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Channel: ラメルの部屋~音盤我楽多骨董室~
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16  SUN    ALSO    RISES       09(LION
PRODUCTIONS )LION 631
英、アシッドフォーク、オリジナルリリースは70年唯一作にボートラ1曲付。
フォークシンガーイアン A アンダーソンが主宰するビレッジシングレーベルは英フォーク界の良心といえる存在で自身のアルバム、ウイズ ジョンズ、スティーブ ティルストン、ディブ エバンス、ハント&ターナー、タッカー ジンマーマンといったアーティストのアルバムをリリースしてる。サンオルソーライセズは二番目のリリース作品。
なかなか人気のアイテムで何度目のCD化であろうか?ボートラに惹かれて二アイテム目の入手。     
グラハム&アン ヘミングウェイのマジカルヒッピー男女デュオグループで、ジャケ裏にはインクレデビルストリングバンド、フオレスト、コーマス、ドクターストレンジリーストレンジ、COB、テイアナノグといったグループが
引き合いに出されてる。これらのグループが好きな方にはドンピシャリの幻想アシッドフォーク、ギター弾き語りにダルシマー、グロッケンシュペール、ヴァイブス、ベルス、カズー、パーカッションによるバッキング、心ここにあらずの男女ヴォーカルが何ともいえぬ彼岸の彼方サウンドが堪らない一枚!











17  メビウス プランク ノイマイヤー/ゼロ セット   
95(日本コロンビア)PLCP52
独、エレクトロ、プログレ、コラボ作三作目
オリジナルリリースは83年作。
クラスターのディター メビウスとプロデューサーとして有名なコニー プランクは79年「ラスタクラウト パスタ」、81年「マテリアル」をリリース、新たにグルグルのマニ ノイマイヤーを加えてリリースしたのが本作。ノイマイヤーのドラムが加わりロック的躍動感が増した斬新なサウンドは後のテクノ、クラブシーンに与えた影響も絶大で80ズジャーマンロックの重要作に挙げられる。伝説のプロデューサーコニー プランクの名がアーティストと記された唯一のプロジェクトである事からも意気込みが伝わってくる。87年に癌で没するプランクの心血を注いだ作品と云える。    
地下通路で踊る半裸の黒人部族という象徴的なジャケより想起されるプリミティブとテクノロジーの融和、ノイマイヤーの野趣溢れるドラミングにメビウスの変態的なエレクトロニクス、プランクの斬新な音響処理が、無機質に有機的に絡みあったハイパーサウンド、早すぎたテクノ、人力テクノの名作!










18  KAREL   GOTT /ORIGINALNI    NAHRAVKY   ZE    70.LET       94(SUPRAPHON )11  2570  2   312    2CD
チェコ、ポップス、70-79ベストコンピ盤二枚組全編42曲。
現在も活動するチェコを代表するシンガーカレル ゴット、先ずドイツで人気を博し、自国チェコでも国民的シンガーとして大成、ポップス、ジャズ、ロック、オペラ、ポピュラーサウンドの王道を行くもので、「コンドルは飛んでいく」「アメイジング グレイス」「黄色いリボン」「フィーリング」に
アルバート ハモンド、シャルル アズナブール、ジャック 
ブレル、ニール ダイヤモンド、バリー マンにセイラーの「ガールスガールスガールス」が飛び出してきた時には吃驚、英欧米のカバーを交えた王道ポップスは当然ロック的醍醐味は無く物足りないのは確か。












19  AMON    DUUL2/PYRAGONY10TH
 96(REPERTOIRE )REP 4632WY
独、ロック、プログレ、オリジナルリリースは76年10作目。
アモーンデュール2に絶妙なニュアンスを与えていたレナーテ クナウプ嬢が脱退してリリースされたアルバムで、ポップ路線を押し進めたアルバムで初期アモーンデュールから見れば別バンドの様相。
前作「メイドインジャーマニー」にも、かなりポップ志向は見られたのだが、レナーテ嬢の不安定なゲルマンヴォーカルがまだまだドイツ臭を発散していた面白い作品で二枚組、特にポップな曲だけで編集した一枚ものがアメリカでリリースされ、そこそこ売れて、「ハイジャツク」辺りから見られた英米路線が更に押し進められる事となる。しかし、この路線は長続きせず二枚アルバムリリースし78年には解散。81年には再結成しアルバムリリース、その後、複数のアモーンデュールを名乗るグループが出現し分けわからない事になってる。
ポップな路線のアモーンデュールもそんなに悪くはない、しかし、時代はパンク、NWへと過激な世界へと裏目に流れる事となるから皮肉である。









20  ボブ ディラン/MTV アンプラグド
95(ソニー)SRCS 7616
米、SSW、フォーク、ロック、ライブ音源。
MTVのアンプラグドシリーズに御大ディランの登場、アンプラグドからプラグドへと転じた時に非難を浴びたディラン、今では信じ難いがフォークソングはアコースティックで奏でるものという伝統みたいなものがあったが、音楽は時代と共に変わる、常に革新性を求めたのがディランであった。本作は94年11月17、18日のスタジオライブから編集され、ビデオ版と共にリリース、ビデオ版より4曲追加収録。
当時のディランは88年より年100回前後のステージを世界各国で精力的にこなしており、
いつしかネバーエンディングツアーと称されたツアーの真っ盛りであった。天才的なソングライターとして、又、パフォーマーとしても優れていたディラン、ステージ事にその時の気分で歌い方も歌詞もステージ毎に変えてしまうディラン、まさしくロックンローラー、これぞロッカーであろう! 





  今週は9枚ゲット!





WEEKLY LISTENING LIBRARY 316 0128-0203  

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1  OS    BRAZOES         03(RGE )RGE CD 5333
ブラジル、サイケ、ラテン、オリジナルリリースは69年唯一作。
なかなか強烈な面構えのジャケがサイケなブラゾエス、ガル コスタのバッキングも勤めた実力派グループ、サンバ、ラテンのビートに激烈なファズギターにワウワウ、スンドコアフロパーカッション、弛いホーンセクションにリコーダー、強面らしくない意外にソフトなヴォーカルに陽気なコーラス、南米的な光と影のコントラストも効いたトロピカリズモのカルトな一枚!









2  CUERO /TEMPO    DESPUES
ペーパースリーブ
アルゼンチン、サイケ、ハード、オリジナルリリースは73年ファースト「テンポ デスプエス」に74年セカンド「クレシミエント」をボートラとして付した2イン1仕様盤。
以前、当ブログでセカンド作を取り上げてるクエロ、ボートラ大量付きという事で入手したが、セカンドが被って失敗、確かファーストにボートラが4、5曲付いたアイテムも出てた筈なのでそちらにすればよかった。
スリーピースハードサイケユニットとして、ヴオックスデイ、マナル、パポズブルース、カラーマフーモといったグループと共に70ズアルゼンチンハードロックシーンを支えたクエロ、ブルースをベースとした渋いハードサイケサウンド、重厚なリズム隊にブルージーなギター、南米の熱気とクールな情感で迫り来るファースト作、セカンドではフロントマンナーチョ スミラリ以下、メンバーを一新、ホーン奏者を含む7人編成のグループへと変身、明快なラテンブラスロックスタイルのサウンドへと変遷。ファーストの暗の方が好みだが、人それぞれだからね。











3  リンダ ルイス/愛の妖精  95(BMGビクター)BVCA7338
英、SSW、ソウル、オリジナルリリースは75年5作目にボートラ5曲付。
67年にフェリスホイールのメンバーとしてアルバムデビュー、二枚のアルバムを残して解散、71年にソロデビュー、リプリーズより三枚の名作アルバムとベスト盤をリリースしてアリスタ移籍大一段が本作、プロデュースは夫でもあったスタッド、ファミリーのジム クリューガンにR&B系のトニー シルベスター他、レコーディングもロンドンとニューヨークで行われてる。黒人系アーティストというとどうしても
R&B、ソウル、ブラコン畑へと押し込められるきらいがある。実際、ロックシーンで大成した黒人系アーティストは少ない気がする。本作でも米プロダクションではディスコマーケットを狙った楽曲で占められ、シングルリリースされた「イッツインヒズキス」がヒット、皮肉にも後のリンダはこの路線をレーベルに強いられ、本質とは違うスタイルに苦戦する事となる。
とはいえ、英セッションではハミングバードのメンバーはじめ、リンダ所縁の気心の知れたミュージシャンが参加し、リンダ本来の伸びやかでしなやかなヴォーカルを堪能出来る。装飾過多のゴテゴテしたサウンドではなく、リンダの歌声を中心に沿えたシンプルなプロダクションが合うのは云うまでもないのだが、時代がそれを許さなかった。後にフリーソウルシーンで再評価されるのも当然の魅力的なアーティストである。












4  バンコ デル ムトゥオ ソッコルソ/ライヴ '75
 05(マーキー)MAR051018
伊、プログレ、75年発掘ライヴ音源。
イタリアンロックを代表するグループバンコの初期ライヴ75年4月23日ヴェルデイ劇場でのステージを収録。ギタリスト以外はオリジナルメンバーでのラインナップ、先ず音が良いのが素晴らしい、
ライヴの内容が良くても音質悪いと魅力が半減するからね。
のっけから緻密なアンサンブルで迫り来る代表曲の「R.I.P.(安息の鎮魂曲)」の英語ヴァージョンから圧倒される。ジャコモ翁のヴォーカルも実に心地好さげに歌い上げてる。どの曲もライヴならではのアンサンブルで長尺へとアレンジされ、迫力あるナンバーへと生まれ変わってる、これぞライヴの醍醐味であり、プログレ系は特に複雑な楽曲を難無くこなす技量に驚嘆出来るのもライヴ盤の楽しみ、本作における電子ノイズアプローチも興味深い。クラシカルなフレーズにイタリアンらしいおおらかな叙情性溢れるドラマチックな楽曲にジャコモ翁のヴォーカル、バンコファンは必聴の名演ライヴ!










5  JASON    &    THE    SCORCHERS /
FERVOR :LOST   &   FOUND        08(CAROLINE )CAR 15674     ペーパースリーブ
米、ロック、カントリー、オリジナルリリースは84年ファーストミニアルバム「フェアヴォア」と85年セカンド「ロスト&フアウンド」の2イン1仕様盤。
当時、カウパンク、カントリーパンクとも称されたグループ、ランク&フアイル、ロングライダーズといった処とも比肩されるが、もっと単純なカントリーサウンドで屈折度があまり感じられないのがペイズリーアンダーグラウンドの一派とは感触を異にする。その単純明快、分かり易いところがアメリカでは人気らしく、結構な量のアルバムをリリースしている。
カントリーをパンクに演奏した気廉味の無さがなかなか爽快ではある。












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6  KEN    HYDER 'S    TALISKER /DREAMING    OF    GLENISLA       07(REEL
RECORDINGS )RR 004  デジパック
英、フリージャズ、オリジナルリリースは75年ファースト作にボートラ3曲付。
ジャズドラマー、パーカッション奏者のケン ハイダースのユニットタリスカー、アルトサックス、ペニーホイッスルのデイビー ウエブスター、テナーサックス、クラリネットのジョン
レンジクロフ、ベースのマーク メギード、ベースのリンゼイ クーパーといってもヘンリーカウ、ニューズフロムザバベルの女史ではない、混同した記述を目にした事があるが、内ジャケには髭面のおっさんが写ってる、同名異人、同名異性?
これはバリバリのジャズ、しかもフリージャズ、
奇妙な呻き声、叫び声入り、ダイナミックなドラムにサックスが、フリーキーにブロウする。アブストラクトなナンバーにホイッスルがトラッド調の面白いナンバー、結構多彩で楽しめる。
ロックが深すぎて全然踏み込めてないから、ジャズにはまだまだかな?



















7  V.A /CORNUFOLKIA      13(AUDIO
ARCHIVES )AACD 066      2CD
英、ウェールズ、アイルランド、レアフォーク、サイケ、60-70ズフォークロックコンピ盤二枚組38組全43曲。
サブタイトルに英国のサイケデリックフォークの隠れた歴史とある様に、知られざる英国フォークの幻のアイテムを編纂した二枚組で、激レアものの発掘リリースで知られるオーディオアーカイブ、マニア御用達の優良レーベルからのリリース。オーディオアーおカイブから既にCDリリースされてるマックマロー、ガスライト、ミルスマーティンフォークグループ、サヴァンナ、フェリスホイール、マリーセレステ、グレゴリー ブライト、レッドテレビジョン、
ディブコルベット&フレンズに韓国でCD化されたフアラウェイフォーク、イヴンソングにラビリンス本のリアリティフロムドリーム、セレブレイテッドラットライフスタウトバンド、
コブラーズラスト、クロックドオーク、キネスフィアー、マーク、
フィンマックイル、クオドリングスディライトに今回、初めて目にするグループまで、超激レアな音源を収録。ポスタージャケにジャケが掲載されてるが、それを眺めるだけでも価値有り、勿論、収録楽曲も英国伝統フォーク、木漏れ日フォーク、アシッドフォーク、サイケデリックフォーク、幻想フォーク、レアフォークマニアは堪らないトラックばかり、ナイスコンピ集!












