウントダウンは既に始まっている。











12  BERND WITTHUSER / LIEDER 
VON VAMPIREN , NONNEN UND TOTEN 93(ZYX)OHRCD 56002
独、ロック、フォーク、オリジナルリリースは70年ファースト作。
ジャーマンフリークアウトフォークデュオヴィットウーザー&ヴェストルップの片割れベルンド ヴェットウーザーのソロ名義の作品たが、ヴァルター ヴェストルップも全面的に参加しており、実質デュオのファースト作と見なされてるアルバム。タンジェリンドリームファースト作にも通じる不気味なジャケからは、アングラなエレクトロサウンドを想起するのだが、そこは変わり者?の二人、後のデュオ作にも通じるひねくれアングラフォークを展開、ジャーマントラッドの要素も強く、古き良き時代のドイツ歌謡や古楽等も取り込身オールドタイミーな雰囲気にストレンジなアシッドフォーク、壊れた人形の最期の呟きみたいな妖しすぎる怪盤!










13  バーバラ ディクソン / ダークエンドオブザストリート  95(MSI)MSIF3530
英、フォーク、トラッド、何作目かは不明。
60年代末期から活躍するベテランシンガーバーバラ ディクソン、アーチー フイッシャーとの連名作やデッカからリリースされた2枚のソロアルバムが英フォークファンに大人気である。その後、ポップスシンガーに転身して20枚以上のアルバムをリリースする国民的な歌手として人気を博する。ポップス系には興味が無いのでこの頃のバーバラはスルーしていたが、本作は久し振りにトラッド、フォークへと原点回帰したアルバムで名門トランスアトランテイックからのリリース、ダニー トンプソンにディヴ マタックスの名リズム隊にジョン ラビット
 バンドリックのハモンドにバックヴォーカルにロバート 
ワイアット、フィドルにユーリアンパイプ奏者を加えた編成で、トラッドナンバー、ラル ウォーターソン、イーワン 
 マッコール、サンディ デニーにジャクソン ブラウン、ランディ ニューマン、ダン ペン等のカバーを憂いのあるヴォーカルで歌い上げる、ポップスシーンを経過した親しみの持てるトラッド、フォークソングが良かったりする。









14  ブリジット バルドー / ボニーとクライド
(日本フォノグラム)PHCA75
仏、ポップス、女優、62ー70ベストコンピ盤全22曲。
歌う仏女優シリーズ、イザベル アジャーニ、ジェーン バーキン、シャーロット ゲーンズブル、ミレイーュ ダルク、カトリーヌ ドヌーブ、ジャンヌ モローと共にリリースされた一枚、バルドーといえばBBの愛称で米のMM(マリリン モンロー)、伊のCC(クラウディア カルディナーレ)と並ぶセックスシンボルとして凄まじい人気を誇った名女優。
歌唱力は御愛敬、コケテイッシュな魅力で聴かせるのは他の女優と同じ。ジェーン バーキンヴァージョンでお馴染みの「ジュテームモワノンプリュ」は元々バルドーの為にゲーンズブルが提供したものだが、あまりにもエロチックな内容の為お蔵入り、本作には86年の蔵出しリミックスヴァージョンをオープニング収録、ゲーンズブルナンバーではエンディングに「ボニーとクライド」の86年リミックスヴァージョンが収録されてるのだから堪らない。
この2曲の12インチシングルが86年にリリースされてマニアの間で話題となった、勿論入手済み!













15  BLUE SANDELWOOD SOAP 
/ LORING PARK LOVE ー INS 96
(GET HIP)GHAS 5006CD 
米、サイケ、67ー68コンピ盤。
シングルのみしかリリース出来なかったミネアポリスのグループブルーサンデルウッドソープの未発表音源集。 
ウェストコーストポップアートエクスペリメンタルバンドにも通じるメロウなアシッドサイケサウンドが心地良い、フィルフイッサオルガンの軽妙な響き、ヴァイオリン、オーボエといった楽器によるバロックな味付け、良質なSSWを多数輩出したミネアポリスという風土、シーンから産み出された珠玉のメロディーが沁みる。
この後、ハーリー トバーマンはTCアトランティックのプロデュース、コンポーズを手掛けてる。









  今週はレコ屋行かず!




WEEKLY LISTENING LIBRARY 344 0812ー0818

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1  BOB SMITH / THE VISIT 96
(VIRGO)CD 1518
米、サイケ、アシッド、オリジナルリリースは70年唯一作。
いかにもアシッドフォーク然としたジャケに包まれたボブ スミスのアルバムはアナログ二枚組でリリースされた大作、裏ジャケにはヒッピー風貌の参加ミュージシャンが8名、スミス含め総勢9名によるバンド作といった趣きのアルバムで参加メンバーには、ザッパファミリーのドン プレストン、キャプテンキーボードことダリル ドラゴンといった有名処も参加してる。
濃厚なアングラ感と妖しいムードに包まれたアシッド臭プンプン匂う怪作、シンセ、メロトロンが漂うメロウチューンにラリラリのアシッドトリップインスト、狂暴なファズギターがのたうつサイケチューン、ブルースにスワンプ、アメリカンルーツ指向のしっかりとした演奏にあっちの世界から語りかけてくるスミスのヴォーカル、ドクターフッカーと並ぶUSサイケ孤高の一枚と称えられる名作!










2  BIG BLACK / PIGPILE 92
(TOUCH & GO)TG 81CD 
米、オルタナ、ジャンク、87年ラストライブ音源。
今やプロデューサーとして大物のスティーブ アルビニ、一時期プロデュースしたアルバムがアルビニ印としてチェックされ、プロデューサーのネームバリューでアルバムが売れるといった現象であった。
現シュラックを率いるアルビニの原点のグループがビッグブラック、その強烈無比のジャンクサウンドは衝撃を与え米オルタナシーンに多大なる影響を及ぼした。本作はラストとなる公演を収録したライブ盤で集大成的な選曲による必聴作。アルビニらしい拘った音像による迫力満点のライブ、暴れまくる轟音ギター、デカ音リズムマシーンにベースがザクザクとリズムを刻み、得体の知れぬ超重量大黒様が迫り来る圧巻の一枚!












3  BARRY TITUS / DO WAPPA DO
      93(ZYX)ESP 2005 2


4  BARRY TITUS / 42ND STREET 
 93(ZYX)ESP 2009 2
米、ロック、SSW、ファーストとセカンド作。
先週取り上げたブルース マッケイはじめESPの諸作が一挙CD化された際にリリースされたアイテム、それまで知らなかったアーティストでESPからのリリースでなければ入手したかは分からない、いまいち詳細も不明でファースト作のタイトル曲と続くラストナンバーが76年録音で残りは92年12月9、10、11日録音でセカンド作も同日録音からの収録、ESPリイシュープロジェクトに合わせてのレコーディングであったのだろうか?マーク ブラック、ジョエル トビアス、
レ ヴィジビルといったアーティストもそういった経緯なのであろうか?
ファーストはタイタスのピアノ弾き語りにロン トウースの切れ味鋭いギターが斬り込んでくる、ブルースをベースとしたルーズでバッドロックンロールなサウンド、ジミヘンタイプのハードサイケなナンバー、セカンド作はファーストと基本路線は同じ、ややストリートロック色を強めた演奏がグッド、タイタスのヴォーカルは下手、雰囲気で聴かせるタイプで一般的にはアウトであろうが、何とも云えぬ味があるのは、ESP産故か?













