1 CAN/ANTHOLOGY 25YEARS (SPOON)CD30/31 2CD
独、プログレ、アヴァンロック、68ー93二枚組コンピ盤全29曲。
ジャーマンロックを代表するグループカンがリリースした13枚のアルバムからセレクト、ラストにヴィム ヴェンダース監督「アンティルジエンドオブザワールド」のサントラ曲を収録。カン入門編として最適の一枚、計2時間半、少しも長く感じない刺激的なサウンド、一枚目ラスト20分以上の大曲「ユードウーライト」(ファースト収録)が圧巻、呪詛的な反復ビートが呼び醒ます意識下に潜む怪物が暴れ出す。
シュトックハウゼンに師事したイルミン シュミット、ホルガー シューカイ、ジャズドラマーであったヤキ リーベツアイトが、ロック青年ギタリストミヒャエル カローリに触発され結成したのがカン!黒人ヴォーカリストマルコム ムーニー、日本人ヴォーカリストダモ 鈴木を迎え、バックボーンである現代音楽、ジャズに様々な西洋音楽の要素にエスニックな民族音楽を大胆にミクスチャーしたユニークなサウンドが魅力。NW、ポストロックシーンに与えた影響は計り知れない!

2 M.EFFECT/SVET HLEDACU 99(BONTON)494002 2
チェコ、プログレ、シンフォ、オリジナルリリースは79年7作目にボートラ6曲付。
チェコシンフォ最高峰の呼び声も高い名グループモドリーエフェクト、元マタドールズのギタリストラディム ハラディクを中心に結成、ブルーエフェクト、モドリーエフェクト、Mエフェクトと変遷、計8枚のアルバムをリリースしてる。どのアルバムも傑作揃いであるが、後期Mエフェクト時代は円熟期といえる次期で、本作は最高傑作との声も高い完成度の高い作品で、シンコピー61から移籍したOLDRICH VESELYが大活躍、レセクとのツインキーボードによる流麗なコンビネーション、何といっても熱を帯びたうたごころこもったヴォーカルが最高、それにラディムのスリリングなギターが絡むのだから堪らない。この時期79年に東欧チェコでこの様なプログレッシブなサウンドをクリエイトしていたグループが存在していた事に吃驚する!

3 RIFF RAFF/OUTSIDE LOOKING IN 99(DISCONFORME)DISC1951CD
英、プログレ、ジャズロック、72年蔵出し音源。
73年「リフラフ」74年「オリジナルマン」の二枚のアルバムで知られるリフラフのお蔵入りとなってた幻のファーストアルバム用の音源に更にボートラを4曲追加。
マークアーモンドに参加してたトミー アイアー、ロジャー サットンを中心に結成。本作にはスティラーズホイール~ストローブスのドラマーロッド クームスが参加。アイアーの変幻自在のキーボードワークが冴え渡るグルービーなジャズロック、アフロパーカッションが炸裂するインストナンバー、ホーンが絡むフリーキーでジャージーな長尺ナンバーと完成度高し、アラン マーシャルの渋いヴォーカルも良い、お蔵入りとなったのが不思議。
アイアーはグレッグ レイク、ゲイリー ムーア、イアン ギランetc、多数のセッションワークを努め、ブリティッシュロックの屋台骨を支える燻し銀の活躍をするも01年に逝去。

4 LE ORME/AD GLORIAM 92(MELLOW)MMP135
伊、ビート、サイケポップス、オリジナルリリースは68年ファースト作。伊のELPとも評されたイタリアンプログレを代表する名キーボードトリオ、レ オルメのデビュー盤、ジャケからも判る様にサイケデリックな色彩の強いアルバム、サージェントシンドロームの一枚といえるビートロックの名残り漂うサイケポップス、イタリアの情感溢れるアルド タグリアピエトラのうたごころたっぷりのヴォーカルが良い!
本作はもう一枚リプレイミュージック版RMCD4180も所持してるが、音がメロウ版より良い、但し、ジャケが黒く縁取り縮小されててマイナス。
5 GANG OF FOUR/ENTERTAINMENT! 05(RHINO)R2 78428 ペーパースリーブ
英、パンク、NW、オリジナルリリースは79年ファースト作にボートラ8曲付。
ロックを象徴する楽器ギター、ソロパートはロックの醍醐味としてロックファンを魅了するのだが、ギターソロなどかったるいと登場したのがパンクの連中、ギターソロをかます程のテクが無かったという話しもあるが、アンデイ ギルのギターはそんなもん凌駕する衝撃的なものであった、ソリッドなカッティングギター、空間をノコギリでぶった切る様な壮絶なプレイ、まるで打楽器みたいに叩きつけられる痙攣ビート、クールなホワイトファンクサウンドを叩き出すリズム隊、抑揚の無い醒めたヴォーカル、ポストパンク大名盤!この後、ファンク色を更に強め失速していくのだが、女性ベーシストサラ リーが参加したサードは面白かった記憶がある。サラはその後、ロバート フリップのリーグオブジェントルマンに参加。
「エンターテイメント!」久し振りに聴いたが、やっぱカッコイイ!ファイアーエンジンとか聴きたくなった。