8  LIFT /DIE   SCHONSTEN   BALLADEN       96(AMIGA )74321371132
東独、プログレ、シンフォ、74-95ベストコンピ盤11曲。
旧東ドイツのロックグループといってもあまりピンと来ないが、スタンコボマイセン、プーディズ、エレクトラにこのリフト辺りが思い浮かぶ。所謂ジャーマンロック、クラウトロックとは一線を画するサウンドは壁の存在を意識せざるを得ない。リフトといえばファーストにセカンド作が直ぐに思い浮かぶが、意外に長く活動していてアルバムも結構リリースしている。
英王道プログレの影響濃いシンフォサウンドがテクニカルに展開される、ギターレス、キーボード主体のレッシブな演奏、初期ファーストアルバムでのメロトロンが特に印象深い、渋い独語ヴォーカルにやや華やかなコーラスも耳に付く、基本歌ものグループなのも好感を覚える。後半の80-90音源もこの年代だとあからさまにポップになりがちなのだが、そうではないのも良い、やはり東独だからであろうか?














9  JOHN    RENBOURN /ANOTHER    MONDAY        02(CASTLE )CMRCD436
スリップケース付。  
英、フォーク、トラッド、ブルース、オリジナルリリースは66年セカンド作。
ペンタングルの偉大なギタリスト、バート ヤンシュとジョン レンボーン、どちらも既に物故し、寂しい限りであるが、本作はペンタングル結成以前のアルバム、ドリス ヘンダーソンとのアルバム、バート ヤンシュとのデュオアルバム、ソロファーストと前年立て続けにあるをリリースし、既にギタリストととして老成した雰囲気も漂うレンボーン、ブルース色濃いフォークシンガーとしての初期スタイルは最も好きな時代である。巧みなフインガーピッキングにより粒立つギターの音色、華麗なテクニックによる奏法に渋いブルージーなヴォーカル、旨くはないが実に味わい深い、オーボエをフューチャーしたヨーロピアンな雰囲気もよい、ジャッキー マクシーがデュエットヴォーカルを取るトラックが3曲含まれてるのもポイントが高い。
この後、ペンタングルを結成し、英トラッドフォークシーンへ多大なる影響を与える事となる。

















10  ユートピア/太陽神  95(ポニーキャニオン)
PCCY00837
米、プログレ、オリジナルリリースは77年サード作。

トッド ラングレン率いたユートピアの最高傑作と称される一枚、最もプログレ色の強いアルバムである。トッドにロジャー パウエル、カシム サルトン、ウィリー ウイルコックスと最強布陣、実力派メンバーが各人の才能を十二分に発揮した楽曲が並ぶ力作で、全員がヴォーカルを取れる分厚いコーラスワーク、畳み掛けるアンサンブルは米プログレハードの真骨頂といえるもの。トッドのポップ性、遊び心、プログレ感覚が横鎰した聴き応え充分で、また、「ヒロシマ」に込められたメッセージには考えさせられる。最終曲は18分半に及ぶ大曲で全55分に及ぶアルバムが一気に聴ける。CD時代ではむしろ短いともいえる収録時間だが、アナログ時代はほぼ限界というか、音質が悪くなるので普通はそこまで詰めこまない、しかし、仕事が早いトッド、ミキシングにもあまり時間は掛けず、音質には拘らない性格、プロデューサーとしてアーティストと度々衝突するのも宜なるかなだが、ここは自分のグループなのでお構い無し? 
一枚のアルバムにやたら時間をかける人も居れば、矢継ぎ早にやたらアルバムリリースする人も居る。ただただ音に耳を傾けるのみ!







パート3

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11  レイジースモーク/コリドーオブフェイセズ  97
(MSI)MSIF2589 
米、サイケ、ソフロ、オリジナルリリース69年唯一作にボートラ12曲付。
オリジナル盤は激レアで知られるレイジースモークも今やサイケ定番アイテム、四半世紀位前にデフジャケでリリースされたアフターグロウレーベルのブート?CD盤の時は知る人ぞ知る存在であったが、またもデフジャケだが本作のリリース、レココレサイケ号にも掲載され、広く知られる事となる。
ジャケ裏にはヴェルベットアンダーグラウンド、ビッグスターが引き合いに出されてるが、何といってもビートルズの影響大、マッカートニー、レノン風のメロディーにレノン似のヴォーカル、ビートルズをしょぼくした様なサウンドは実に愛らしく、胸キュンメロディーにフワフワ浮遊感にソフトサイケデリックなサウンドが実に心地好い。「ジャッキーマリー」「アンダースカイズ」「サラサタディ」の流れが絶品。
アンプラグドデモスと記されたボートラ曲も更に曲の骨格を浮き彫りにした興味深いもので、とにかくじわじわ沁みいる。
マイフェイバリットアルバム!!













12  MERRELL    FANKHAUSER /FLYING
TO    MACHU    PICCHU       92(LEGEND
MUSIC )LM 9002
米、サイケ、ロック、何作目かは不明。
インパクツ、フアパドークリー、HMSバウンテイ、ムーを率いたメレル ファンクハウザーはサイケ御三家のロキー
エリクソン、スカイ サクソン、メイヨ トンプソンに次ぐ存在でマイケル ヨンカースと並んでサイケレジェンドといえる。近年、活動が活発で多数のアルバムをリリースしてる。
本作はタイトルからも伺い知れる様にコンセプト作?他に「ダンスウイズジインカ」「アズテクブルー」
「ケツアコトルスドリーム」「ユカタン」といったタイトルが並ぶ、といってもアンデスっぽさはあまり感じない、緩やかなサイケデリックトラック、ライトプログレなサウンド、ファンクハウザーのナチュラル志向が気持ち良い、山奥の故郷を思い出す。












13  GRAHAM    PARKER /HOWLIN    WIND        01(MERCURY )548  667  2
英、パンク、パブ、オリジナルリリースは76年ファースト作にボートラ1曲付。
英パンク、NW界最高のシンガーグレアム パーカー、その熱きロック魂は衰える事をしらず現在も熱いアルバムをリリースし続けてる。
このファースト、「ヒートトリートメント」「スティックトウミー」にライヴ盤の「パーカレア」辺りの初期の勢いのまま突っ走ったヴァーテイゴ時代の初期作がとにかく最高。
本作のプロデュースはニック ロウにディブ ロビンス、バックバンドのルーモアはブリンズレー シュウオーツ、ボブ アドリュース、マーティン ベルモント、スティーブ グールディング、アンドリュー ボドナーとグループブリンズレー シュウオーツを母体とする面々、更にゲストとしてディブ エドマンズが参加とパブロックシーンの切り札として送り出されたのがパーカー、R&B、ストリートロック感覚溢れるパンキッシュなヴォーカルはゾクゾクするほどスリリング!










14  MADDY    PRIOR    &     TIM    HART
/SUMMER    SOLSTICE       91(SHANACHIE )79046    
英、トラッド、フォーク、オリジナルリリースは71年サード作のデフジャケCD盤。
68年と69年に「フォークソングスフロムオールドイングランド」のシリーズを二枚リリースし、アシュレー ハッチグスらとステイーライスパンを結成、本作はグループと並行してリリースされた三作目。
プロデュースはセプテンバープロダクションズのサンディ
ロバートン、ストリングアレンジにロバート カービー、アンデイ アーヴィン、ジェリー コンウェイ、パット ドナルドソンが参加、プライアー、ハートの気品あるヴォーカルにトラッド調のバッキング、格調高いストリングスに無伴奏シンギングが、夏至を意味するタイトル通り、英国の爽やかな夏の一陣の風を届けてくれる。










15  HALF    JAPANESE /HEAVEN    SENT       96(KITY   KITY )003      スペシャルリミテッドエディションプラスチック仕様
米、オルタナ、ロウファイ、何作目かは不明。
米オルタナ界の奇才ジャド フェア率いたハーフジャパニーズ、70年代半ばに弟のデビッドと結成、80年に英アルマゲドンレーベルよりリリースされた三枚組BOXLPは衝撃的であった。ひっちやかめっちやか、ガチャガチャに詰め込まれたサウンドは自由奔放、DIY精神溢れる、まさしくオルタナなグループであった。以来、膨大な量の作品をリリースする。ジャドといえば2分位の短い楽曲を30位アルバムにぶちこむといったスタイルなのだが、本作ではタイトル曲がいきなり1時間に及ぶ超大な楽曲で驚く、といっても似た様な展開がだらだらだらと続くだけなのだが、元々はアムステルダムでのラジオライヴ音源。残りは1分位の楽曲が続く、全10曲とジャドの諸作の中では異色の一枚。







パート4

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16  JUSTEN    O'BRIEN    &     JAKE /TIME    WILL   TELL       10(RIVERMAN )
BTR 0056  ペーパースリーブ
米、SSW、アシッドフォーク、オリジナルリリースは78年唯一作。
デフジャケのレディオアクテイブのプラケ盤で所持してるが、やはりオリジナルジャケ盤で欲しいという事で入手、ゲイトフオードジャケだしね。
オブライエンのギター、シンセにマーク A ヤコブソンのパーカッションを中心とした編成にベース、フルート、サックスを加えたシンプルな作りのAOR的洗練されたフオーキーなアルバムだが、異様な電子音飛び交うバッキングがアシッド感、高揚感を覚えるユニークな内容!
普通に演ればAORの好アルバムに仕上がってたかもしれないのに、色々やらかしてしまうのは、オブライエンのロック魂か?






















 
17  LITTO   NEBBIA /MELOPEA       98
(MELOPEA )CDM 099
アルゼンチン、SSW、ロック、オリジナルリリースは74年6作目にボートラ4曲付。
ロスガトス、フインカといったグループを率いたアルゼンチンロック界の重鎮リト ネビア、ソロに転じてからも数多くのアルバムをリリース、我が国ではあまり見掛けず入手困難なのが残念ではあるが、南米を色濃く感じさせる歌世界は実に味わい深い。
ネビアのセルフプロデュース、全曲のコンポーズ、半数はマーサ デフィルポとの共作、ネビアのギターにキーボード、リズム隊によるトリオ編成を主体にサックス、バンドネオンが加わるといつた人物なスタイルだが、ネビアのジワジワ熱いスペイン語ヴォーカルが南米の熱気を伝え、滋味深いサウンドが響いてくる。
















18  OF    MONTREAL /THE  SUNIANDIC    TWINS       06(POLYVINYL )
PRC 088        CDEP 付  デジパック
米、オルタナ、サイケポップ、12作目?
奇才ケビン バーンズ率いたオブモントリオール、多数のアルバムをリリースしてる事でも知られてる、本作辺りからケビンのソロユニットとしての体裁となるオブモン、バーンズがプロデュース、アレンジ、コンポーズ、演奏、エンジニア、ミックスと殆どを担当、トランペット、チェロ、ヴォーカルで僅かにゲストが参加。
相変わらずのバーンズ節が炸裂、奇天烈なマジカルポップ、ひねくれサイケポップ、エレクトロポップオペラワールド、無節操にだらだらと突き進む、バーンズのパラノイアックな世界に頭くらくら!








19  LEE   HAZLEWOOD /MOVIN 'ON
09(ACE )CDCHM 1223
米、カントリー、ポップス、オリジナルリリースは77年19作目?
29年生まれのヘイゼルウッドはまず裏方として成功、デュアン エデイを手掛け、サーフ、ホットロッドシーンでヒットを飛ばし、フィル スペクターを見出だしたりと、凄い功績。63年にアルバムデビューし、シンガーとしても成功。何といってもナンシー シナトラとのデュオ活動、ナンシーの黒幕として広く知られる事となる。
70年代にはレーベルLHIを設立、スウェーデンに移住して活動したりと好き放題、本作はスウェーデンポリドールからのリリース、渋い低音ヴォーカルによるトーキング調のスタイルはレナード コーエンに通じるものがあり、酔いしれてしまう。緩いカントリーティストの楽曲はしみじみと心に沁みる。
本作リリース後、引退?98年に復活アルバムリリース、07年に死去、その多才極まりない活動に興味は尽きない!

















20  V.A /LOVE ,PEACE   &    POETRY
JAPANESE    PSYCHEDELIC   MUSIC
01(QDK  MEDIA )CD 040
日、サイケ、コンピ盤全17曲。 
シャドックスの人気シリーズ「シェリルのサイケデリック世界一周」の日本編、10枚近くリリースされてるが、ジャケが似てるので何を持ってたかいまいち不明、米、英、南米、アジア、メキシコ、ブラジル、トルコ編辺りは所持してた気がする。
ハプニングスフォー、フードブレイン、エイプリルフール、スピードグルー&シンキ、内田裕也&ザフラワーズ、ブルースクリエイション、陳信輝、ジャックス、溶け出したガラス箱、ジャスティンヒースクリーフ、佐藤允彦&サウンドブレイカーズ、クニ河内&ザフレンズ、モップス、ビーバースの14グループを収録。
決して世界にひけをとらない、ジャパニーズニューロック勢のサイケ魂を聴け!