5  BERNTHOLER / MERRY LINES IN 
  THE SKY 04(LTM)LTMCD 2408
ベルギー、NW、ネオアコ、81ー85シングル音源、デモ音源コンピ集全15曲にビデオクリップ3曲付。
NW、ネオアコ、ギタポシーンにもシングルのみしか残せずアルバムリリース出来なかったグループが多数存在する。女性ヴォーカルをフューチャーしたグループで記憶に残っているのが、フォールオブサイゴン、シャイニートウシャイニー、ラブパレードにこのベントーラ、シングル3枚のみのリリース、ヨーロッパでヒットしたセカンドシングルの「マイスイーター」はブロンコイネグロから12インチでリリースされ愛聴盤に!結局7インチ盤は入手出来なかった。
アルバニア出身を謳ったズバリ、アルバニアという英国出身のグループがいたが、ベントーラは正真正銘アルバニア出身のドリータ嬢を含む4人編成、ギター、ベースにキーボードのドラムレス、リズムマシーンを導入してるのでヤングマーブルジャイアンツに通じる素朴で愛らしい世界、「ジャパニーズガーデン」というナンバーもあり、クレプスキュールのミカド、クラムドのアンナ ドミノにも通じる世界でその筋のファンには堪らない一枚!
そうそうビーチブリューズもCD化されたみたいで入手しなければ!










6  BROTHERHOOD OF LIZARDS / 
LIZARDLAND 89(DELTIC)DELT CD 5
英、NW、パワポ、セカンド最終作。
人気ネオモッズグループクリーナーズフロムマースのマーティン
ニューエルとネルソン(ピーター ナイス)のサイドプロジェクトブラザーフッドオブリザーズ、前年リリースされたカセットに続いてのセカンド作。
我が国の渋谷系ブームの時に話題となったマーティン ニューエル、アルバム「リビングインザイングリッシュマン」にクリーナーズフロムマースのコンピ盤がそこそこ売れたらしい、さすがに本作までフォローしてる人は少なかったと思う、先ずはアナログ盤で入手した本作、ソロ作ほどのひねくれ具合、クリナーズほどのはっちゃけ感は無い、幾分地味な内容だが、その分味わい深く聴ける一枚!











パート2

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7  R . STEVIE MOORE / PERSONAL 
APPEAL 13(CARE IN THE COMMUNITY)CARE 109CD デジパック
米、ロック、宅録、73ー00コンピ盤全15曲。
ご存知、宅録界の帝王Rスティビー ムーアのコンピ盤登場、コンピ盤だけでも40枚以上、アルバムリリースは400枚以上というギネスものの
モンスターミュージシャン、どうせなら全アルバムリイシューして欲しい、毎月1枚リリースしても30年以上かかる、この数がいかに凄いかが分かるというもの。70年代末にアルバムリリースしてから40年近く、つまりほぼ毎月1枚のペースでリリースしていた事となる、二日に一曲のペースでのレコーディング、日記の如く曲を書くムーア、まさに化け物、アウトサイダーミュージシャンのレジェンド!
本作はメールオーダーオンリーのカセットシリーズからのコンピ盤、カントリー調、オールドタイミーなナンバー、シンセポップ、ファルセットヴォイスによるストレンジポップ、ビートリッシュなバラッド、どこをとってもストレンジでファニーなムーアワールド満開!










8  BLODWYN PIG / THE MODERN 
ALCHEMIST 97(INDIGO)IGOXCD 507

英、ロック、ブルース、発掘音源ライブ。
ジェスロタルをファースト作のみで脱退したミック エイブラハムスがジャック ランカスター等と結成したブロドウィンピッグ、69年と70年にアルバム二枚を残すのみだが、各種コンピ盤や発掘ライブ盤がリリースされる人気グループ。
本作は未発表ライブ音源、音質はあまり良くないがバンドの熱気が伝わってくる好演、エイブラハムスのブルージーなギターにランカスターのジャージーなサックス、フルートが渋い燻し銀の魅力。ジェスロタルファーストのブルースフィーリングはエイブラハムスに負う処が大きいのが分かる。
ピッグ後、エイブラハムスはミック エイブラハムスバンド、ランカスターはブランドX、アンディ パイル、ロン 
 バーグのリズム隊はサヴォイブラウン、ジューシールーシーで活動、ピッグ自体も再結成され現在も活動してるみたいだ。












9  BERNARD ESTARDY / LA FORMULE DU BARON (DARE DARE)DOCD 009
仏、モンド、ジャズロック、オリジナルリリースは69年作。
ゲーンズブル以上のカリスマ性を誇るらしいが、私的にはちっともそうは思えない単なる変なおっさんのベルナール エスタルディの激レアなソロアルバム、ニノ フェレールのバックでハモンドを引き倒してたり、裏方、アレンジャーとしてバリバリ活動していたらしい。そんなエスタルディ、通称バロンのソロアルバムは変幻自在なアレンジによるやりたい放題の超モンドでグルービーな一枚、サンプリングソースとして有名DJのネタにされカルト化したアルバムだが、DJでもない単なるロックファンには単なるモンドでしかない。ジャケは最高なんだけど?











10  FOLLI DI DIO 92(MELLOW)
MMP 134
伊、フォーク、プログレ、ファースト作。
イタリアンプログレの名盤を続々リリースするメロウレコーズからのリリース、ギターにベース、フルートといった楽器編成の三人組といった構成に興味を持って入手した一枚、ジャケ違い盤でアナログ盤は月夜にフルートを吹く幻想的なモノクロのイラストジャケで記憶に残ってはいたが本作とは直ぐには結びつかなかったのだが、そのアナログ盤もリイシューもので発売は95年、本CDが先のリリースであったと、全く無知で知らない事が多すぎると恥じ入る、日々勉強と猛省するもちっとも身につかない昨今の老いぼれ具合に情けない。
さて本作、89年にカセットで録音されたとおぼしきアルバムで、ナレーションを交えたストーリー性感じる展開、ギター、ベース、フルートの構成に曲によってはリズム隊にキーボードを導入し、仄暗いヴォーカルによる幻想的でシアトリカルな音世界はイタリア中世の暗黒時代の郊外の情景を想起させるものがあり、惹きこまれる。チープな音質もヴィンテージな味わい、
カルト度を強めて良い!













11  ROSIE HARDMAN / THE LOST 
LEADER 00(VAMP)VAMP 1
英、フォーク、SSW、73年録音蔵出し音源。
英フォークファンの間では有名なロージー ハードマン、初期はローズマリー ハードマン名義で活動、ボブ アクスフォードとの連名作が有名だが、いかんせんCDリイシューが進んでおらず、一般的な知名度は皆無といってもよいアーティスト、しかし、その存在感ある歌声と佇まいは魅力的なもので是非CD化を願う。本作は73年プロデューサービル リーダーの下録音されるもお蔵入りとなってた音源で、ロージーのヴォーカル、ギターにイアン ハントのリードギター、ヴォーカル、スチュワート マーソンのギター、ヴォーカルにグラハム クーパーのピアノといったシンプルな編成、ロージーの弾き語りに色を添えるといった簡素なスタイル、美声ではないし決して巧いシンガーではないのだけど説得力ある奥深いヴォーカルに妙に納得してしまう、貫禄ある容姿に圧倒されてしまう。
デュエットするマーソンのヴォーカルも味があって良い、そのマーソン作の楽曲とディブ カートライトのカバー、残りはロージー作の楽曲で固められてる。ソングライティングの才も素晴らしい知られざる英フォーク女性シンガーの一人!