21  V.A /PASSED    NORMAL    VOL.4
 91(FOT )CD 1
米、アヴァンロック、オルタナ、コンピ盤.18組20曲収録。
第一集はLPとカセット、第二、三集はカセット、本作はカセットとCDでのリリース、CD版は6曲のボートラ付。
フレッド フリス&エイミー デナイオ、ピーター ブレグヴァド、トム コラ、コラ&クリス カトラーにジェーン
デロメにレネ ルシエール、ブレイブコンボ、スネイクフィンガー、ショカビリー、スケルトンクリューといった収録アーティストに惹かれて入手。レコメン系アーティストが多く含まれてるが、その他のアーティストは寡聞にして知らない名ばかり、付属のカタログ見ると、幾つかのアーティストは単体でカセットでリリースされてるみたいだ。なかなかに面白い音源も含まれてる。広大なアメリカ、まだまだ興味深い音源がゴロゴロ転がってる。






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パート2

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6  SAMADHI         89(FONIT  CETRA )
CDM 2031

伊、プログレ、オリジナルリリースは74年唯一作。
ラコマンダータリチェブータリトルノ、ルオヴォデコロンボ、テオレミ、フリーラブ~カレイドンのメンバー等で編成された7人組、いわゆるスーパーグル-プのサマデイ、一見地味なジャケだが、オリジナルアナログ盤はテクスチャー、ゲートフォ-ルド仕様の渋いもので
激レアな一枚。
カレイドンのステファノ サバティニのピアノ、キーボードの流麗な響きにサックス、フルートによるメロウな味付け、時にブラスロックな躍動感、エキゾチックなパーカッション、快活なギタープレイ、伸びやかで明朗なヴォーカル、英プログレのポップさを加味した明快なサウンドがナイス、最終曲での叙情性溢れるシンフォサウンドが聴き処、70ズイタリアンロックの魅力が味わえる一枚!
















7  DEMETRIO    STRATOS /LE    MILLEUNA        90(CRAMPS )CRSCD 034
伊、ヴォイスパフォーミング、発掘音源盤。
イタリアンロックの怪物バンドアレアのフロントマンデメトリオ
ストラトスは、79年34歳の若さで白血病で夭逝した不世出のヴォーカリスト、ソロ作ではヴォーカル、人間の声の持つ可能性を極限まで追究したヴォーカリゼーションで知られる。
アナログで三枚所持してるが、あまり聴く事は無い、モンゴルのホーミーを駆使したヴォーカリゼーションは特異の一言?
本作は晩年のバレエ団とのジョイントの発掘音源、静寂の中洩れる語り、呟き、囁き、呻き、喚き、唸り、、、が、一時間弱、
これといったヴォーカリゼーションも無い、一般的な音楽的展開は無いのでなかなか厳しい内容、ストラトスというネームバリューと、既に物故してるのでリリース出来たと思う、ファン向けのコレクターズアイテム!













8  AREA /LA    MALA    DI    ODESSA
(BLACK  HOLE )BH 001/2     2CD    ブート

伊、プログレ、ジャズロック、ライヴ音源77年イタリアトリノ、76年イタリアシェナの公演から収録。
殆どしゃべくりの様なストラトスに欲求不満、未聴の山からアレアを引っ張り出す、ブートだけど。
緊張感溢れるイントロダクションからストラトスのヴォーカルが流れ出すと一気にテンションが上がる。オフイシャル盤としてリリースされたこの時期のライヴ盤「パリリスボン」「テアトロウオモ」の音質も余り良くないので、ファンとしては我慢出来るブートとしてはまあまあの音質。二枚目の一曲目までがトリノ公演、それ以降の7曲目からの収録
曲は一枚目の二曲目からと同じ曲目、どうやら一枚目と合わせた編集がされてるみたいで、聴き比べるのも良し、とにかくストラトスの強烈なヴォーカリゼーション、鬼気迫るヴォーカルが聴ければ満足なのだが、勿論、メンバー各自の緊張感溢れるインタープレイも聴き処満載、アレアファンは一聴して損なし!









9  VEN  DER   GRAAF  GENERATOR /
GENERATORS         91(MICROPHONE )
MPH CD 04        ブート
英、プログレ、71-72ライヴ音源ブート。
72年のTVショウ、71年ロンドン、72年ヴェローナのライヴ音源の3ソース収録、ブートによくある寄せ集めのやりたい放題盤、音質はまあまあ、最後のヴェローナの二曲は音悪し。
鬼気迫るヴォーカリスト、イタリア代表がデメトリオ ストラトスならイギリス代表はピーター ハミルという事でヴォンダーグラフジェネレーター、未聴山から引っ張り出し、ブートだけど、、アレアと共に入手。
ハミル、ヒュー バントン、ガイ エバンス、デビッド
ジャクソンの布陣、「ポーンハーツ」を発表し、一旦解散するまでの時期のライヴ音源、やはりハミルのヴォーカルの存在感は凄く、グイグイと引っ張っていく、圧倒的な声の威力、魔力の前にひれ伏するのみ、ロックはヴォーカルだ!


















10  ARTHUR    BROWN /CHILSHOLM
IN    MY    BOSOM        11(ESOTERIC )
ECLEC 2299
英、ロック、オリジナルリリースは77年ソロ2作目。
クレイジーワールドオブアーサーブラウン、キングダムカムで3枚のアルバムをリリースした後、ガルレーベルよりリリースしたソロ名義第二弾、ブラウンセルフプロデュース、バックにキングダムカムの面々、ジャクソンヘイツのジョン マックバニー、アトミックルースターのビンセント クレイン、ストローブスのチャス クロンク、ウイングスのスティーブ ホリー、ブロックヘッズのノーマン ワットロイ、チャーリー チャールズにロバート カービー、モーリス パートといった興味深い面子が参加。
ソウルフルな女性コーラス隊をフューチャーしたダンサンブルなナンバーなど、前作より強まったポップ指向が伺われるが、ブリテイッシュロックの王道を感じる楽曲、ラストのタイトル作は23分の大作、キングダムカム時代を彷彿とさせるプログレ風味にサイケティストをまぶした聴き応え満点の力作、アナログ時代何となくスルーしてたのが失敗。
この後、82年にアルバム「レクイエム」をリリースし、その後目立った活動が無くなってしまう。
















WEEKLY LISTENING LIBRARY 317 0204-0210  

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1  VELVET    UNDERGROUND /THE COMPLETEeMATRIX    TAPES       15
(UNIVERSAL )BOO 23955  02     4CD BOX

米、ロック、サイケ、69年発掘ライヴ音源。 
69年11月26、27日、サンフランシスコ、マトリックスでの4公演をパックした4枚組の御宝箱、これまでに「69ライヴ」「ロバートクワインテープス」「サードBOX」にて収録済みのトラックに9曲の未発表音源を加えた完全盤。しかも音質がかなり向上したリマスター盤とあってはVUマニアは放っては置けない。全280分を繰り返し聴き、一日中聴き狂ってしまった。
ジョン ケイル脱退後、サードアルバムリリース後の公演で、ルー リード、スターリング モリソン、モーリン タッカー、ダグ ユールの布陣。
「サムカインダラブ」「リアルグッドタイムトウゲザー」「ヘロイン」が全公演で、「僕は待ち人」「ゼアシーゴーズアゲイン」が三公演、「スイートジェーン」「ホワイトライトホイトヒート」「アイキャンスタンドイット」「ホワットゴーズオン」タッカーヴォーカルの「アフターアワーズ」「オーバーユー」「毛皮のヴィーナス」が二公演、「ブラックエンジェルスデスソング」「ペイルブルーアイズ」「スイートボニーブラウントウマッチ」「オーシャン」「シスターレイ」「ビギングトウシーザライト」「リサセイズ」「ニューエイジ」「ロックンロール」の全42トラック。
圧巻は37分に及ぶ「シスターレイ」フリーキーな演奏が延々と続く狂気のトラック、ケイルのヴィオラが無いのが残念だが、それでも凄味を感じさせる演奏は、さすがヴェルベッツ、いつまでも聴いていたい魔性の音楽が此処にある、凄すぎ!!














2  PINK    FLOYD /A    SAUCERFUL    OF    SECRETS         (ODEON )M6898
デジパック  ブート
英、プログレ、サイケ、オリジナルリリースは68年セカンド作目のリマスターモノヴァージョンにボートラ5曲付。
モノラルヴァージョンという事で入手した一枚だが、いかにも怪しいブート盤?音質は良好、恐らくアナログ起こしだが、スクラッチノイズもさほど目立たず、確か、正式CDリイシューはされてないみたいなので、公式盤の代用品としては充分。アナログでは正式リイシューされてるのでCDも間もなくか?
オリジナルアナログのモノ盤は激レアで知られてる、中でもエクスポートオンリーのオデオン盤は鬼レア、本作はそのオデオンに寄せた造りでマニアライク。
ファーストアルバムである程度の成功を収めたフロイドではあるが、立役者のシド バレットはボロボロ、デビッド ギルモアをサポートとして起用、結局バレットの状態は悪化するのみでレコーディング途中で脱退、後を受けたギルモアが大活躍、前作のカラフルポップサイケからヘビーサイケデリックサウンドへと変化、重量感溢れる混沌としたサウンドは特にクラウトロック勢に絶大な影響を与え、以降、「神秘」を標榜したグループが続出しクラウトロックの祖を築いたといっても過言ではない?







3  LUCIO    DALLA/IL    PRIMO       90
(BMG )CD 74369
伊、カンタトウーレ、66-71ベストコンピ盤全12分曲。
ダッラといえば、数多くのアルバムをリリースしていて尻込みしてしまうのだが、初期のベスト盤という事で入手。
サンレモ音楽祭で活躍し脚光を浴び、カンタトウーレ、SSWとして活動、ロークスやエキペ84がバックを務めてた事もあり、ロック色の濃い、地中海の陽光を思わす温かいサウンドがいかにもイタリアン、丸眼鏡で人懐こい風貌のダッラ、残念ながら12年に死去。












4  レディ ジューン/堕落詩人  05(ストレンジデイズ)WAS1021 紙ジャケ
英、ロック、プログレ、オリジナルリリースは74年ファースト作。
ケビン エアーズがプロデュース、演奏と全面協力した事で昔から有名な一枚、アナログ原盤はヴァージンの廉価レーベルキャロライン、アナログは国内初盤のビクターのヴァージンシリーズでコーマスのセカンドとかとゲット、紙CDもエアメールレコーディングス盤に次いでのゲットとなるから殆ど病気?安価にて見掛けるとつい、ゲットしてしまう。
レディ ジューンことジューン キャンベル クレーマー女史は31年生まれの43才、ロック第一世代より一回り上の世代、ポエトリーリーディングパフォーマー、画家として活動していたジューンのカンタベリーの広い家に自由に出入りしてたのが、エアーズはじめカンタベリーシーンの惣々たる面々、ロバート ワイアットの転落事故が起きたのもこの家でジューンとジリ スマイスのバースディパーティでの事であった。
というわけでカンタベリーシーンのグランドマザーと呼ばれるジューンのアルバムは74年の制作、ジューンのポエトリーリーディングにぼそぼそと歌うエアーズ風ヴォーカルに、エアーズとのデュエット、バッキングにはイーノ、ピプ パイル、デビッド ヴォーアハウス等が参加、アヴァンギャルドでシュールで浮遊感溢れる音世界は取っ付きにくいものだが、ヴォイスパフォーマーなアルバムに慣れる?と実に聴き易いものである?
 

























5  パティ ウォータース/シングス  93(VENUS )TKCZ 79126
米、フリージャズ、ヴォイスパフォーミング、オリジナルリリースは66年ファースト作。
アシッドフォーク、サイケだとかに嵌まると行き着くのがESPレーベル、アルバート アイラー、オーネット コールマン、サン ラーといったフリージャズ系のレーベルなのだが、ファッグス、ゴッズ、パールスビフォアスワイン、クロマニヨンにランディ バーンズ、エド アスキュー、ミジェイ、ブルース マッケイ、etcとその手のもの好きには堪らないアーティストの宝庫、その中でエリカ ポメランスと並ぶ奇女がパティ ウォータース、何故かESPからも出てるビリー  
ホリディを思わせる歌唱スタイルで、暗い情念の世界を歌うジャズヴォーカルものだが、最終曲ではトランス状態に陥ったかの様な壮絶なヴォスパフォーミングが聴ける。次作「カレッジツアー」にて、そのパフォーミングは暴発する。その後、ウォータースは96年の復活アルバムまで沈黙する事となる。






パート3

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11  SIGUR    ROS /TAKK       05(EMI)
337 252 2  ブックレット仕様盤
アイスランド、ポストロック、4作目。
ビヨークと共に現在のアイスランドロックシーンを代表するグループシガーロス、安く見掛けるので何となくゲットしていたら結構揃ってきた、でも安いからといってバンバン買ってたら部屋の中とんでもない事になってしまう。とはいえポピュラー系やチャートものとかには全く手は出して無いんだけど、それでも、部屋の中酷い状況、これ以上は厳しいので押さえなければ?
さて本作、どこを切ってもシガーロス印、これまでより幾分淡い光が射したかのよう!











12  WE    ALL   TOGETHER         (LION   PRODUCTIONS )CD LION 7663      ペーパースリーブ ポスター、リリックシート付
ペルー、サイケ、ソフロ、オリジナルリリースは72年ファースト作にボートラ8曲付。
今や南米サイケの定番アイテムウイオールトウゲーザー、リプロアナログにボロボロのアナログペルー原盤にボートラ4曲入りのプラケCDで所持してるが、ボートラ8曲入りで被り無しという事で入手。
ペルーロックシーンの重要グループトラフイックサウンドにラゴニアのメンバーを中心として結成されたのだから悪かろうはずがない。
もろビートルズフォロワーなサウンドが微笑ましい、バッドフィンガー、ウィングス的なサウンドが実に爽快なグループで、ビートルズ「レボリューション」のフレーズを織り込んだ、そのまんまの「ヘイレボリューション」、バッドフィンガー「明日の風」「ウォーキングインザレイン(原題はウォークアウトインザレイン)」、ウィングス「トウモロウ」「サムピープルネバーナウ」のてらいのない純真なカバー、胸キュンメロディーにマッカートニー風の甘酸っぱいヴォーカル、たなびくオーケストレーション、哀愁溢れるソフロ、ドリーミーサイケサウンド、爽快なパワポサウンド、瑞々しい感性と純朴な雰囲気が心癒される名作!
ボートラの未発表音源は更に簡素にしたデモ的な作りでしょぼいんだけど素の魅力を味わえる、400枚限定リリースとの事でファンの方は見掛けたらゲットした方がいいかも!



