パート3

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12  THREE HEADED DOG / HOUND 
OF HADES 06(AUDIO ARCHIVES)
AACD 052
英、ハード、サイケ、73年録音発掘音源にボートラとして関連グループの4曲を収録。
ギリシャ神話の怪物三つ頭の犬ケロベロスがバンド名の由来となったスリーヘッデッドドックス、ずばり「ケロベロス」という曲もあり。
ブラックサバス、ジューダスプリーストを排出したバーミンガム出身のグループ、引き摺る様なヘビーなリズム隊にツインリードギターの攻めぎあい、英国らしい哀愁にクールなヴォーカルも嵌まってる、 
シカゴの「長い夜」のヘビーなカバーも格好良し、籠った音質もアングラ度高める好盤!
サイケ度を増した関連グループの音源も素晴らしい。













13  MR . ALBERT SHOW 02
(LONG HAIR)LHC 00021
蘭、サイケ、ジャズロック、オリジナルリリースは70年ファースト作。
ブルージーサイケをベースにブラスパートにオルガンがグルービーなジャズロックサウンドが強烈でぐいぐい迫り来るアンサンブルで聴かせる。全編英詞による男女ツインリードヴォーカル体制、出番は少ないが気合の入ったイネッツ嬢のヴォーカルも決まってる。裏ジャケのイネッツ嬢とヘンテコなお面を被った人達のショットも怪しくてグッド。70年代初期オランダミュージックシーンの熱気がビンビン伝わってくる好グループ、翌年、バイクイラストジャケがいかしてるセカンド作リリース、ジャケ違いで米盤もリリースされてるが、全然見掛けないのであまり売れなかったのか?二枚のアルバム残すのみで解散。二枚をパックした二枚組盤CDもリリースされてる。










14  BARRACUDAS / TWO SIDES OF 
 A COIN 1978 ー 84 93(ANAGRAM)
CDM GRAM 62
英、NW、パワポ、78ー84レアシングル収録曲、未発表曲、未発表ライブ音源等コンピ盤全18曲。
サーフポップパンクとも称されるバラクーダス、ファーストジャケの能天気なサーファージャケのイメージと2曲目の「サブウェイサーフィン」とか、それ風のタイトルでその様に捉えられてるみたいだが、本質はバリバリのパワポパンクサウンドである事はこのコンピを聴けば一聴瞭然。
バラクーダスはニッキー サドンとのコラボでも知られるジェレミー グラック、ローズオブニューチャーチに参加するニッキー ターナー、フレイミングルービーズのクリス
 ウイルソンとなかなかの実力者が参加したグループ、各種コンピやライブ盤がリリースされていてディスコグラフィーが分かり辛いがオリジナルのスタジオアルバムは三枚、セカンド、サードはエアーメイルレコーディングスより紙ジャケ化されてる。











15  B.A.L.L. / TROUBLE DOLL 
(SIMMY DISC)SDE 8909CD 
米、オルタナ、ジャンク、オリジナルリリースは89年サード作にボートラ8曲付。
米オルタナ界の重要グループショッカビリーの後身にあたるのがボールでクレイマー、デビッド リヒトにユージン チャドボーンとチェンジして鬼才ドン フレミングが参加、更にジェイ スピーゲルが参加してダブルドラム体制による、これまた強力面子によるスーパーグループ。本作はデビッドが抜けトリオ編成となってのサード作、ショッカビリーから変態性を薄めた真っ当な?オルタナジャンクサウンドで格好良し。もう一枚出して解散、ドン フレミングがガムボールとして継承、オルタナ王道サウンドをクリエイト、国内盤もリリースされ90年代オルタナシーンをブイブイいわせた。
















16  AUNT MARY / LOADED 90
(PHILIPS)842 970 2
ノルウェー、プログレ、ハード、オリジナルリリースは72年セカンド作。
スカンナジアプログレシーンの中ではスウェーデンが抜きん出ていてサムラ、ボーハンソン、ノーベンバーと世界的に有名なグループが多い、現在プログレシーンに於てはアネクドテン、アングラガルド、フラワーキングスと世界最高峰レベル。フィンランドにはウィグアム、タサバランプレジデント、ハイカラ、チャーリーズと私的に好みのグループが多い。ノルウェーの代表グループといえばルーファスにタイタニック、そしてこのアーントマリー辺りであろうか、英米ロックシーンの影響下にあるサウンドでブルージーなハードロックを基調に北欧らしい陰影に富んだメロディー、巧みなソロ、リフで迫り来るギター、レズリーなハモンド、英詞によるヴォーカル、ドラマテイックな展開が嵌まる。










 今週は、9枚ゲット!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 345 0819ー0825

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1  CZERWONE GITARY / SPYKOJ 
SERCA 15(EASTERN TIME)ET 19
ポーランド、ビート、サイケ、オリジナルリリースは71年5作目にボートラ8曲付。
チェルヴォネギタリと発音するらしいポーランドのビートルズとも称される代表グループで「赤いギター」の意味らしい。
本作はクレストフ クレンチョンが脱退しトリオ体制となった第二期新生ギタリの5枚目のアルバム。それまでの甘くポップなフォークロック路線にハードなファズギターの導入等サイケデリックな要素が増したサイケファンにもアピールするアルバム、時折現れるジプシーヴァイオリンの哀愁ある音色が良い、シリアスなムードも漂う暗く沈み込むメロウサイケサウンドに憂いあるヴォーカルが東欧の哀感伝える名作!











2  サンディファニーズ / サンディファニーズ  16
(VIVID)VSCD5668  紙ジャケ
米、ロック、ゴスペル、オリジナルリリースは71年ファースト作。
アナログ時代、セカンドの女性バイカージャケに勝手にジャニスタイプの女性ヴォーカルでレーベルのレアアースからファンキーロックなイメージでスルーしていたサンディファニーズ。実際は女性メンバー無しの男性4人編成、ジャケはよく見るとフリューゲルの「死の勝利」、コラージュされてるので直ぐに気が付かなかった、裏ジャケには全体像が掲載。サイケファンにはパールズビフォアスワインのセカンドジャケでお馴染み、そしてプロデューサーはアンドリュー オールダム、アナログ時代スルーして失敗したが今回紙ジャケ手に入れたから、まあいいか、アナログもまだまだ安く見掛けるので入手も可だが、アナログ盤増やしたくないんだよね。
さてファニーズ、ファンキーでメロウなブルーアイドソウル、ゴスペルロック的展開は予想通りだが、そこに時代の音、キーボードを主体としたアート、プログレ、サイケフィーリングが濃厚にトッピングされ、オールダムのカラーかブリティッシュ臭がそこかしこに感じられるのが聴き処!
勝手なイメージが外れ、これが意外に良かった、聴いてみない事には分からない、ビッグピンクが目を付けたのだから、それなりの事はある。










3  AMON DUUL / FOOL MOON 
(MAGUNUM)CDTL 011
独、英、プログレ、ロック、オリジナルリリースは89年何作目かは不明。
本作は通称アモンデュールUKといわれるディブ アンダーソンを中心とするユニットで録音自体は84年、ロバート カルバートが参加した作品としても知られてる。CD初出が本作のサンダーボルト盤、ブートまがいの怪しいレーベルで曲目クレジットも出鱈目なものだが、改訂盤?正しいクレジットでの出直し盤もあるし、幾つかのレーベルからのリイシュー盤もあるので本作に手を出すのは止めよう。
カルバートの参加でホークウィンド色を強めたスペーシートリップサイケサウンド、エレクトロニクス、エフェクト、コラージュに呪術的なパーカッションによるアナーキーな一枚、17分近い大曲では鳥の囀ずりによる
爽やかな朝の目覚めの様なイントロから街中の雑踏の喧騒へ、そしてカルバートのヴォーカルがアジテートするヘビーサイケチューンへと流れ込み、だらだらと突き進んでいく、ラストはラーガサイケ、ヒッピーの名残りを感じるデュールらしい
ナンバー、アモンデュールUKもなかなか面白い。










4  PETER MURPHY / LION 14
(NETTWERK)06700 31020 2 2CD 
英、NW、ゴス、10作目に13年7月27日ロスでのライブ音源を付した二枚組仕様盤。
プロデューサーにキリングジョークのユースを迎えて、マーフィーのヴォーカルにユースのギター、ベース、キーボード、エディ バンダのドラムというシンプルな編成で重厚なゴスロックを展開、肉感的だが醒めた焔を思わせるマーフィーのヴォーカルとデジタルで無機質なサウンドとの相性はいまいちな気がするが、今日的な音楽シーンではそれもやむなしか?デジタルサウンドが益々鬱陶しく感じられる身としては、音楽を聴く幅がどんどん狭まっていく、元々矮小な音楽ジャンル、ロックの一部しか聴いてないのだが、それでもまだまだ聴きたいアイテムが山の様にある。聴きたいものを聴くが基本姿勢。
ボートラのライブ盤はバウハウスナンバーで構成された内容、実はこっちの方に購買意欲をそそられた、人気グループにいたシンガーがいつまでもグループ時代のナンバーを求められるのは致し方無いのであろうが、ファンとしてはやはり聴きたい、やっぱバウハウスは良いね!