13  V.A /悪魔の申し子たち  90(ポリスター)PSCD1044
英、ロック、オリジナルリリースは74年ライヴ音源。
ケビン エアーズのアイランドレーベル移籍第一弾「夢博士の告白」発売中記念プロモーションコンサート、74年6月1日の公演を記録したライヴ盤。
アナログではA面にあたる前半はゲストのブライアン イーノ、ジョン ケイル、ニコの演奏。イーノはファーストソロ作から二曲、アヴァンギャルドでひねくれたハイパーポップスなイーノワールドが炸裂、この頃のイーノは最高、続くケイルはプレスリーの
「ハートブレイクホテル」、ニコはドアーズの「ジエンド」と、各自持ち味を充分に発揮したステージングに続いて真打ちのエアーズは、オリー ハルソール、アーチー リゲット、ラビット、エディ スパロウに女性コーラス隊、スペシャルゲストにロバート ワイアット、マイク オール
ドフィールド、更にイーノ、ケイルも加わった豪華面子による一大セッション、とはいえケビンは相変わらずのボヘミアン、酔いどれ調の鼻歌ヴォーカルで馴染むんだよね!
完全盤が出るとの話しだったけど、どうやら流れたらしい、何とかリリースして欲しいんだけど!













14  JETHRO    TULL/NIGHTCAP         93(CHRYSALIS )CDCHR 6057      2CD
英、ロック、プログレ、未発表音源集二枚組全31曲。
本作は以前紹介済み、単なる未発表音源集に止まらない素晴らしい内容なのだが、何故か最終価格にて放出されていたので思わず入手。
72年の傑作「ジェラルドの汚れなき世界」に次いで開始された73年のデモセッション「シャトーデザスターテープス」を一枚目に74-91年の未発表、レア音
源を二枚目に収録。
ジェラルドが全米ナンバーワンヒットを放ち、のりにのってた時期のセッションだけに未発表ながら充実した内容、結局「パッションプレイ」といった最高傑作アルバムを生み出すのたから、この時期のタルはまさにブログレッシブなグループであった!







15  HOLY    MODAL    ROUNDERS    AND    FRIENDS /I   MAKE    A    WITH    FOR    A    POTATO       01(ROUNDER )
1166 11598 2     デジパック
米、フォーク、ルーツ、ラウンダーレーベルからリリースされたコンピ盤全20曲。
ピーター スタンフェルとスティーブ ウェーバーのデュオグループホリーモダールラウンダーズ、プレステイジ、ESPレーベルのアシッドフォーク時代が人気だが、70年代半ばにはラウンダーレーベルよりアルバムリリース、本作はラウンダーレーベル時代のコンピ、同レーベルに所属していたマイケル ハーレーのアルバムに参加したトラックや、ピーターのソロ名義のアルバムのトラックも含まれてる。アコギ、バンジョー、マンドリン、フィドル、ピアノ、ラップスチール、スライドギター等の奔放な響きが堪らない。フォーク、カントリー、ブルーグラス、アメリカンルーツミュージックに根差したご機嫌なサウンド、ヒッピーフィーリングがグッド!









16  QUESTION    MARK    AND    THE  
MYSTERIANS /ACTION        (MOVE )3001

米、サイケ、ガレージ、オリジナルリリースは67年セカンド作。 
当ブログではお馴染みのガーランド ジェフリーズ、ストランクラーズがカバーした「96粒の涙」で知られる?&ザミステリアンズは、所謂、一発屋、更に謎のリードヴォーカリストという事もあって実体の無いグループとも捉えられていた。?ことルディ マルティネスを中心とするチカーノ系のグループで、直ぐに消える事なく、こうしてセカンドアルバムもリリースしてるし、後年、再結成し渋とく活動してる。
さて本作、チープなオルガンにルディのセクシーなヴォーカル、荒々しい演奏のプロトパンクな楽曲と、安っぽいしょぼくれた感じが何とも言えぬ哀愁があって良い、96粒の涙のフレーズが飛び出すのはご愛嬌?




















パート4

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17  PAAVOHARJU /LAULU    LAAKSON
KUKISTA       08(FONAL )FR 55  三面ペーパースリーブ 
フィンランド、オルタナ、アンビエント、セカンド作。
詳細不明だが、ジャケの雰囲気とプライスカードに記されたアシッドサイケに反応して入手、幻想的な雰囲気とノイズ、エレクトロニクス、赤ん坊の声、自然音、人工音、SEまみれのアシッド臭溢れるアンビエントなサウンド、キュートな女性ヴォーカルがメインだが、少しだけ登場する男性ヴォーカルの声質がアシッドフォークな良い声をしてる。












18  IL   BALLETTO   DI    BRONZO
92(MELLOW )MMP 112       CDEP
伊、プログレ、ハード、オリジナルリリースは71年セカンド作「YS 」収録の一曲目の「イントロダクション」と三曲目の「第二部」の英語ヴァージョンでアレンジ違いの全くの別ヴァージョンで、元々は71年10月1~2日のミラノでのセッションを収録。
PFMに続けとばかり、英語ヴァージョンのアルバム制作の計画もあったみたいだが頓挫、その名残であろう。90年にはアルバム未収録曲を集めたアナログがリリースされたり、イタリアンプログレ黄金期のアルバムがCDリイシューされる中でのリリースで発売時には結構話題となった。イタリア語アルバムヴァージョンより、かなり荒削りでハードなアレンジはファーストからセカンドへの変遷が伺われる興味深いもので、ジャンニ レオーネの攻撃的なキーボードワークが滅茶苦茶格好良し、二曲入りシングルだけど15分以上もあって聴き応えもあり!














19  BRIAN    AUGER    &     THE     TRINITY /BEFOUR       98(DISCONFORME )
DISC 1008CD      デジパック
英、モッドジャズ、ジャズロック、オリジナルリリースは70年4作目にボートラ2曲付。
前作の最高傑作「ストリートノイズ」を最後にジュリー ドリスコールが脱退、トリニティ名義では最後となったアルバム、ギタリストとして、ファーストアルバムに参加していたゲィリー ボイルが復帰してるのも注目。ジュリーという最高のヴォーカリストを失いインスト主体へとチェンジしたのはしょうがないところ、ハービー ハンコック、トラフィック、スライ&ファミリーストーン、エディ ハリスのカバーをオーガーのバリバリのオルガン、ボイルのテクニカルなプレイがグルービーにホット&クールに炸裂するオルガンモッドジャズの名グループ!
この後、オーガーはオリビアンエクスプレス、ソロ名義で数多くのアルバムをリリース、本作もそうだが英米でのジャケ違い盤も多く、両ヴァージョンでのCDリイシューもされてたり、ベスト、コンピ盤の類いも多く、結構ややこしかったりするオーガーさんである。

















20  LOW /LONG    DIVISION          95
(VERNON  YARD RECORDINGS )YARD CD 14
米、ポストロック、スロウコウ、サッドコア、セカンド作。
アラン スパーホーク、ミミ パーカー夫妻にザク サーリーからなるトリオ編成のロウ、デビュー作に続いてプロデュースはマーク クレイマー、繊細でストイックな音はただただひたすら淡々と日常の何気ない機微を紡いでいく、四半世紀を経ても変わらぬ音世界はスロウコウ、サッドコアの鑑と云えるもので、心の襞を洗い流す静鎰で美しい音に委ねるのみ!










21  METAL    URBAIN /LES    HOMMES
MORTS    SONT    DANGEREUX         04(SEVENTEEN)STE 001
仏、パンク、エレクトロ、オリジナルリリースは81年ファースト作にボートラ2曲付。
フレンチエレパン番長エリック デブリス率いたメタルアーベイン、セカンドシングルはラフトレードの記念すべき最初のリリース作という事でも知られてる。インディーレーベルの元祖ともいうべきラフトレードには個性的なアーティスト目白押しだが、決して互しないフレンチ代表、当ブログでも既に何アイテムか紹介済み。
76年に結成されたフレンチパンク第一世代、シンセ奏者二人にギター、ヴォーカルという特異な編成でスタートし、シンセ1、ギター2、ヴォーカルに落ち着いたアーベインの集大成的アルバム。やさぐれたチンピラエレクトロビートにクロード パニックのパンキッシュなヴォーカル、デブリスのチンピラヴォーカル、スーサイドミーツストージーズとも称される扇情的で強迫的刺激的なサウンドが脳髄をビンビン刺激する。
バンドはメタルボーイズ、ドクターミックス&リミックスに発展、更に刺激的なアルバムを産み出してる。




















22  UNCLE    TUPELO /STILL    FEEL
GONE         92(YELLOW  MOON )BUFF 001
CD
米、オルタナカントリー、セカンド作。
サンヴォルトのジェイ ファーラー、ウィルコのジェフ トウィーデイが在席していた事から、元祖オルタナカントリ-グループと評される重要グループアンクルテュペロは80年代後半に結成、ポストパンクを模索するグループが先鋭的なサウンドを指向する中、あえて正反対、ダサいとされていたサウンドへと向かう連中が出て来るのも納得で、よりパンクに比重を置いたのがジェイソン&スコーチャーズみたいな連中で、かなりカントリーに比重を置いたのが、本作にもゲスト参加してるゲイリー ロリスが在席するジェイホークスに本グループ、結局アメリカ人はカントリー好きって事で、オルタナカントリーはポストロックの一大潮流となる!






 今週は21枚ゲット!







WEEKLY LISTENING LIBRARY 318 0211-0217  

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1  LUCAS    SIDERAS /ONE  DAY      
14(BIG  PINK )347      ペーパースリーブ
ギリシャ、サイケ、フォーク、オリジナルリリースは73年唯一作。
ギリシャロック界最大のグループアフロディテスチャイルドのドラマールカス シデラスがグループ解散後にリリースしたファーストソロ作。ルカスとシルバー コロウリスの二人を中心に制作、アフロディテスチャイルドっぽいプログレッシブ性、実験性、サイケデリックなサウンドにドラマーらしいリズミックなファンキーなダイナミズム溢れるジャズロック、フォーク、SSW的歌世界、南欧の叙情性がブレンドしたヴァラエテイに富んだ70年代初期のごった煮的なサウンドが面白い!
この後、74年にセカンド作をリリースし、イプシロンを結成。























2  JOHN    MARTYN /SUNDAY 'S     CHILD         05(ISLAND )IMCD 323
英、フォーク、SSW、オリジナルリリースは75年6作目、ビバリーとの共作を入れると8作目にボートラ7曲付。 
本作は以前ボートラ無しの米ジャケ盤を紹介済み、本作は英ジャケ仕様の大量ボートラ付きとあって入手。
アイランドレーベルといえば、今や多数のアーティストを抱えるメジャーレーベル、しかし、設立当初はアフリカやジャマイカ、所謂ワールドミュージックを扱うインディレーベルであった。そんなアイランドが最初に契約した白人アーティストがジョン マーティンで、謂わばアイランド黎明期を支えた功労者の一人であった。また、レーベルメイトニック ドレイクの数少ない盟友として切磋琢磨した存在でもあった。
本作はセルフプロデュース、ダニー トンプソン、ラビットことジョン バンドリック等が参加、一曲のみNRBQのアル アンダーソンに妻のビヴァリー マーティンが参加。
フォーク、ブルース、ジャズのイディオムにアメリカンスワンプフィーリングも加味したミクスチャー度の高い音楽性は少し捉え処の無いものと思われるかもしれないが、説得力あるヴォーカルの存在感が耳を捕らえて離さない。
この後、ビヴァリーと破局する、裏ジャケの子供とジョンの笑顔が切ない、、、








3  LOUDON     WAINWRIGHT    Ⅲ/RECOVERY         08(YEP  ROC )YEP 2181
デジパック
米、フォーク、SSW、何作目かは不明。
今や、ルーファス&マーサの父親としてのとおりが良いラウドン ウェインライト三世、我が国では初期の名作アルバム群が紙ジャケ化され、近年の充実した活動振りはまだまだ子供逹には負けてられないというSSW第一世代の気概であろうか? 
60年代後半から70代初期にかけて出現したSSW逹はユニークな才能ひしめく面白いシーンであった。ラウドンはウイットに富んだユーモラスなシンガーといったイメージでハリー チェイピンと並ぶ存在、詞世界が分からないと魅力の本質は伝わらないとスルーしていたきらいがあったのだが、本作のプロデュースはジョン ヘンリーとあって入手、これが実に良い、ルーファスと違って癖の無いヴォーカル、王道のSSWサウンドがシンプルに心に響く、ヘンテコなアシッドフォークばかり聴いてると、たまに正統派を聴きたくなる?