5  ランバート アンド ナッテイカム / アット ホーム
90(ポニーキャニオン)PCCY10055
米、フォーク、SSW、オリジナルリリースは70年ファースト作。
デニス ランバートとクレイグ ナッテイカムの男性デュオグループ、当ブログでは未発表音源集、ナッテイカムのソロと取り上げお馴染みのランバートアンドナッテイカム、本作は意外に入手困難で今頃入手出来た、本当は紙ジャケが良かったのだけどアナログ盤持ってるからまあいいか。
SSW系のアナログ盤買い漁ってた頃にこのジャケ、窓ジャケ、ガラスに映る木立、直ぐに入手し愛聴盤へ、題名通り、自宅の居間に機材を持ち込み、二人のギターにヴォーカルのみというシンプルな構成、左右に振り分けられたギターの紡ぎあいにボソボソと語られるヴォーカル、ハーモニーだけ、たったこれだけだけどこのシンプルさが実に良い、音楽の真の魅力がここにある。











WEEKLY LISTENING LIBRARY 345 0819ー0825

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1  CZERWONE GITARY / SPYKOJ 
SERCA 15(EASTERN TIME)ET 19
ポーランド、ビート、サイケ、オリジナルリリースは71年5作目にボートラ8曲付。
チェルヴォネギタリと発音するらしいポーランドのビートルズとも称される代表グループで「赤いギター」の意味らしい。
本作はクレストフ クレンチョンが脱退しトリオ体制となった第二期新生ギタリの5枚目のアルバム。それまでの甘くポップなフォークロック路線にハードなファズギターの導入等サイケデリックな要素が増したサイケファンにもアピールするアルバム、時折現れるジプシーヴァイオリンの哀愁ある音色が良い、シリアスなムードも漂う暗く沈み込むメロウサイケサウンドに憂いあるヴォーカルが東欧の哀感伝える名作!











2  サンディファニーズ / サンディファニーズ  16
(VIVID)VSCD5668  紙ジャケ
米、ロック、ゴスペル、オリジナルリリースは71年ファースト作。
アナログ時代、セカンドの女性バイカージャケに勝手にジャニスタイプの女性ヴォーカルでレーベルのレアアースからファンキーロックなイメージでスルーしていたサンディファニーズ。実際は女性メンバー無しの男性4人編成、ジャケはよく見るとフリューゲルの「死の勝利」、コラージュされてるので直ぐに気が付かなかった、裏ジャケには全体像が掲載。サイケファンにはパールズビフォアスワインのセカンドジャケでお馴染み、そしてプロデューサーはアンドリュー オールダム、アナログ時代スルーして失敗したが今回紙ジャケ手に入れたから、まあいいか、アナログもまだまだ安く見掛けるので入手も可だが、アナログ盤増やしたくないんだよね。
さてファニーズ、ファンキーでメロウなブルーアイドソウル、ゴスペルロック的展開は予想通りだが、そこに時代の音、キーボードを主体としたアート、プログレ、サイケフィーリングが濃厚にトッピングされ、オールダムのカラーかブリティッシュ臭がそこかしこに感じられるのが聴き処!
勝手なイメージが外れ、これが意外に良かった、聴いてみない事には分からない、ビッグピンクが目を付けたのだから、それなりの事はある。










3  AMON DUUL / FOOL MOON 
(MAGUNUM)CDTL 011
独、英、プログレ、ロック、オリジナルリリースは89年何作目かは不明。
本作は通称アモンデュールUKといわれるディブ アンダーソンを中心とするユニットで録音自体は84年、ロバート カルバートが参加した作品としても知られてる。CD初出が本作のサンダーボルト盤、ブートまがいの怪しいレーベルで曲目クレジットも出鱈目なものだが、改訂盤?正しいクレジットでの出直し盤もあるし、幾つかのレーベルからのリイシュー盤もあるので本作に手を出すのは止めよう。
カルバートの参加でホークウィンド色を強めたスペーシートリップサイケサウンド、エレクトロニクス、エフェクト、コラージュに呪術的なパーカッションによるアナーキーな一枚、17分近い大曲では鳥の囀ずりによる
爽やかな朝の目覚めの様なイントロから街中の雑踏の喧騒へ、そしてカルバートのヴォーカルがアジテートするヘビーサイケチューンへと流れ込み、だらだらと突き進んでいく、ラストはラーガサイケ、ヒッピーの名残りを感じるデュールらしい
ナンバー、アモンデュールUKもなかなか面白い。










4  PETER MURPHY / LION 14
(NETTWERK)06700 31020 2 2CD 
英、NW、ゴス、10作目に13年7月27日ロスでのライブ音源を付した二枚組仕様盤。
プロデューサーにキリングジョークのユースを迎えて、マーフィーのヴォーカルにユースのギター、ベース、キーボード、エディ バンダのドラムというシンプルな編成で重厚なゴスロックを展開、肉感的だが醒めた焔を思わせるマーフィーのヴォーカルとデジタルで無機質なサウンドとの相性はいまいちな気がするが、今日的な音楽シーンではそれもやむなしか?デジタルサウンドが益々鬱陶しく感じられる身としては、音楽を聴く幅がどんどん狭まっていく、元々矮小な音楽ジャンル、ロックの一部しか聴いてないのだが、それでもまだまだ聴きたいアイテムが山の様にある。聴きたいものを聴くが基本姿勢。
ボートラのライブ盤はバウハウスナンバーで構成された内容、実はこっちの方に購買意欲をそそられた、人気グループにいたシンガーがいつまでもグループ時代のナンバーを求められるのは致し方無いのであろうが、ファンとしてはやはり聴きたい、やっぱバウハウスは良いね!











5  ランバート アンド ナッテイカム / アット ホーム
90(ポニーキャニオン)PCCY10055
米、フォーク、SSW、オリジナルリリースは70年ファースト作。
デニス ランバートとクレイグ ナッテイカムの男性デュオグループ、当ブログでは未発表音源集、ナッテイカムのソロと取り上げお馴染みのランバートアンドナッテイカム、本作は意外に入手困難で今頃入手出来た、本当は紙ジャケが良かったのだけどアナログ盤持ってるからまあいいか。
SSW系のアナログ盤買い漁ってた頃にこのジャケ、窓ジャケ、ガラスに映る木立、直ぐに入手し愛聴盤へ、題名通り、自宅の居間に機材を持ち込み、二人のギターにヴォーカルのみというシンプルな構成、左右に振り分けられたギターの紡ぎあいにボソボソと語られるヴォーカル、ハーモニーだけ、たったこれだけだけどこのシンプルさが実に良い、音楽の真の魅力がここにある。











パート3

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12  BLACKWATER PARK / DIRT BOX 
   96(SPALAX)14511 デジパック
独、ハード、オリジナルリリースは72年唯一作。
ドイツのハードロックといえばスコーピオンズが世界的に有名、その次にルシファーズフレンド辺りか、所謂エレクトロ系、サイケ、プログレ系のクラウトロック系が優勢だが、ハードロック系にもフルンピー~アトランティス、バースコントロール、カーリーカーブ、ゴモラ、ジェロニモ、キンピンメエ、メッセージ、マイソリッドグランド、ミッドナイトサン、ウィールス等優れたグループが存在する。中でもこのブラックウォーターパークはZEP、パープルのブリテイッシュハードロックの王道路線を継承する本格的ハードロックバンドとして昔から有名な一枚で、当時邦盤アナログがしっかりリリースされていた有望株のグループであった、残念ながら一枚きりで消滅してしまいコレクターズグループとなってしまった。
マーフィーブレンドのアンドレアス シュルツを中心に結成、ツインリード体制の4人組、リヒャルト ロートリッジのハードエッジなギターワークでグイグイ迫り来る
激烈ハード、超弩級ヘビーサウンド、テクニカルな演奏が格好良い!