4  ELLA    JENKINS /THIS     IS  RHYTHM   94(SMITHONIANFOLKWAYS )45028 
米、フォーク、オリジナルリリースは81年何作目かは不明。
24年生まれのアフロ系女性フォークシンガー、フォークウェイズレーベルからリリースされた60年代初期の古いアルバムを所持してるが、CDは初、同じくアフロ系のエリザベス コットンのラインを予想したのだが、ブルースではなく、民族音楽へのアプローチが感じられるユニークなものであった、この人は教育者としての側面も持つみたいで多数の子供向けのアルバムをリリースしている。本作も子供逹にリズムに関して教えるといった内容で、コンガ、ボンゴ、マラカス、グィーロ、カウベル、タンバリンといった楽器を使って、リズムの説明や多分面白可笑しく児童歌を歌ってる。











5  サークル/ ネオン  06(ソニー)MHCP 981
紙ジャケ
米、サイケ、ソフロ、オリジナルリリースは67年セカンド作にボートラ18曲収録。
サンデーズドのボートラ9曲付き盤で安心していたらこんなものが、しかも10年前のリリースというから何やってんだか?
ドン ダンネマン、トム ダウズ、マーティ フリードにマイケル ルーズキャンプが新たに参加し4人編成となったサークル、まずキーパーソンとなる二人のサイモン、ファーストに続いて本作もプロデュースしてるジョン サイモンに大ヒットとなった「レッドラバーボール」の作者ポール サイモン、そしてグループの命名者はジョン レノン、ブライアン エプスタインのマネージメントというから期待されたグループであった。
しかし、激動の60年代末、僅か二年余りの活動と短命に終わったのは残念であるが残された作品は素晴らしい。ソフトサイケ、ソフロ調のドリーミーでポップなメロディーにサンシャインなコーラスワーク、ボートラてんこ盛りの決定版的一枚!
サークルにはもう一枚、サントラ盤として制作された「ミンクス」という私的に最高傑作盤有り 
、当ブログで紹介済み。
















パート2

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6  JEAN    LE    FENNEC / PHANTASTIC         (MEDIA  ARTE )MA 0026       ペーパースリーブ
仏、SSW、アシッドフォーク、サイケ、オリジナルリリースは69年唯一作。
このジャケに韓国メディアアーテ産とあって入手。アッパーなサンシャインドリーミーフォーク的なサウンドを予想していたのだが、良い意味で裏切られた成功例の一枚。
おフレンチなナヨナヨヴォーカルによるダウナーなアシッドフォーク、ストレンジなエレクトロニクスにファズギター、SE、ストリングスが絡み合うオープニングから強烈なアシッドサイケサウンドに殺られる。目まぐるしく多彩なアレンジによるマジカルでヒップなパラレルワールドが曲間無く迫り来て、脳内クラクラする事必至!これだから、ジャケ買い冒険止められない。
帯にはジェラール マンセのファースト、ウィリアム シェラが引き合いに出されてる、お好きな方は是非!












7  TARA    JANE    ONEIL / A    WAYS
AWAY      09 (K)KLP 207      ペーパースリーブ   
米、ポストロック、SSW、6作目。
才女タラ ジェーン オニール、画家としても活動し本作のートワークも手掛けてる。アイダのダニエル リトルトンが全面参加してるのも注目。リヴァーブの効いたギターのストローク、アコギの爪弾き、アルペジオの穏やかな響きにタラの憂いを
含んだヴォーカルが安らかに漂う。
アンビエントでドローンな音響効果も雰囲気バッチリなTJOの音世界は沁みる!








8  FELT / FOREVER    BREATHES    THE
LONELY    WORD         98(CREATION )
CRECD 011
英、NW、ギタポ、オリジナルリリースは86年6作目。
チェリーレッドからクリエイションに移籍して二作目のアルバム、前作がオールインストで肩透かし喰らったので待望のアルバムであった、現フライマルスクリームのマーティン ダフィーを迎えた新体制でのクリエイション時代の最高傑作、陰鬱なチェリーレッド時代のモノクロームなイメージから、カラーで彩られたジャケに象徴される少し突き抜けた邦題「微睡みの果てに」あるサウンドが此処にある。サウンドの核になるのはダフィーのオルガン、
グルーヴィなリフが疾走感を与え、ローレンスのうわずったヴォーカルの何とも言えない甘酸っぱさ、切なさ、ほろ苦さと相まって、一瞬の青春の煌めきを伝えるギタポ名盤!




















9  HECTOR / LIISA    PIEN        90(LOVE )LRCD 142
フィンランド、SSW、プログレ、オリジナルリリースは75年4作目。
ヘクトールは現在も活動するフィンランドを代表するSSWであり20枚近いアルバムをリリースしてるみたいだ。フィンランドの音感シーンが我が国ではあまり知られておらず、ウイグアム、タサヴァランプレジデント位がプログレシーンで有名。
ヘクトールは前作「ヘクトロック」をアナログ時代良く見掛けたが、ジャケが好みではなくスルー、本作の方は全く見掛けることが無かった、このジャケだったら引っ掛かっていたかもしれない。タサヴァランプレジデントのメンバーが参加した本作はプログレッシブな内容でキングクリムゾンの「エピタフ」をカバーしてるのが特筆される。我が国ではザピーナッツ、西城秀樹、フォーリーブス等がカバーした人気曲だが英米でカバーするグループはほとんど無い、畏れ多いのだろうか?そんな中果敢に挑んだフィンランドのヘクトール、フィンランド語の語感は違和感はあるが、かなり原曲に忠実なカバーでメロトロンの響きも雰囲気バッチリ、他にプロコルハルムのカバーも有り、中期ロコルハルムを思わせるモダーンなプログレサウンドの好盤といえる!























10  BARBARA    DANE / WHEN   WE
MAKE    IT    THROUGH       06(SMITHONIAN FOLKWAYS )P1046
ペーパースリーブ
米、フォーク、ジャズ、ブルース、オリジナルリリースは82年10作目?
27年生まれのバーバラ ディーンは50年代よりジャズシーンで活動、60年から70年代にかけてはブルース、公民権運動、ベトナム反戦とプロテストフォークへと移行、72年には自身のレーベルパレドンを設立とラディカルな活動で知られる女性フォークシンガー。フォーク、SSWものを漁ってた頃、フォークウェイズのアナログで入手したのが先のエラにこの人、フォークブルースなアルバムで後に6000000バッファローに参加するジュデイ ロデリックのアルバムと並んでお気に入りのアルバムであった。本作はアナログ時代に全く見掛けることなく、80年代以降活動してる事も知らなかった、本作以降は目立った活動はしてないみたいだ。
コンピ盤CDのリリースも有り、好内容!




































パート3

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11  VINEGAR        03(GARDEN  OF  DELIGHT )CD 091  
独、サイケ、ハード、オリジナルリリースは71年唯一作。   
オリジナルアナログ盤は1000枚限定というレアアイテムのヴィネガー、女性フルート奏者を含む6人編成で他にギター、ヴァイオリン兼任者も在籍、クラウトロック勢によく見られるピンクフロイド「神秘」に影響を受けた、インストパートに比重を置いた混沌としたハード&ヘビーなサイケデリックサウンドが聴ける。自国のアモンデュールの影響も濃いアンダーグラウンドで一筋縄ではいかないサウンドが70年代初期クラウトロックしていて面白い!
マイナーなクラウトロック関連のアルバムを続々リリースするガーデンオブデライト、要注目のレーベル!



















12  JOBRIATH / AS  THE  RIVER
FLOWS  14(ESCHATONE )ESC 018
デジパック
米、グラム、モダーンロック、未発表音源集。  
モリッシーがリスペクトを表明、自らが編纂したコンピCDがリリースされ、我が国でも紙ジャケがリリースと近年再評価されてるジョブライアス、70年代にリリースされた二枚のソロアルバムは我が国でもアナログ盤がリリースされ、英グラムデヴィッド
 ボウイに対する米からの対抗馬みたいな形で喧伝された、その二枚のアナログ盤は入手。やがて80年代に謎の死を音楽雑誌の片隅で知る。死因は不明で近年の再評価を切っ掛けにその死がAIDSであった事が明らかとなる。更にソロデビューの前にピジョンというグループに在籍していた事も知る。ピジョンなるグループはそれまで安レコ箱の常連みたいなもので、何度も目にしたが、結局入手したかどうかは覚えてないし、段ボール海に出航する気力も無し、何れ何処からか出てくるかもしれない?
本作はピジョン解散後の71年のセッション集、ジョブライアスのピアノ弾き語りをベースにグラマラスなロックンロール、ボードビル、ホンキートンク調、モダーンロックに狂騒的なヴォーカル、オフブロードウェイな作風で、この後のソロ作とは異なる音楽性だが、ジョブライアスの才能の一端を感じさせる貴重な音源集!
















13  FERN    KNIGHT / CASTINGS
10(REVOLVER )VHF 122     デジパック
米、オルタナ、フリーフォーク、4作目。  
マーガレット アイアー嬢のエレガントなヴォーカルとハープ、チェロ、ヴァイオリン、パーカッションetcが織り成す幻想的なアシッドフォークサウンド、伝統的な英国フォークにドラッギーなプログレティストのストレンジなナンバー、そしてキングクリムゾンの「エピタフ」カバー、先のヘクトールの項でエピタフのカバーをする英米グループはあまり居ないと述べたが、勿論、単に知らないだけの話しなんだけど?40年も経って呪縛も解けたというわけで、ファーンナイトのエピタフ、メロトロンパートがチェロとヴァイオリンとフリーフォーク仕様のヴァージョン、マーガレット嬢のヴォーカルが美しいナイスカバー!

















14  OUTRAGEOUS    CHERRY/ STEREO
ACTION    RENT   PARTY      94(THIRD  GEAR )3G14
米、オルタナ、サイケ、セカンド作。
現代のサイケデリアアウトレイジャスチェリー、本作は全編カバー集、ペトラクラーク、テレビジョン、フランソワーズ アルディ、ビーチホーイズ、スコット ウォーカー、
10CC、スミス、ケビン エアーズ、ブライアン イーノ、レナード コーエン、エルビス プレスリーetcと、
私的にかなり趣味の合うラインナップで嬉しくなる。マシュー スミスのヴォーカルも好み!


















15  ピーター ハミル/ティピカル~ソロ パフォーマンス
 01(VIVID)VSCD2836/37  2CD 
英、プログレ、SSW、92年ライブ音源。
92年オーストリア、ドイツ、オランダ、イタリアでの9公演から選曲されたライブ盤、ピーター ハミルのソロパフォーマンスを収録、これまでブート盤で色々出回ってた音源の公式リリース盤で決定版的一枚。 
ギター、ピアノ、ヴォーカルのみで構築されるハミルの音世界、数々の名曲がスタジオ盤以上の緊張感、緊迫感をもって鬼気迫る迫力で迫り来る。とにかくハミルの圧倒的なヴォーカルの威力の前にただただ耳を傾けるのみ!

























パート4

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16  ROG  &   PIP / OUR    REVOLUTION
14(RISE  ABOVE  RELICS )RARCD 013
スリップケース付
英、ハード、コンピ盤全12曲。  
英フリークビートの名グループソロウズのギターロジャー(ログ) ロマスと、ヴォーカルピップ ウィッチャーのデュオグループはシングル盤一枚残したのみだが、ドイツ、ギリシャ、スペインのみリリースのレアアイテムとして知られている。その後、73-74に参加していたレネゲイドで二枚のシングル、75-77に参加したジップスの二枚のシングル、77年に再結成されたソロウズのシングルをリリースしている。       
本作は唯一のシングル盤に未発表音源を収録したコンピ盤。ZEP、パープル、サバスの影響を受けたハードロックサウンド、徹頭徹尾気廉味の無い痛快無比のハードリフ、サウンドが気持ちいい。実力派の二人なのだが、あまり恵まれた活動が送れなかったのが残念、せめて何らかのアルバムを残して欲しかった。




















17  LESLIE 'S    MOTEL / DIRTY    SHEETS        08(GEAR  FAB )GF 235
米、ハード、ブルース、サイケ、72年録音蔵出し音源唯一作。
ソフロ名グループのオックスフオーズのメンバーポール ホエルニにゲスト参加していたビル テュリスにブルース プロジェクトのロイ ブルメンフェルドを中心に結成されたレスリーズモーテル、何故かお蔵入りとなっていた音源がギアファブレーベルよりCDリリース、13年には別ジャケのアナログ盤でリリースされてる、随分前に入手したが、未聴のアナログ盤の山の中に埋もれたままになっていたのを思い出した。ジャケが違うのでなかなか結び付かなかった次第、ジャケはアナログ盤の方が好み。
典型的なブルージーオルガンハードなのだが、アメリカンらしい乾いたサウンドが明快で実に格好良い、切れのいいリズム隊にパーカッション、伸びやかなリードギター、ハモンドとのせめぎあいがスリリング、圧巻は9分に及ぶインストラテンロックナンバー、何故お蔵入りになったのか不思議な一枚!













18  ROBIN    HOLCOM / LITTLE    THREE         96(NONESUCH )79366  2
米、ピアニスト、ジャズ、3作目。
ジョン ゾーンのネイキッドシティのメンバーでも知られるウェイン ホーヴィッツの奥方でもあるロビン ホルコム、ビル フリーゼルとの活動でも知られてる。元々ジャズ、現代音楽シーンのピアニストとして活動、確かその時代のアルバムもリリースされていたと思う。
本作はポップフィールドでの3枚目に当たるアルバム、前の二枚は国内盤もリリースされており、その仄暗いヴォーカルアルバムは一部高い評価を得ていた。ピアノソロインストに弾き語りが二曲、17分半に及ぶ大曲では前衛的な演奏で出自
思わせる。正直、歌は下手、本人も苦手なんだと思う、でももう少し聴きたくなるんだよね。












19  MARK    EITZEL / KLAMATH         09(DECOR )DECOR 020CD
米、オルタナ、SSW、何作目かは不明。
米オルタナの良心アメリカンミュージッククラブのフロントマンマーク アィツエル、見掛けると入手する数少ない現行アーティストの一人、派手なメインストリームと決してクロスしないバックストリートにこそいかした奴はいる。チャラチャラした糞野郎供には全く興味の無い孤独なロック野郎の渇いた心の襞に沁みてくるのがアィツエルの地味な音世界なのだ、朝ぼらけの白墨の中で一人孤独を抱え込む男への問いかけなのだ。











20  BENITO     LERTXUNDI / ITSAS
ULU    ZOLIA      08 (ELKAR )KD 775    デジパック 
スペイン、フォーク、SSW、16作目。
スペインバスク地方の良心、60年代後半より活動するベテランベニート レルチュンデイ、当ブログでは何枚か紹介済み。
その滋養豊かなサウンドは聴くものの心を捕らえて放さない、低音の深みある歌声とバスクの郷愁溢れるメロディー、多数のバック陣による細部まで行き届いた繊細な音のきらびやかな響きが素晴らしい。
お馴染みオラツ嬢とのデュエットナンバーも収録。











21  V.A / WIZZZ :PSYCHORAMA     FRANCAIS     66 - 71       01(MUSIQUES  HYBRIDES )7243 8506982 6
仏、モンド、ラウンジ、サイケ、シングルコンピ盤全14曲。
今のところ3集?までリリースされてるコンピシリーズの第一弾、フレンチイエイエ、ガレージ、サイケな楽曲を収録。シャーロット レスリー、クリスティー ラウム、レフリューパヴォー、ダニエル ジェラール、リチャード デ ボルドー、クリスティン ピルツァー、ウィリアム
 シェラー、モニーク サバート、フィリップ ニコーetcといったアーティストを収録。あまり馴染み無い人ばかりだが、いわゆるサイケファンよりは、モ
ンド、グルービーもの、クラブユーズな方向けのアイテムで大して面白くは無い。








 
 今週は22枚ゲット!



 

 


   

WEEKLY LISTENING LIBRARY 319 0218-0224  

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1  HARSH     REALITY / HEAVEN    &
HELL        11(ESOTERIC)ECLEC 2290  
英、サイケ、ハード、オリジナルリリースは69年唯一作にボートラ4曲付。
本作は以前リリースされていたフィンガープリント盤のブート?盤を所持してるが、正規盤、ボートラ付きとあって入手。
まず、このえぐいジャケに引いてしまうが、内容は意外に真っ当なブルースを基調としたオルガンハード、サイケサウンド、時代ゆえにサージェントシンドロームの影響下にあるカラフルさも伺えるもので、トラフイック、プロコルハルムや同郷のマンにも通じるサウンド。私的にはジャケ通りの暗黒黒魔術なアングラ的な要素があった方がもっと面白かったのではないかと思うし、そもそも、もっと内容に見合ったジャケにした方が売れていたんではないかと思う。実力派ミュージシャンによる充実した内容であるのは確か!
この後、ドラムのロジャー スワローはプリンシプルエドワーズマジックシアター、マシューズサザンコンフォート、プレインソング等で活動、シンガーのアラン グリードはロックワークショップ等セッションシンガーとして活動、ギターのマーク グリフィスはジョナサン ケリー、アル スチュワート等多数のアーティストと活動と、なかなか活躍してる。
























2  YESTERDAY ' S     CHILDREN  
(LSD)BY5002
米、ヘビーサイケ、オリジナルリリースは69年唯一作。
前掲に続いて酷いジャケシリーズ二枚目、今ではヘビーサイケの定番アイテムでアカルマ、オーロラといったレーベルからもリリースされてる。このジャケで今までスルーしていたのだが、近年あまり見掛けなくなった気がするのでここらでゲット。噂に違わぬヘビーサイケサウンドでサーロードバルティモア、ブルーチアー、MC5ばりの徹頭徹尾轟音がうねる東海岸を代表する一枚。
爆音ドラムがドンドコ突っ走る重たいリズム隊、ラウドにうねるファズギターがのたうち、いがらっぽいシャウティングヴォーカルが悪態つきまくり、所々真面目に演ってます的な部分も見せつつ、ひたすらダーテイーに突き進む。
プロデュースはバンシー等も手掛けたウォーレン シャッツ、確か70年代にSSW的なアルバムをリリースしてた人物。そのウォーレンが手掛けたウルキンソントライスクルのカバー、スプーキートウースヴァージョンが知られてる「イブルウーマン」のカバー有り。















3  アンナ カリーナ / 恋物語  00(ポリドール)
POCP7472
仏、ポップス、女優、ファースト作に日本盤のみボートラ2曲付。
アンナ カリーナといえばゴタール映画のイコンとして仏ヌーベルバーグを代表するデンマーク出身の女優さん、えぐいジャケのアルバムが続いたのでお口直し。
スクリーンでも歌声披露していたので、てっきりアルバムリリースしてると思っていたが、本作が初めてのアルバム、サポートするのはカトリーヌのフィリップ、プロデュースに殆どのソングライティングを手掛けてる。カトリーヌ風のファニーなアヴァンポップにアンナの枯れたヴォーカル、若い時のチャーミングな声とはすっかり趣きが違うが、この時アンナ60歳、マリアンヌ フェイスフル、ジリ スマイスみたいなヴォーカルも味わい深い。
ゲーンズブルの後継者とも云われたカトリーヌの采配か、ボートラにはゲーンズブルのカバー「太陽の真下で」「ピストルジョー」、そういえばアンナにはゲーンズブルとのそのもの「アンナ」サントラの共演があった。成る程カトリーヌね、納得!













4  PSYCHEDELIC    FURS / TALK ・ TALK ・ TALK        02(COLUMBIA )CK 83917
英、NW、ネオサイケ、オリジナルリリースは81年セカンド作にボートラ3曲付。
80年にアルバムデビューしたサイケデリックファーズ、この年はNW系のグループが続々とアルバムデビュー、エコバニ、バウハウス、コムサットエンジェルス、ドウルッティコラム、ファドガジェット、キリングジョーク、ティアドロップエクスプローズ、アソシエイツ、サウンド、ランブレッタス、モノクロームセット、ヤングマーブルジャイアンツ、バグルス、ディキシーズミッドナイトランナーズ、オリジナルミラーズ、ニューミュージック、OMD、サブウェイセクト、エニートラブル、U2といった名の知られたグループにマイナーなグループまで枚挙に暇が無い。この辺はアナログで殆ど所持してる。ファーズは12EPに7インチシングルまでコレクトした。
さてファーズ、前作のもろヴェルベッツフォロワー的なサウンド、ジャケから本作ではホーン導入も派手にヴァージョンアップ、前作に続いてスティーブ リリホワイトがプロデュース、後年タイトル、主題歌に採用された「プリティインピンク」、「ミスタージョーンズ」という代表曲を収録。
次作トッド ラングレンがプロデュースした「ミラームーブス」で頂点を極める!

















 
5  ELECTRIC     FLAG / A    LONG     TIME     COMIN'        (COLUMBIA )CK 9597
米、ロック、ブラス、オリジナルリリースは68年ファースト作にボートラ4曲付。
アメリカンミュージックバンドとのキャッチフレーズで登場したエレクトリックフラッグは、ギターのマイケル ブルームフィールド、ベースのハーヴェイ ブルックス、ドラムのバディ マイルス、キーボードのバリー ゴールドバーグ、ヴォーカルのニック グラヴィナッツに3人のホーンセクションを加えた8人編成の大所帯グループ。 
ブルース、ジャズ、R&B、カントリーといったアメリカンルーツのエッセンスを巧みに取り入れたサウンドに豪快なホーンセクションが唸りをあげるブラスロック、ブルームフィールドの超人的なギタープレイがブルージーにソリッドに迫り来るブルースナンバー、重厚なリズム隊にグルーヴィなオルガン、ニックの渋いソウルフルなヴォーカル、60年代末期のロックがグツグツ煮えたぎってた頃の熱気がビンビンに伝わってくる名盤!















パート2

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6  MU / THE    LAST    ALBUM         (AKARMA )AK258       ペーパースリーブ  
米、サイケ、フォークロック、74年録音82年リリースセカンド作にボートラ8曲付。
サイケ界のレジェンドメレル ファンクハウザーがインパクツ、エグザイルス、ファパドークリー、HMSバウンティに続いて結成したのがムー、グループ名の由来となったムー大陸の如く幻のアイテムでオリジナルアナログ盤は激レア、デフジャケのブート?リプロ盤などが何種かリリースされており、よく分からずに入手したものである。CD時代になってもいまいち判明せず、二種の二枚組盤がリリースされていたり、これまた色々あるし、目に付くままに入手、そして本作、とりあえずムー関連のブツを全て引っ張り出して検証すればいいのだが、四散していて我が家の何処にあるかは不明。
セカンドで最終作となった本作は盟友ジェフ 
コットンにランディ ワイマー、ジェフ パーカー、メリー リーのクレジットあり、プロデュースはメレル自身、ハワイのマウイ島での録音、殆どが2~3分の曲で占められた緩やかなフォークロックで、いわゆるサイケギミック的な要素が無いので即効性は無いが、実はこの手のサウンドがじわじわ効いてくる麻薬的で危険な音楽なのだ!

















7  RISING    SUN / BORN     TO    BE
WILD        (RADIOACTIVE )RRCD 092
加、ガレージ、サイケ、オリジナルリリースは69年唯一作。
ステッペンウルフの「ワイルドで行こう」をカバー、タイトルに冠しイージーリスニング、ムードミュージックのジャケからはでっち上げグループ?の臭いもプンプン漂ってくるのだが、いかんせんレディオアクティブレーベルリリース、ライナー、インフォメーションの類いが全く無い不親切な作りで詳細は不明。
カナダにはジョニー キッチンというその筋の大御所もいるし、てっきり企画ものと思いスルーしていたのだが、レディオアクティブ盤も見掛けなくなってきてるのでここらで入手。
これが、意外にしっかりした作りのガレパン、サイケでなかなかのクオリティー、実はちゃんとした実体のあるパーマネントなグループだったのかもしれない?












8  レッド クレイオラ / イントロダクション  06(P-VINE )PCD 23769
米、オルタナ、ポストロック、何作目かは不明。
サイケレジェンドの一人メイヨ トンプソン、ロキー エリクソンの体調はすぐれず、スカイ サクソンは物故し、メレル ファンクハウザーは自然回帰し、マイケル
 ヨンカースの情報はなかなか知れず、常に革新的な音楽を追究したメイヨは現役バリバリ、音の求道者として真にプログレッシブなミュージシャンである。
前作から7年降りのインターバルを経て「イントロダクション」と題されたアルバム、本作が特別な意味を持つ事が推察出来る。スティーヴン プリナ、トム ワトソン、ジョン マッケンタイアに本作ではアコーディオンのチャーリー アベル、ベースのノエル クーパースミスが参加してる。ジャケスリーブからも伺える様に、この二人の演奏が核となるのだが、何より素晴らしいのがメイヨのヴォカル、小賢しい理屈はさておき、このサウンドに耳を傾けるのみ!
この世の誰からも指図されることのない創造性の保持、そのためにロックンロールバンドはあるとメイヨは云った。

















9  DEAD    CAN    DANCE / AION         90(4AD)CAD 0007CD
豪、NW、ゴス、古楽、5作目。
コクトーツインズのエリザベス フレイザーと並ぶ4ADレーベルの歌姫がデッドカンダンスのリサ ジェラルド、ブレンダン ペリーとのユニットグループとして4ADの中核グループとして活動。
ボッシュジャケに象徴される様に中世、ゴシックの世界観が濃厚に漂ってくるアルバムで、古楽へのアプローチが最も色濃く現れた作品、宗教的荘厳な雰囲気はヒーリング効果も満点なのだが、やや堅苦しく、居心地悪くもある、しかし、これも紛れもなくロック、あらゆる音楽を内包した究極のミクスチャーミュージックなのだから?



















10  ヴァンダーグラフジェネレーター / ゴッドブラフ  
05(東芝EMI)VJCP68761 紙ジャケ
英、プログレ、オリジナルリリースは75年5作目にボートラ2曲付。                              
71年「ポーンハーツ」リリース後に一旦解散、ハミルはセカンドとなるソロアルバム「カメレオンインザシャドウオブザナイト」「サイレントナイトインジエンプティステージ」「インカメラ」「ネディアーズビッグチャンス」という傑作を次々と発表。各アルバムのバック陣にVDGGのメンバーは参加していたので再結成への流れは整っており、75年本作リリース、全4曲、プログレッシブロックらしい大曲力作が詰まった復帰作に相応しい創造性とパワーに充ちたアルバムで、本作に収まらなかったマテリアルは次作「スティルライフ」に収録される事となる。
動と静のコントラスト、アンビバレンツの中揺れ動く感情の起伏を表現するハミルのヴォーカルは神的でもあるが、堪らなく人間臭い魅力に溢れており、ハートをがっちり鷲掴みにされ逃れる事は出来ない!















パート3

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11  MAGIC    MUSCLE / GULP !        91  (WORONZOW)WOO 17CD
英、サイケ、ハード、セカンド作。
ホークウインドの傍系に位置するグループだが、この面子にサイケファンは食らい付かないわけにはいかない、アナログ時代、その面子に惹かれ入手したのは言うまでもない。
ホークウインド、ベヴィスフロンドのエイドリアン ショウ、ハイタイド、サードイアーバンド、ホークウインドのサイモン ハウス、エドガーブロートンバンドのスティーブ ブロートンにベヴィスフロンドのニック サロマンにヴォーカルのロッド グッドウェイという布陣、サロマンのウオーロンゾーレーベルからのリリースだから堪らない。
現行孤高のサイケデリアニック サロマンはベヴィスフロンドはじめ色々なユニットで活動してるが、なかなか全貌が掴めない。
この面子ならではのハード&ヘビーなサイケデリックサウンドが全編歪み、屈折しまくった一筋縄ではいかない強烈な腐臭を放ってる!
ヴォーカルはいかにもなネームなのだが、実は誰かの変名なのかもしれない?

