13  ブルース プロジェクト / ベストオブザブルースプロジェクト  93(MSI)MSIF2068
米、フォーク、ロック、ブルース、ベストコンピ盤全16曲。
ブルースプロジェクトというとアル クーパーが在籍していた事で有名だが、NYグリニッジヴィレッジフォークシーンで活動していたギタリストダニー カルブを中心に結成、ジャズ畑のリズム隊アンディ カルバーグ、ロイ ブルーメンフェルドに唯一のソロアルバムがアシッドフォークファンに人気のフォークシンガートミー フランダースにアーティ トラウム!が初期メンバー、ほどなくアーティが脱退、イーヴンダズンジャグバンドのスティーヴ カッツが参加、そしてロイヤルティーンズ、コンポーザー、セッションマンとして活躍していたクーパーが参加して66年ライブ盤「ライブアットアカフェアゴーゴー」でアルバムデビュー、アルバムリリース前にフランダースは脱退、68年に解散するまで4枚のアルバムをリリース。 
フォーク、ジャズ、ブルースにクーパーのロック感覚が融合した革新的な音楽性を有するグループであった。
この後、クーパーとカッツはブラッドスウェット&ティアーズを結成。カルバーグ、ブルーメンフェルドはシートレイン結成。カルブはセッションギタリストとして活躍。










14  BUZZCOCKS / TIME ' S UP 
91(DOCUMENT)DCD 2
英、パンク、NW、78年録音デモ音源集。
後にマガジンを結成するハワード デヴォートが在籍した極初期バズコックスのデモ音源集、セックスピストルズのライブを見て触発されたハワード、ピート シェリーの二人を中心にすぐさま結成されたパンクバンド、楽器が弾けなくても取りあえず演っちまえのパンクのDIY精神を実践、自主制作で4曲入りの7EP「スパイラルスクラッチ」リリース、初回1,000枚が売り切れ、半年間で16,000枚をセールスし、インディレーベルの先鞭となる。
本作はスパイラル時のデモ音源、ガレージ色強い荒々しい演奏、なめきったハワードのヴォーカルが最高、「オルガスムスアディクツ」のピートの青臭いヴォーカルも良い。何かが生まれる新しい波の波動がビンビンに伝わってくる。











15  BIG BOY PETE / PSYCHO RELICS 99(BACCHUS ARCHIVES)BA 
1137
英、サイケ、ポップス、65ー69未発表音源集。
ビッグボーイピートことピーター ミラーは50年代末から活動するブリテイッシュロック第一世代のミュージシャン、9枚のシングルを残したピータージェイ&ジェイウオーカーズのギタリストとして62ー65まで活動、脱退後ソロで2枚のシングルを残したのみだが、97年テンスプラネットレーベルより「ホームエイジトウカタトニア」がリリースされ、サイケファンの注目を俄然集める事となる。当時アナログ盤を入手して、こんなアーティストが埋もれていたのかと吃驚した記憶がある。同レーベルからは計三枚のアルバムがリリースされ、本作に「コールドターキー」と、何故か未発表音源集が5枚リリースされてる不思議なミュージシャン、端から発表する気が無かったのか?未発表のまま多くの音源が残されてる。しかも、どれもがラフなデモ音源という感じではなく、手作りの宅録感は残しつつ、凝った音作りはジェイウオーカーズ時代のプロデューサージョー ミーク直伝とも云えるもので興味深い。録音年月はバラバラで雑多に放りこまれた感はあるが、ポップなメロディーにサイケフィーリング渦巻く捻れたロックンロールは壮快!











16  BEASTS OF BOURBON / BLACK 
 MILK 90(RED EYE)RED CD 12
豪、NW、オルタナ、サード作、CDボートラ2曲付。
セインツ、レディオバードマンと並ぶ豪パンク、NWシーンの重要グループサイエンティスツのフロントマンキム サーモンにフードーグールスのジェイムス ベイカー等による5人組ビースツオブバーボンズ、おそらくストーンズの「ビーストオブバーデン」を捩ったであろうグループ名からも伺われる様にストーンズ風やさぐれバッドロックンロールにブルージーなサウンド、酒瓶ゴロゴロ、紫煙モクモクといったバーで奏でられる音楽。バースディパーティをもっと極悪にした人相とやるせない倦怠感漂うサウンドが
格好良し!










  今週はレコ屋行かず!






パート2

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6  KORNI GRUPA 13(EASTERN TIME)ET 05
旧ユーゴ、プログレ、ハード、オリジナルリリースは72年ファースト作にボートラ8曲付。
インデクシのコルネリ コバクを中心に68年に結成されたユーゴロックの代表グループコルニグルーパ、本作には参加してないが、タイムを結成するダド トピッチも最初期メンバーであった。コバクの多彩なキーボードワークにハードロッキンなギター、安定感あるリズム隊、メロウなヴォーカル、テクニカルな演奏によるサウンドは旧ユーゴのレヴェルの高さが伺える。
ボートラの69年からのシングル曲を中心としたトラックも聴き応えあり、ロック初期のエモーショナルな魅力に溢れた一枚。ジャケ裏には初期バンコも引き合いに出されてる。
74年リリースのセカンドはコーネリアンス名義でイタリアのリコルディレーベルよりリリース、東欧プログレ屈指の一枚として高い評価を得てる。
        











7  POP MASINA / KISELINA 13
(EASTERN TIME)ET 01
旧ユーゴ、ハード、サイケ、オリジナルリリースは73年ファースト作にボートラ12曲付。
前掲に続き旧ユーゴの名グループポップマシーナ、ギター、ベース、ドラムのトリオ体制、曲によってキーボード、フルートを招いているが、コルニグルーパ同様実に多彩なサウンドを聴かせる、プログレ色よりはサイケ色の強いハードロックな演奏が持ち味でサバス、ZEP、ブリティッシュハードの影響下にあるタイトな演奏に、アコーステイックパートに見られるピンクフロイドの幻想的でサイケデリックなフォークロックサウンドに通じる音世界が実に魅力的、アルバム本編は33分足らずと短いが、シングル曲、デモ音源等12曲のボートラが充実、聴き応え十分。
このイタリアのイースタンタイムというレーベル、ボートラも充実したなかなかのリイシュー振り、要注目。












8  SAMMY WALKER / MISFIT SCARECROW 08(RAMSURE)RR 2723
    デジパック
米、フォーク、SSW、7作目。
ディランズチルドレン、ディランフォロワーは数多くいれど初期ディランのスタイルにそっくり、酷似した歌声で話題を博したのがサミー ウォーカー、ディランのライバルと目されたフィル オクスがプロデュースしたフォークウェイズのファースト作、ワーナーに移籍して名盤の誉れ高い二枚のアルバムをリリース、その後フォークウェイズに戻りディランの師匠ウデイ ガスリーのカバーアルバムリリース、一線を退きヨーロッパのレーベルから二枚のアルバムリリース、本作は14年振りの新作、本国米では28年振りとなるアルバム。
サミーのギター、ハモニカ、ピアノ、バンジョーの弾き語りにトニー ウィリアムソンのマンドリンの伴奏というシンプルなスタイル、ディラン節からウォーカー節といえる語り口がじわじわ沁みる。うざったい音楽が蔓延る中、こういう人の存在が音楽を聴こうという原動力たらしめてる。









9  BEN VAUGHN / M・O・N・O
92 (CLUB DE MUSIQUE)MRCD 1192
米、ロック、SSW、6作目?88ー92ホームレコーディング集。米盤とはジャケ違いのイタリア盤、収録曲も若干の違い有り。
ベン ヴォーンといっても殆ど知名度は無いが、アレックス チルトン、スーサイドのアラン ヴェガとコラボアルバムをリリースしてるといったら興味持つかな?そのヴェガのカバーはじめ全曲カバーでリンク レイ、リー ヘイゼルウッド、ボビー フラー、ディオン、ジャック スコット、フレッド ニール、チャーリー リッチ、ビリー ジョー ロイヤル、ポールリビア&ザレイダーズ等、このラインナップでヴォーンの音楽趣味、嗜好が窺え音楽性も把握する事が出来る。










10  PROT ~ KAW / BEFORE BECAME 
AFTER 04(INSIDEOUT)6 93723 00892 9 2CD デジパック
米、プログレ、シンフォ、復活作。
米プログレを代表するカンサス、70年代の諸作、モノリス位までは押さえていたが、それ以降はすっかりスルー気味なのだが、カンサスの前身というか、ケリー リブグレンが在籍していたプロトカウの二枚組限定盤を入手、オリジナルメンバーでの復活作で過去の音源と復活後の新録を交えたアルバム、カンサスをよりシンフォニック、大仰にしたサウンドでテナーサックス、フルート奏者のメンバーが良い味を出してる。クラシカルでドラマテイックな楽曲にジャズロック、ブラスロックにファンキーチューンとヴァリエーション豊か、なかなかの力作!









  今週は12枚ゲット!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 346 0826ー0901

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1  SCOTT FINCH & GYPSY 
/ HAZE OF MOTHER NATURE 
00(HORIZONS)HZ 001/2 2LP
米、サイケ、ハード、コンピ盤、二枚組三面開きイタリア盤LP。
ジプシーといえばエンリコ ローゼンバウム、スティーブ
ウォルシュを中心とするグループが有名だが、こっちのジプシーはギタリストスコット フィンチを中心とするグループ、フィンチは60年代後半から活動するミュージシャンで68年にフィンチ名義でシングルリリース、80年にホワイトライでアルバムリリース、80年代半ばにジプシーを始動、86年にカセット、87年にカセット、LPをリリース、93年ワルツイングチュナスにソロ名義のアルバム、94年ボーンズオブコンティンション、97年にブルーハンドでアルバムリリース、いずれもマイナーグループの為、全く知られてない。
本作はジプシーの音源を中心にソロ、ワルツイングチュナス、ブルーハンドの音源からなるコンピ盤。
ジプシーはフィンチのギター、ジョー スティルのベース、グレッグ スラビクのトリオ体制でジミヘン&ジエクスペリエンススタイルのハードサイケサウンドを展開、熱烈なジミヘンフォロワー振りは95年9月5日ワルツイングチュナス、99年12月31日ブルーハンドでのD面のジミヘンメドレーライブ音源で窺える、実に楽しげにギター弾き倒してる。
広大なアメリカ、フィンチみたいなミュージシャンがまだまだ埋もれてる。














 2  MELANNIE HARROLD / BLUE ANGEL 79(DJM)DJF 20550 LP 
英、フォーク、SSW、セカンド作、英オリジナル盤。
メラニー ハロルドといってもピンと来ないがジョアンナ カーリンといえば思い当たる人がいるかもしれない?77年にリリースされた「ファンシーザット」は邦盤リイシューCDもリリースされた知る人ぞ知るアルバム、アナログ盤で入手済みで、どうやらもう一枚アルバム出してるという情報を得るが全く見掛ける事は無く、後に別名義でのリリースだと知り、アルバムジャケはインプット出来た、あれから20有余年、やっと入手出来たのが本盤、本名のメラニー ハロルド名義でのリリース、ジャケの風貌も大分違う、知らなければなかなか結び付かないのではないだろうか?
メラニーは後期ナチュラルアコーステイックバンドに参加、アルビオンカントリーバンドやジェリー ラファテイのアルバムに参加、その縁でトミー アイアー、ゲィリー テイラー、ウィル マローンが参加、プロデュースはヒュー マーフィー、コンポーズもメラニーと担当、スティーブン ビショップ、リチャード トンプソンのカバー含む。
メラニーの英国らしい気品に充ちたヴォーカル、時にコケテイッシュにアダルトに響く表現力豊かなヴォーカルが映える好作。











3  ピア コロンボ / 黄金色の麦  (テイチク)
SUX 3 MS LP 
仏、シャンソン、74年録音、何作目かは不明、日本盤帯付。
以前取り上げたアンヌ シルヴェストルやミレイュ マチュー、イザベル オーブレ等と国内リリースされた一枚、ピア コロンボはシャントーズレアリスト=現実派女性歌手としてエディット ピアフの後継者とみなされた実力派シンガー、モーリス ファノンに見出され、ジョルジュ ブラッサンスの前座を勤め、レオ フェレの作品集やブレヒト=ワイルの作品集を手掛ける等、バルバラ、ジュリエット グレコと並ぶセーヌ左岸派を代表する存在であった。
本作は夫でもあったファノン作品集、表現力豊かなコロンボのヴォーカルによる深いシャンソンの世界。
癌闘病の末86年死去、享年51歳、シャンソンシンガーとしてこれから円熟味を増すという時期の早すぎる死であった。










4  フランソワーズ アルディ / 私小説   73
(エピックソニー)ECPM100  LP
仏、ポップス、SSW、何作目かは不明。
前掲のコロンボより一世代後のアルディはいわゆるロック世代、ロック~イエイエを通過した新世代のシャンソン、フレンチポップの申し子であったアルディの真価が発揮されるのは70年代、SSWとして数々の傑作をものにしたヒポポタンレーベルからワーナーブラザーズへ移籍しての第一弾である本作も代表作の一枚。
本作のプロデュースはミシェル ベルジュ、フランス ギャルの旦那で自身もアルバムをリリースする才人、そのベルジュ作のオープニングナンバーがまさしくアルディといったアンニュイな名曲から幕を開け、ジョルジュ ムスタキ作のナンバー「愛の暮らし」でムスタキが客演し本作の目玉となってる。余談だがムスタキの代表曲「異国の人」は元々ピア コロンボの為に書かれた曲であった。
ライナーではアルディといえばキンキン、愛川欽也が 
詩を捧げてる。他のアルバムでも度々ライナーに寄稿してる。












5  DICK ANNEGARN / ANTICYCLONE 
        76(POLYDOR)2393 142 LP 
蘭、仏、SSW、ロック、4作目、仏オリジナル盤。 
オランダ出身、仏で活動したシンガー、SSWディック アネガン、ベルギーのチェンバーロックグループコスのダニエル シェルとコラボアルバムをリリースしたりと、プログレファンも要注目のアーティスト。本作は仏のザッパの異名を持つアルベール マルクールが全面的に参加と非常に興味深い一枚。初期のシャンソン、フレンチポップな作風から風変わりなSSW作といったスタイルの本作はマルクールの影響が大きい。メインはギター、ピアノ弾き語りのフォーキーな楽曲だが、複雑なアレンジによる奇妙な味わいのサウンドへ、曲によってはチェンバーロック、アヴァンギャルドな展開へと発展するのがマルクールらしくて面白い。
本作はCD化されているのであろうか、コンピ盤の類いは何種か目にしてるが、オリジナルアルバムのCDリイシューはどうなのであろうか、是非リイシューして欲しいものだが!