   
12  NEKTAR / A    TAB    IN    THE      OCEAN        04(DREAM NEBULA)DNECD
1201
独、英、プログレ、ハード、オリジナルリリースは72年セカンド作にボートラ4曲付。
本作は以前、独ベラフォン盤を取り上げてるが、本作のボートラがUSMIXヴァージョンとあって入手。
次のサード作からはアメリカ盤もリリースされ、本作も76年にパスポートレーベルよりリリースされてる。最初に入手したネクターのアナログ盤が4作目の「ダウントウアース」の米盤であったが、いまいち感があり、熱心にチェックする気にはなれなかった、他に欲しいものが山の様にあったからね。    
昨年はプログレ、ロック界の大物の訃報が相次いだが、ネクターの中心人物ロイ アルブライトンも8月に亡くなっている。今年になっても大物の陰でスプーキートウース、オンリーワンズのマイク ケリー、モットザフープルのオヴァレンド ワッツと贔屓のグループのメンバーが亡くなっている。
さてネクター、タイトル曲が17分に及ぶ、残りのナンバーも曲間無しの組曲形式なので長々としたプログレ感満点の一枚。72年といえばフロイド「狂気」、イエス「危機」、ジェネシス「フオックストロット」、ELP「トリロジー」と時代はプログレ、
英出身のネクターのメンバーが意識しなかった筈がない、というわけでプログレ的新機軸を打ち出した彼等は76年に傑作「リサイクルド」を生む!






 











  

13  SVENNE   &   LOTTA / OLDIES     BUT    GREATEST      95(CMC)24140 2
スウェーデン、ポップス、ソフロ、オリジナルリリース73年サード作。  
ヘップスターズのスヴェン ヘッドラウンドと妻のロッタによるデュオグループ。
タイトル通りオールディーズなナンバーのカバー曲主体のアルバム、ロッタが顔に似ず?可愛らしい歌声なのに吃驚、オーソドックスなポピュラー作。












14  ジョニ ミッチェル / ブルー  (ワーナー)20P2
 2119
加、フォーク、SSW、オリジナルリリースは71年4作目。
次々作よりジャズに大胆に接近し、クロスオーバーな名曲群を生み出すジョニ ミッチェルのフォーク時代の最高傑作「ブルー」、当時の恋人デヴィッド ブルーを歌ったと云われる表題曲、様々な浮き名を流したジョニ、恋を無くす度に逞しくなる女、自身喪失する男、、、、ギター、ピアノ弾き語りによるシンプルな歌世界だがその蒼い闇は底知れず深い。デヴィッド ブルー「ストーリーズ」と対をなすブルーアルバム!












15  JOHN    MARTYN / AND.         96
(GO!DISCS)828 798 2
英、フォーク、SSW、何作目かは不明。
90年代以降はパーマネント、本作のゴーディスク、インディペンデントといったマイナーレーベルでの活動を余儀なくされ、リリースペースも極端に落ちるのだが、決して作品の質が落ちる事は無く、トレンドとは全く無縁のところで自身の音楽道を追究するだけなのだ。
本作にはフィル コリンズが参加しWEA時代の
様なソウルフルな渋いヴォーカルが、アーバンで落ち着いた雰囲気のアダルトなアルバム!




















16  LOS     JAIVAS / CANCION    DEL    
SUR ・ ACONCAGUA      99(MARDEL  X)
MRD 2006
チリ、フォルクローレ、ロック、オリジナルリリースは76年6作目と82年8作目の2イン1仕様盤。
73年のクーデターの煽りを受けアルゼンチンに亡命し、チャーリー ガルシアやアルベルト スピネッテイの影響の下、プログレ指向を強めた前作の路線を押し進めた6作目は、オープニングの鳥の囀りがアンデスの深い山を連想させるフォルクロ-レサウンド、ケーナ、サンポーニャ、チャランゴといった楽器に、シンセ、ハープシコード、ピアノ等を駆使したクラシカルな味付けがプログレッシブ!
8作目は南米大陸最高峰アコンカグア山をモチーフとしたアルバム、フォルクローレをロック、プログレへと昇華したサウンドはユニーク!

























パート4

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17  TARANTULA       94(WOTSV )WSV
65128       ペーパースリーブ ブラックディスク 
米、サイケ、ハード、オリジナルリリースは69年唯一作。
本作はアナログ時代によく見掛けた一枚だが、音の想像しづらいジャケにスルーしていた、蜘蛛に見えなくもないビミョーなデザインで何だかななのだが、クレジットを見るとトム
ウィルクス、ビートルズの赤青盤を手掛けたデザイナーと判ると見方が変わってくるからいい加減なもんだ、更にプロデュースはチャド&ミッチェルのチャド スチュワートというからメジャーのA&Mレーベル力が入ってる。
スパンキー&アワーギャングのオズ バッハが在籍していた事で知られてるタランチュラ、スパンキー的ソウルフルな楽曲にファズギターが唸るハードサイケチューン、エレピ、サックス、パーカッションがメロウにグルーブするファンキーロック、フルートがアクセントとなるジャズロックと前半はまだまとまりがあるが、後半に行くにつれ混迷を窮める難解なインストナンバーに美メロな歌もの、フリーキーでアヴアンギャルドでふざけたぶっ壊れたナンバー、ラストはドリーミーなソフロ調とジャケ通りの分かりづらい一枚だが、混沌とした雰囲気が私的には面白い!?

















18  MIKE    PETERS / IN    SESSION
14(TWENTY FIRST CENTURY )21C068
ペーパースリーブ
英、NW、何作目かは不明。
このシリーズは何枚か入手してるが、市販ものなのかプロモ盤なのか判明しない。
曲間にインタビューを配した全6曲入り。
82年、85年のデモ音源に05年のライブに本作の目玉、ブルース スプリングスティーンにウィリー
ナイルとのライブ音源、14年の新作、未発表音源といった内容。
半分はしゃべくりなので辛いがマイクは相変わらず熱い、コレクターズアイテム!





















19  JUMBO / 1983  VIOLINI    D'AUTUNNO        92(MELLOW)MMP 119
伊、プログレ、ロック、83年録音蔵出し音源。
92年、同年にリリースされたライブ盤とジャケが似てるのでややこしいが、83年再結成し録音されたがお蔵入りとなっていたアルバム用音源。
ジャンボといえば72-73年に三枚の傑作アルバムをリリース、ブルースからプログレ、シンフォサウンドまでこなした実力派グループだったが呆気なく解散、83年にヴォーカル、キーボードのアルヴァーロ フェッラ、ギターのダニエレ ビアンキーネ、ドラムの
タリオ グランナティーロに新加入のベース奏者という布陣で録音されたのが本作、チョッパーも飛び出すファンキーなベースがぐいぐいうねるファンキーロック路線に意表を衝かれる。時代故なのか妙に軽いサウンドはジャンボらしくない、
あまりのサウンドの変化にお蔵入りとなったのもしょうがないかな、別名にすれば良かったのかもしれない?
ラストに83年ミラノでのライブ音源を収録、スタジオよりヘビーな演奏は格好良し!




















20  ケヴィン エアーズ / 夢博士の告白
05(ユニバーサル)UICY 9531       紙ジャケ
英、プログレ、ロック、オリジナルリリースは74年5作目にボートラ1曲付。
本作は英オリジナルアナログ盤にて所持してるが、エンボス加工のジャケは紙ジャケでも欲しいと入手。
プロデュースは当時、新進気鋭のルパート ハイン、参加ミュージシャンにマイク オールドフィールド、
マイケル ジャイルズ、ジョン G ペリー、マイク ラトリッジ、ニコ、本作が初参加となる盟友オリー
 ハルソール、レイ クーパー、ジョン グスタフソン、ジョン パンター、スティーブ ナイ、ロル コックスヒル、トレヴァー ジョーンズ、サム ミッチェル、サイモン ジェフス、ドリス トロイ、ロゼッタ ハイタワーetcと怱々たる面子でプログレファンに人気の一枚。
レーベルの力の入れ具合が判る一枚で、本作の発売記念、プロモートで実施されたのが、「悪魔の申し子」で知られるライブ盤、レーベル側はロキシーミュージック、スパークスに次ぐ新感覚派のアーティストとして期待は大きかったに違いないが、結局、翌年「スイートデシーバー」を残し、古巣ハーベストに戻ってしまう。
ハインのオーバープロデュースとも感じられるゴージャスなサウンドプロダクションは、後にケヴィン自身がハインとの間に大きな隔たりがあった、期待通りにはいかなかったと述べている。
実際、ケヴィンの諸作の中では「月に撃つ」と並んでヘビーでプログレッシブなアルバムだと思う
。ケヴィンの本質とは離れた処にあるのかもしれないが、仮面の顔もケヴィンである事には違いない。















21  ヴァセリンズ / セックスウィズアンエックス  10
(P-VINE)PCDT20  デジパック   


22  ヴァセリンズ / ヴィフォーヴァセリンズ  14
(HOSTESS)HSE 50099      デジパック
英、NW、ギタポ、セカンドとサード作。
ユージン ケリーとフランシス マッキーの男女デュオヴァセリンズは80年代半ばに1枚のアルバムと2枚のシングルを残して解散、そのまま知る人ぞ知るグループとして埋もれてもおかしくはなかったのだが、カート コバーンがカバー、リスペクトした事で一躍カルトバンドへ、サブポップからコンピ盤がりリリースされ、今やオルタナシーンのマストアイテム!
21年降りにリリースされたセカンドとその4年後にリリースされたサード、ギタポ、アノラックシーンに登場した彼等が劇的に進化するわけもなく、変わらぬ音世界、そこが堪らなく良い、ガキの頃に聴いたパンクの魂が染み付いた連中ほ音楽はシンパシー覚えるね!














 今週は5枚ゲット!








WEEKLY LISTENING LIBRARY 320 0225-0303  

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1  ヘイヴンストリート / エンドオヴザライン・パースペクティヴス  14(RITMO CALENTITO)RTMCD 1125       2CD
英、フォーク、ロック、オリジナルリリースは77年自主制作アナログ唯一作に、カセットテープでリリースされた2枚のアルバム「ジオータムウィンド」「トランジション」の収録曲、デモ音源、未発表音源集を纏めた一枚を付した二枚組仕様盤。
オリジナル盤は250枚のみという激レアアイテムで近年高騰を極め、遂にスペインのガレセンレーベル傘下のソマーよりリイシューCD化。
いかにも自主制作らしい粗末なジャケに包まれたヘイヴンストリートは、フィル リグウェイとジェフ ヴィン ターの幼馴染みの二人を中心とするグループで、ピンクフロイドの「夜明けの口笛吹き」に夢中で身近にあるものを楽器に奇妙な音をコラージュさせ遊んでいたが、弟を加入させたり次第にバンドとしての形態を整え、幾つかのバンド変遷を経て74年「ジオータムウィンド」というカセット作品をヘイヴンストリート名義でリリース、翌75年にカセットアルバム「トランジション」 
完成。当時、学生であった彼等が学生時代最後の音楽活動としてレコードを制作したのが本作、総勢9名のミュージシャンがクレジットされている。 
学生バンドらしい素朴で瑞々しい感性が素晴らしく、二人の弾き語りをベースにしたフォークサウンドにシド バレットの影響を感じるポップサイケなナンバー、バレットへのトリビュート曲、初期ソフトマシーン、キャラバンを思わせるカンタベリーティスト、スタクリッジ的な田園フォーク、繊細なアシッドフォークナンバーとレアフォークもの好きには堪らない内容。英国らしいくぐもったジェントルな歌声にピアノ、ヴァイオリン、フルート、サックスが彩りを添えるといった簡素なものだが、そこが英国田園木漏れ日フォーク好きにはマストなアイテム!






















2  FLAMEN  DIALIS / SYMPTOME - DEI
    04(MIO)MIO 014
仏、プログレ、アヴァンロック、オリジナルリリースは78年ファースト作にボートラ2曲付。
メロトロンアイテムとして有名な一枚であったが、なかなか見掛けないのが難、メロトロン入りとなれば荘厳流麗なシンフォサウンドを予想するが、これが不穏で不気味なオカルト映画のサントラみたいな暗くアヴァンギャルドなサウンドで、予想を裏切るダークなメロトロンが爆発する異端音楽。怖いもの見たさで何度も聴きたくなる?ダークなメロトロンとチープなシンセの絡みが不思議な魅力を持ったカルトな一枚だが、駄目な人は拒否反応起こす個性的すぎる変てこ盤?


















3  モットザフープル / ベスト  90(ポリスター)PSCD1040
英、ロック、グラム、69-72ベストコンピ盤全18曲。
難解な音の次は単純明快問答無用のロックンロール、実はそんなに単純ではない懐の深さを持つのがこのグループの魅力、一般的にはCBSのグラム時代なのだろうが、初期アイランド時代も興味深い、本作は69年「モットザフープル」70年「マッドシャドウズ」71年「ワイルドライフ」「ブレインケーパーズ」の4枚のアルバム、シングル曲、未発表曲から編纂されたベスト盤。 
タイトかつルーズなロックンロール、英国然とした佇まいが格好良すぎるモットだが、アイランド時代はセール的に不振でバンドはほぼ崩壊状態、そんな中、救いの手を差し伸べたのが、彼等の大ファンであったデビッド ボウイ、稀代の名曲「すべての若き野郎ども」を提供し、アルバムのプロデュースも手掛け大ヒット、起死回生の一撃となり、以降快進撃を続けメジャーグループの仲間入り。
初期モットを知るには持ってこいの一枚!