パート2

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6  TWINK AND THE TECHNICOL OUR DREAM / YOU REACHED FOR 
THE STARS 13(SUNBEAM)SBRCD 
5098
英、サイケ、ロック、何作目かは不明、CDボートラ8曲付。
トウモロウ、プリティシングス、ピンクフェアリーズと英国サイケ街道を突っ走るトウィンクことジョン アルダー、69年にリリースしたファーストソロ「シンクピンク」は今や英サイケ古典としてマスターピース、リイシュー盤が各種リリースされる大人気アイテム。80年代NW期のサイケリバイバルに呼応するかの様にトウィンクも色々アルバムをリリースするのだが、ライブ盤や編集盤も多くそのディスコグラフィーはなかなか分かりずらい、私的にはベヴィスフロンドのニック ソロマンとのジョイントアルバム、ベヴィス&トウィンクが印象深い。
本作はイタリアのテクニカラードリームと組んだアルバム、エコーの奥からもやもや立ち込めるトウィンクのふにゃふにゃヴォーカルにアシッドフォーク、ハードサイケ、ヘヴィートリップな総天然色カラフルサイケサウンドがあの時代のアングラサイケな空気感を感じさせ思わずにやりとする。
ボートラの音質最悪の極悪ライブがやばさ満点で最低の格好良さ!













7  CAPTAIN BEEFHEART & HIS 
MAGIC BAND / STRICTLY PERSONAL
      94(EMI)CZ 529
米、ロック、オリジナルリリースは68年セカンド作。
ファーストに続くサード作の大傑作「トラウトマスクレプリカ」に挟まれ印象薄いアルバムだが、本来の有るべき形でのリリースではなかった事も影響してるのかもしれない。本来は二枚組の予定でリリースされるはずだったが、バンドがヨーロッパツアーに出てる隙にプロデューサーのボブ クラスノウが自身が設立したブルーサムレーベルの第一段として勝手にリリース、牛心隊長の怒り心頭を買い、隊長は所属レーベルのブッダと揉める事になる。
クラスノウは当事流行していたサイケデリックムーブメントに乗った過剰なエフェクト処理を施したサウンドへとミックスダウン、サイケな前衛ブルースへと纏めあげていて悪くないというか、素材が素晴らしく、超個性的なのでどこをとっても、ビーフハート印の優れもの。隊長にとっては不本意な作品ではあるが、二枚組の「トラウトマスクレプリカ」を完成させ溜飲を下げる事となる。このアルバムの高まる評価に翌年ブッダは本作の没トラック、マテリアルを基に「ミラーマン」をリリース、これまた隊長の代表作となってる。
 現在、「ミラーマンセッションズ」「キャプテンBの秘密」でオリジナルヴァージョンの楽曲を聴く事が出来る。











8  V.A / PSYCHEDELIC UNDERGROUND 3 98(GARDEN OF DELIGHTS)CD 030
独、ロック、レーベルコンピ盤全9曲。
独のガーデンオブデライツといえばクラウトロック系のレアな音盤、音源をリイシュー、発掘する優良レーベル、本作は第三段となるコンピ集。
96年タイバントール、76年アークティス、94年クラブス、76年モルフェウス、75年GAA、78年ツイマ、80年トライ、74年アジテーションフリー、70年シローの9バンドを収録。GAA、アジテーションフリーは発掘音源、アークティス、シローも知られた存在たが、他のグループは初めて聴くものばかり、この中ではシローしか入手してないが、また欲しいアイテムが増えた、切りが無い。













9  ZAO / SHEKINA 92(MUSEA)
FGBG 4067 AR


10  ZAO / KAWANA 91(MUSEA)
FGBG 4039 AR 
仏、ジャズロック、プログレ、オリジナルリリースは75年3作目と76年4作目にボートラ1曲付。
仏ロック界最大級のグループマグマの関連グループの中で最重要なのがザオ、初期マグマに参加していたキーボードのフランソワ カーンとサックスのヨシコ セッファーを中心に結成、3作目はクワトールマルガンという女性弦楽四重奏団が参加、4作目にはマグマを経た当時新進気鋭のヴァイオリニストのディディエ ロックウッドが参加してる。典型的なジャズロックインストアルバム、チェンバーロック的展開に、グループ名の由来が我が国の蔵王という説もあり、雅楽的な旋律も登場するのが興味深い。腕達者達の白熱のインタープレイがとにかくスリリング!
最高傑作の評価高い4作目リリース後、セッファーがネフェッシュミュージックに専念する為脱退、77年アルバムをリリースして解散。
ジャズは聴かない根っからのロック野郎だが、ジャズロック系はなんとかいける、というかマグマ関連でも三割にも充たない位しか聴けてない、まだまだ聴きたいロックアイテムが山ほどあるので、ジャズに行く余裕が無い?












11  APARTMENTS / DRIFT 92 (TORN & FRAYED)TORN CD 3
豪、NW、ギタポ、ネオアコ、セカンド作。
結成は70年代後半という豪ギタポを代表するゴービトウィーンズ、トリフィズと同世代、79年にシングルデビュー、アルバムは85年、淡い黄土色の素敵なジャケに魅せられアナログ盤を入手、忘れかけた頃、見掛けたのが本CD。
この処、行きつけの某店で出物が無く、購入枚数がめっきり減ったので過去の購入ブツを引っ張り出してる。まだCD所持枚数が少なかった頃、ABC順に箱に突っ込んだものが30箱位あるし、LPだと箱数にすれば200箱、7EPも25箱位はあるのでこれからもネタに尽きる事は無いので御安心を?
前作より7年を経てリリースされた本作は青い色調の素敵なスリーブに包まれたジャケまんまのネオアコ、ギタポファンの期待を裏切らないもの。その後、数枚のアルバムリリースしてるがあまり見掛けない。











パート3

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12  AINTS / AUTOCANNIBALISM 
92(HOT)HOT 1037
豪、NW、オルタナ、ガレージ、サード作。
豪パンクNWシーンの最重要グループセインツ、我が国での評価はあまり高くないが、欧米では絶大な人気を誇る、そのセインツの顔といえば、ヴォーカルのクリス ベイリーだが、初期セインツ、いわゆるパンク時代のサウンドを確立したのがギタリストであったエド クーパー、セインツ脱退後はラフィングクラウンズを率い、OZNWシーンを牽引、そしてオルタナ、グランジシーンと呼応して始動したのがエインツ、セインツのパンクスピリット、オルタナ魂を引き継ぐグループとして一部注目を集める。クーパーのヴォーカルはベイリーと比すと弱いがそこは御愛嬌、サックスをフューチャーしたグレイトなオルタナガレーシサウンドが延々続く、8分代が2曲、10分代が1曲有りの全6曲というのはプログレ並み?













13  BRUNNING SUNFLOWER BLUES BAND / I WISH YOU WOULD 
  BULLEN ST. BLUES 99
(APPALOOSA)AP 035 2
 英、ロック、ブルース、オリジナルリリースは70年サード作「アイウイッシュユーウォールド」と68年ファースト「バレンセントブルース」の変則カップリング盤。
フリートウッドマックの初代ベーシストボブ ブラニングとピアニストボブ ホールを中心に結成されたブラニングサンフラワーブルースバンド、ファースト作にはこの後リーフハウンドを結成するヴォーカルのピーター フレンチ、ギターのミック ホールスにブラニングのファイブカンパニー時代の同僚であったギタリストのコリン ジョーダンにドラムのジェフ ラッセルの6人編成。
サード作でブラニング、ホールの二人体制にピーター
 グリーン、ジョ アン&ディブのケリー姉弟、スティーブ ライ等がゲスト参加と英ブルースシーンの重要アーティストが集結し、プロジェクトグループトランプにも連なっていく。この面子からも想像出来る様に渋いブルースロックを展開、ブラニングのロールするピアノが心地良い。
英三大ブルースバンドにも比肩する実力派グループであった。もう一枚アルバムを残して解散。80年代に二人はダニー アドラーとデラックスブルースバンドを結成、ポール ジョーンズ、トム マッギネス、ディブ ケリー等のブルースバンドと共にベテランブルースメンとして気を吐く、変わらぬブルース魂が炸裂!












14  BEAU / CREATION BEAU 95
(SEE FOR MILES)SEECD 421
英、フォーク、SSW、オリジナルリリースは69年ファースト作「ボウ」と71年セカンド「クリエイション」の2イン1仕様盤。
ジョン ピールのダンデライオンレーベルから二枚のアルバムをリリースしたフォークシンガーボウことトレーバー ミッジリー、フリーフォークムーブメントでニック ドレイク、サイモン フィン、マーク フライ、ニック ギリー等が再評価されたが、ボウはあまり評価されてないのではないかな、とはいえ単体で紙ジャケ等リイシューされてるので、それなりのニーズはあると思う。当時、このシーフォーマイルズやBGOの2イン1シリーズは有り難かった。ブリジットセントジョン、スタックワデイ、ウェイウイリブ~トラクター、プリンシパルエドワーズマジックシアター、メディスンヘッド、マイクハート等は押さえてる。その後、単体リイシューされ、しっかり入手してるが、当時はとにかく何はともあれ聴きたかった。
さてボウ、12弦弾き語りによる内省的な歌ものフォーキー、セカンドではウェイウイリブをバックに迎えたアシッドフォーク、サイケデリックな世界は素晴らしいのだが、人気薄なのはルックスか?














15  BEACON FAT / TOUGH DUDE 
  (SPM)015
米、ロック、ブルース、オリジナルリリースは71年セカンド作。
ファーストジャケはメンバーフォトの真っ当なものだったが、何やら怪しいアングラサイケ風なジャケに包まれたベーコンフアットのセカンド、ファーストに続いて英のブルーホライズンレーベルからのリリースてプロデュースはレーベル主のマイク ヴァーノンが担当。
ベーコンフアットはダーティブルースバンドが前身、ABCレーベルから二枚のアルバムをリリースしてるホワイトブルースバンドでアナログ盤は二枚とも押さえてる。メンバーとは親子程離れてる黒人ブルースハーピストのジョージ スミスとピアニストのJD ニコルソンを加えた7人編成でホワイトブルースとリアルブルースメンの見事な融合を聴かせる、どちらかに偏る事無い演奏は流石、初期フリートウッドマックにも通じるスタイルは面白いのだが、時代的にはプログレ、ハードロックの大物バンドが台頭し、ブルースロックは時代のトレンドからはすっかり取り残されてしまった。時が過ぎればそんな事は関係無く良いものは良いとして聴ける。











16  BARRY McGUIRE / UPON A   
PAINTED OCEAN 92(MCA)MCD 30113
米、フォーク、ベストコンピ盤全18曲。
ランディ スパークス率いたニュークリスティミンストレルズはバリー マクガイアはじめケニー ロジャース、キム カーンズ、ジェリー イエスター、ジーン クラークにメンバーではなかったがジョン デンバーもスパークスの後押しでデビューと有能なミュージシャンを輩出した、米コーラスフォークの名門グループ、そのリードシンガーとして全盛時代を支えたのがバリー マクガイア、ソロに転じてからは「明日なき世界」が全米NO1の大ヒットを記録して反戦、プロテスト、メッセージシンガーの旗手として脚光を浴びる。PF スローンが作った「明日なき世界」は過激な歌詞の内容からバーズ、タートルズに採用を見送られた曲、また、ママス&パパス加入の誘いを受け、「夢のカリフォルニア」をレコーディングするもダミ声が合わないと見送られる等、なかなか面白いエピソードもある。そのカリフォルニアのヴァージョンも収められてるが、ちっとも爽やかではないどんよりした夢のカリフォルニアが聴ける。
スローン作のナンバーが多く含まれた本コンビは、35年生まれのマクガイアより10歳も若いスローンの若き才能を確認出来る一枚でもある。

 








  今週はレコ屋行かず!






WEEKLY LISTENING LIBRARY 347 0902ー0908

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1  DAVID McNEIL 73 (SARAVAH)
SH10043 LP 
仏、SSW、セカンド作。仏オリジナルゲートフォールドコーティングジャケ。
ファーストのモノクロジャケも素敵だったが、一見ジャズのアルバム?と思しきこのジャケもなかなか素敵なデビッド マクニールは画家マルク シャガールの息子で近年は作家としても活躍するアーティスト、前作に続きピェール バルーのサラバレーベルからのリリース、サラバからはサード作までの三枚リリースしてるが、名作揃い、自分が所持してるのはそこまで、以降のアルバムはなかなか見掛けない。
さて本作、マクニールの内省的な弾き語りにサラバらしい多彩な味付けによるフォーキーSSWアルバム、裏ジャケ、内ジャケに歌詞や何やかやゴチャゴチャ記されていて分かりづらいが、参加ミュージシャンにジャック ツリーズの名があり目を惹く!












2  ROGER THWAITES / 200 YEARS 
 70 (MUSIC FOR PLEASURE)MFP A 8117
 LP 
豪、フォーク、SSW、セカンド作。オーストラリアオリジナル盤コーティングジャケ。
意外に豪SSWで世界的に名が知られてる人はあまりいない、無知なだけかもしれないが、エリック ボーグル、ダグ アッシュダウン、デグ リチャーズ、一回り世代後のポール ケリー位か?そしてこのロジャー スウェイツだが、サード作が紙ジャケ化されるまでは知らなかったミュージシャン、安価にて見掛けたので入手。
スウェイツのギター弾き語りにリズム隊を交えたフォークロック的展開にドブロ、ハーモニカによるカントリーティストがOZの乾いた空気感を伝える。












3  HOOLA BANDOOLA BAND /
GRANTERANT INDIVIDUELL 71(MNW)20P LP 
スウェーデン、フォークロック、ファースト作。スウェーデンオリジナル盤カンガルージャケ。 
当ブログではサード作のCDを紹介済みのフーラバンドーラバンド、ソングライティング、ヴォーカル、ギター、サックス、フルート担当のミカエル ウィチェを中心とする6人編成、北欧トラッドの香りに米ウェストコーストにスワンプサウンドにも接近したアーシーな雰囲気が持ち味、ザバンドの影響は北欧にまで及んでいた。プログレ的要素が少ないので我が国での人気は無いが、この様なグループが存在するのも北欧のロック大国スウェーデンの音楽シーンの豊かさなのであろう!









4  LEO FERRE / SEUL EN SCENE 
   73(BARCLAY)930 49 / 50 2LP 
仏、シャンソン、ライブ盤、何作目かは不明。
72年11月11日オランピア劇場での公演を収録、盲目のピアニストポール カスタニエのみの伴奏によるステージはフェレの生身の魅力が伝わってくる迫真のライブ、哀愁を帯びた物憂いヴォーカルに時に熱く語り、激しくアジテートする劇的なヴォーカル、フェレに寄り添うピアノ伴奏、時に美しく、激しく、狂おしく、インプロも交えた圧巻の演奏が心を打つ!
映像盤も出てるみたいなので、是非入手したい!









5  BORIS VIAN / LA FETE A BORIS 88(JACQUIS CANETTI)
100672 
仏、シャンソン、作品集コンピ盤。
ボリス ヴィアンといえば、作家、詩人、劇作家、ジャズトランペッター、ジャズ評論家、そしてシャンソン作家、シンガーとマルチな才能を誇るサンジェルマンデプレの怪物として後世に多大なる影響を与えたアーティスト、小説家として「日々の泡」「北京の秋」「心臓抜き」、ヴァーノン サリヴァン名義でリリースしたハードボイルド小説「墓に唾をかけろ」が有名、早川書房から発売されたボリス ヴィアン全集13巻を古本屋で少しずつ買い求めたものである。
本作は大物プロデューサージャック カネッテイ編纂によるヴィアン作品集でヴォーカルをサラ ボレオ嬢とジャン バーボンが担当、このシリーズにはセルジュ レジアニ、マギー ノエルのヴォーカル集もリリースされてる。
ヴィアンの代表曲「脱走兵」や短編小説「蟻」の反戦への思いは今の時代に響く。
心臓に疾患のあったヴィアンは常々40歳までは生きられないだろうと周囲に洩らしていたが、言葉通り59年に39歳で没してる。心臓発作による急死、天才のあまりにも早い死であった。












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