4  IAN     HUNTER / RUNT         01(PAPILLON)BTFLY 0016
英、ロック、何作目かは不明。
モットの次はイアン ハンターのソロ、ディランに影響を受けた唱法でルーズなロックンロール、泣き泣きのバラッドを変わらぬロック魂で歌うロック界最長老アーティスト、39年生まれなのでディランより年長、ジョン レノンより一歳上のロック第一世代の筋金入り、15年には来日公演、近年は本作に因んだのかラントバンドを結成し、老いてすます盛ん、長生きしてもらって80過ぎのロッカーとして頑張って欲しい!

















5  TODD   RUNDGREN 'S    UTOPIA
(RHINO)RNCD 70865
米、プログレ、ロック、オリジナルリリースは74年ユートピア名義でのファースト作。
72年二枚組の「サムシングエニシング」73年「魔法使いは真実のスター」二枚組の「トッド」と初期の傑作群を連発し、プロデューサーとしても数々のヒット曲を手掛けたトッドが結成したのがユートピア、音楽的な好奇心、向上心、野心を注ぎ込んだプログレッシブなグループ、トッドのギター、ヴォーカルにベースのジョン シグラー、ドラム、パーカッションのケビン エルマンに、自身もソロアルバムをリリースしてる元グリッターハウスのマーク
クリングマン、こちらもソロアルバムをリリースしてるM フロッグことジャン イヴ バラ、元クリアーライト、ジョーママのラルフ シュケットと三人のキーボード奏者による6人編成。
4曲で59分、アナログ盤許容範囲目一杯詰め込んだトッドらしいアルバム、最終曲は30分の超大作、しかし、だれる事なく一気に聴かせるのはトッドのポップマジック、トッドのプログレ魂が爆発した名作!








パート2

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6  TROYA / POINT    OF   ERUPTION
93(LOST  PIPEDREAMS)LP 016CD
独、プログレ、シンフォ、オリジナルリリースは76年自主制作唯一作。
コアなレア盤をリリースするガーデンオブデライトからもリリースされてるトロヤ、93年と早い時期にリイシューされている独本国では評価の高いアルバム、メロトロンはこうでなきゃという典型的なシンフォニックサウンドを奏でている。ややどたばたしたリズム隊はクラウトロックらしいが、流麗なキーボードワーク、端正なフルート、丁寧に歌い上げるヴォーカルは自主ものらしい真摯な作風には好感持てる。エロイやノヴァーリスも引き合いに出される静動のメリハリも効いた
ジャーマンシンフォ知られざる名品!

















7  UNICORN / UPHILL   ALL   THE    WAY       09(CHERRY TREE )CRTREE 005
英、フォークロック、プログレ、オリジナルリリースは71年ファースト作にボートラ4曲付。
このジャケからはなかなか想像しづらいサウンドだが、所謂、米国に憧れる英国サウンド。60年代末期の英国にはバンド、CSN&Yを標榜するグループが多数登場した、ユニコーンもその一つ。 
60年代ビートグループや裏方として活動していたケン バーカー、パット マーティンを中心とする4人編成、米ウェストコーストを思わせる爽やかなヴォーカル、ハーモニーに英国らしい情緒を絡めた気品あるサウンドが特徴。オープニングにシングルカットされたジミー ウェッブ作の「PFスローン」のカバーはじめニール ヤング、ジェイムス ティラー、ジョー コッカー、ジョン スチュワート、ジェリー ラファティと大半がカバーで占められてる。
まだバンドの個性はあまり感じられない、本領を発揮するのは3年後にリリースされたデビッド ギルモアがプロデュースしたセカンド作から
であろう、プログレッシブフォークな好盤で、以降三枚のアルバムリリース、米盤でもリリースされてるが、何故か全てジャケ違いでややこしい。










8  ピーター ガブリエル / Ⅱ  90(ヴァージン)
VJCP 2330
英、プログレ、ロック、オリジナルリリースは78年セカンド作。
元ジェネシスのフロントマンとの冠も不要な大物アーティストピーター ガブリエル、ジェネシス二枚組の大傑作「眩惑のブロードウェイ」を最後に脱退しソロへと転じ二作目、前作でゲスト参加したロバート 
 フリップがプロデュース、トニー レヴィン、ジェリー 
マロッタ、ラリー ファスト、ブルース スプリングスティーンとこのロイ ビタン等が参加、いかにもヒプノシスらしいジャケに包まれた本作は次作の革命的なアルバムの前で地味な印象だが、ガブリエルの気合いの入ったヴォーカル、キレキレのフリップのギター、引き締まったバック陣の演奏、
勃興するNW勢に拮抗するサウンドが詰まってはいるが、背伸びしまくっていた青臭いNW小僧の耳には幾分古臭いサウンドに当時は感じた、その意気がった鼻っ柱は次作でへし折られるんだけど!










9  PETER     HAMMILL / SONIX          96
(FIE)FIE 9114
英、プログレ、SSW、22作目?
94-96年にフィルム、ダンスの為に録音されたインスト集、1曲のみヴォーカルトラック有り。
ヴァイオリン、ヴィオラのスチュワート ゴードンが4トラック、パーカッションのマニー エリスが1トラックのみ参加。ピアノ、ギター、シンセ他残りのインストルメンタルをハミルが担当。陰鬱で暗いアンビエントなチェンバーサウンドがハミルの気高くシリアスな音楽性に貫かれた一枚。やはりハミルのヴォーカルが現れるとほっとする、長大なイントロだと思う事にしよう?














10  CAFE    JAQUES / ROUND   THE    BACK        (REWIND)487236 2
英、モダーンロック、 オリジナルリリースは77年ファースト作。
NWのアナログ盤をガンガン買い漁ってた頃、手当たり次第買う財力は無く、初物買いの目安となるのが、レーベルにプロデューサー、自身もミュージシャンで実績のあったビーバップデラックスのビル ネルソン、ニューミュージックのトニー
マンスフィールド、そしてクォンタムジャンプのルパート
ハインは安心印。そんなわけで手にしたカフェジヤックス、最初に入手したのは「インターナショナル」の米盤、これは未発のファーストアルバムから数曲を差し替えた米仕様で、ミスタービッグ、ファビュラスプードルズ等もこのパターンで当然全種買い揃えた。
さてカフェジヤックスはスタジオミュージシャンを中心とする三人編成、メンバー各自がソングラィテイング、リードヴォーカルを取れるのが強味、
ハイン絡みでジョン G ペリー、ジョフ リチャードソンにフィル コリンズが参加。スティリーダン的アーバンなモダーンロックにブリテイッシュ伝統の10CC、ロキシーミュージック、セイラー、スパークスetcのマニエリスムの系譜に連なるハイセンスなロックを展開、我が国では何故かAORの棚に突っ込んである事もあるので要注意?



















パート3

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11  IGRA    STAKLENIH    PERLI / VRT  
SVETLOSTI   &    LIVE    BONUS    TRAKS
07(SECOND  HARVEST)415      デジパック
旧ユーゴ、プログレ、サイケ、オリジナルリリースは80年セカンド作に91年にリリースされた78年のライブ盤「ソフトエクスプロージョンライブ」を付した2イン1仕様盤。
ピンクフロイド、ホークウィンド的スペースサイケ、プログレッシブなサウンドが人気のイグラスタクレニフペルリ。当ブログにて以前ファースト作を紹介、このセカンド作も取り上げた気がするのだが、記事見付からず。 
オープニングはサイケデリックなギターがドラッギーにコズミックに唸りを上げ、リズム隊が忙しなくビートを刻み、エクスペリメンタルでエレクトロニックなヴァースを挟み、プログレッシブでテンション高い演奏が続くオープニングの10分の大曲からこのグループの力量が伺い知れる。
アルバム本編だけでも唸りを上げる程の満足度なのだが、78年のライブ音源は妖しさアヴァンギャルドさも増した刺激的な音が満載で楽しめる超お徳用盤!















12  ROXY    MUSIC / AVALON        (VIRGIN)7243 8 47438 2      ペーパースリーブ 
英、モダーンロック、オリジナルリリースは82年8作目最終作。
ロキシー最終の美を飾るロキシー美学集大成の一大傑作、80年代を代表する一枚というかロック史に外せない一枚で名盤百選とかには必ず選出される誰もが知るアルバム!結局ブライアン フェリー、フィル マンザネラ、アンデイ マッケイの三人へと落ち着いたロキシー、本作はニール ハバード、アンデイ ニューマーク、アラン スペナー、リック マロッタといった凄腕ミュージシャンが参加して完全無敵、鉄壁のサウンドを構築、プロデュースはレット デービスにロキシー自身、エンジニアにボブ  
 クリアマウンテンがあたり最高基準の音質の良さを誇るサウンドもグレイト、ちゃちなオーディオ装置でも音質の良さが実感出来る。                          









13  GARY    JULES / TRADING    SNAKEOIL   FOR    WOLFTICKETS      01
(UNIVERSAL)BOUU 227302
米、SSW、オルタナカントリー、役者、セカンド作。
本作は勘違いで入手した一枚、勘の良い方はお分かりかと思うがジェイホークスのゲィリー 
 ローリスと間違えた次第。その顛末は年に3、4回実施される某店の中古半額、百円セールに参戦、整理券発行丁度の10時に到着、既に行列、整理券番号は48番、今までは20番位だったから大盛況、いつもと雰囲気が違う感じ、いままでは半額、百円半々か半額コーナーが少し多いかなという感じだが今回は逆、目当ての半額CDロックコーナーは半減?目ぼしいものは殆ど無し、10枚程押さえるも多分というかだぶりものなので戻し、残ったのがイグラ、これも持っているのだが、ボートラがビミョーなので取り敢えずゲット、ロキシーは輸入だが紙ジャケなので、そして本作はローリスと思い込んでいたし買うものないのでゲット、三枚で三桁価格、百円コーナーも無し、気合い入れて見てるわけではないが、いつもは2、3枚は見つかるんだけど、相変わらずの酷い内容に辟易、転バイヤーが山の様に押さえてるのに商売になるの?と思うのだが、盛況なのでそこそこは出物があるのだろう?
今更NW系の12インチの抜けてそうなの買っても聴かないしねという事で、今回は外れに終わった。店舗プロパー品で欲しいものゲット出来たので満足!
というわけで本作帰って綴り違うやん、ゲィリー ジュールスという別人だと気付く、ウィキ見ると役者としての方が著名らしい、ヒップホップとか演ってたら最悪やなと思いつつ聴くも、意外に落ち着いた歌ものオルタナカントリーでローリスぽくなくもないサウンドで聴けない事は無いのでひとまずはOK?














14  MOTHERS    OF    INVENTION / THE    ARK        (CASTLE)ESM CD 957
米、アヴァンロック、68年ライブ音源ブート盤。
フランク ザッパのマザーズオブインヴェンションの絶頂期68年7月ボストンでのライブ、「ウィアーオンリーインイットフォーザマニー」リリース後の公演、メンバーはドン プレストン、ジム シャーウッド、ロイ エストラーダ、ジミー カール ブラック、バンク ガードナー、イアン アンダーウッド、アーティ トリップという布陣、アヴァンギャルドでトリッピーな演奏が続く流石はマザーズ、この後リリースされる「アンクルミート」と「キンゴコング」のメドレーが圧巻、音質は並みのブート程度ブートに手を加え公式盤としてリリースするビートインザブートシリーズでもリリースされてるので入手するならこっちが賢明。

























15  GRAHAM     PARKER    AND    THE
RUMOUR / SQUEEZING   OUT   SPARKS
&   LIVE    SPARKS       96(ARISTA)18939
英、パブ、パンク、オリジナルは79年5作目にボートラ12曲付。
ヴァーティゴ三連発の傑作群でパンク、NWファンに一撃を加えたグレアム パーカー、熱血ライブ「パンカレラ」で一区切りを着け、来日公演もこなし届けられた本作、その来日公演を元にしたオープニングの「ディスカバリングジャパン」
も話題となったユーモアやシニカルな資質が表出しパブロッカーグレアム パーカーとしての立ち位置が明確となったアルバム。何といっても本作はプロモーション用のライブ盤「ライブスパークス」がボートラとして収録、いまでこそアルバム一枚まるごとライブで再現するのは珍しくないが、いち早く実施したのがパーカー、アルバムが更にライブで甦る。本作は更にジャクソン5のカバー含むライブ音源が2曲付せられたてんこ盛りの一枚!












16  LENE    LOVICH / STATELESS ...
PLUS        91(RHINO)R2  70520
英、NW、オリジナルリリースは78年ファースト作にボートラ5曲付。
デビュー当時は国籍不明、ニナ ハーゲンと仲が良かった事もあって東独出身説が罷り通っていたリーナ ラヴィッチ、今では米出身英国
育ちである事は広く知られてる。
本作はデフジャケの米仕様盤、ヒット曲「ラッキーナンバー」を収録、サックスもこなす才媛ミュージシャンとしてステイッフの歌姫としてハーゲンやレイチェル スウィート、トーヤ ウィルコックス、ローラ ロジック、ダニエル ダックス、ヘイゼル オコーナー、チェリー バニラ、トレイシー ウルマンetcと共にNWシーンを代表する女性アーティスト!







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