6 KALEIDOSCOPE/WHITE-FACED LADY 91(UFO)BFTPCD001
英、サイケ、発掘音源。70年に録音されるもお蔵入りとなってたフェアフィールドパーラーのセカンド作。
91年にピーターダルトリーが版権を得て自身のレーベルカレイドスコープレーベルより、カレイドスコープ名義でリリースした作品。
本作はデフジャケ仕様の謎盤だが、我が国に流通したのはこっちが先だったのではないだろうか?実は最初に本作を入手し、アナログ盤に正規ジャケCD盤と入手した経緯がある。というわけで本作は2枚目となる。だったら国内紙ジャケの方入手しろよとの声もあるとは思うが、いずれ?
カレイドスコープ、ピーターダルトリー関連は名作揃いなのだが本作を最高傑作とする声も多い。アナログは2枚組の大作コンセプト作、エンジェルという女性の悲劇のストーリーを描いた一大絵巻。
オーケストレーション、室内楽アンサンブル、子供合唱団、曲間のSE、様々な手法を凝らして綴られるドラマティックな展開は見事!何故お蔵入りになったのか理解に苦しむ、クォリティなのだが、ヴァーティゴだったら出てもおかしくないと思うのは後付けだからか?
正規にリリースされたら随分評価が違ったであろう?惜しい!
7 THORS HAMMER 05(THORS HAMMER)THCD001
デンマーク、プログレ、ジャズロック、オリジナルリリースは71年唯一作。
同名のグループはアイスランドにも存在するが、これは北欧デンマーク、優れたグループが多々存在するかの地のこれまた熱いグループを入手した。確かなテクニックに裏打ちされたスピーディでダイナミックなジャズロックサウンドに圧倒される。
サックス奏者を含む6人編成で、このサックスがジャズそのものといった軽快でテクニカルな演奏でリードを取る。元々はジャズ奏者だったとの事、ドラムスも同様で2曲目の13分の大曲では手数の多いプレイを披露してくれる。
高水準を誇る北欧ジャズロックシーンに於いても、デビュー作としては極めて完成度の高い作品。
レーベルからも分かる様にメンバー自身の手によるリィシュー、詳細なブックレット付き、中にディスコグラフィが記されており、本作は過去にLPが一度、CDが3度リリースされてるが何れもブートとの事、それだけ人気のアイテムといえよう。
又、関連、発展グループのディスコグラフィが付せられ、ブルーサン、ブキヤマズ、ヘビージョーカーといったグループが掲載、興味をそそられる。
但し、厚くてプラケのツメの中に収めるのに難儀する。既に少し破けた。プラケはこれが難点。
8 PERERIN/HAUL AR YR EIRA (FACE THE DAWN)FTD001
英、ウェールズ、トラッド、フォーク、オリジナルリリースは80年ファースト作。
ペレリンは前にセカンド作紹介済みだが、本作には幻のブランのネスト嬢が参加してるとの事で激ウォントだった一品。
そのネスト嬢のボーカルをフューチャーした幻想的で気品漂う音世界は、80年代フォーク最高峰の一枚。神話的な版画ジャケもぴたりはまるプログレシブフォークは、同年代の独キャロルオブハーベストと比肩されてる。
ウェールズにはまだまだ知られざる好グループが埋もれてそう。
モダーンロックのエリートも凄く良かったし!
9 AMERICAN MUSIC CLUB/EVERCLEAR 91(ALIAS)A015
米、オルタナ、4作目。最高傑作と評され一躍名を挙げた出世作。なるほどこれは名作、改めてマークアイツェルの才能に瞠目した一枚。
陰鬱なバリトンヴォーカルで辛辣な世界感を感情豊かに歌い上げる音楽世界は深い。
時に咆哮する激しいヴォーカルも魂をビリビリ震わす切迫感に溢れてる。
92年ローリングストーン誌の批評家選出の最優秀アルバムに、アイツェルは最優秀ソングライターに選ばれてる。
大抵どうでもいいアルバムが選ばれるのだが?、本作は別だ。良いものは良い。
10 ジャッキー・レヴン/ミステリー・オブ・ラヴ 94(日本コロムビア)COCY78167
英、NW、SSW、ファースト作、日本盤のみボートラ1曲付。
75年にスペインのみでジョンセントフィールド名義てリリースされたアルバムが激レア盤で知られてるレヴン。その後NW時代にはドールバイドールを率い79-82に4枚の良作アルバムを発表する。
本作は暴漢に襲われ大怪我を負い、長期療養を余儀なくされ、その間ドラッグ禍を克服し、その経験を基に麻薬撲滅を訴える慈善団体を設立し会長となったレヴンの12年振りのカムバックアルバム。
米の作家ロバートブライとの共作という形でリリースされた本作はブライの詩の朗読、ウォーターボーイズのマイクスコットの朗読も収められてる。
もの悲しいケルト音楽に深く染み入る深遠で味わい深いソウルフルなボーカル。
詩人としても高い評価を得てるレヴン、英国で最も良心的なSSWとして佳作を発表し続けてる。
パート2
パート3

11 MUSHROOM/EARLY ONE MORNING (LITTLE WING)LW2043
アイルランド、トラッド、フォークロック、オリジナルリリースは73年自主制作唯一作。
マッシュルームといえば、毒々しいキノコジャケが有名でご存知の方も多いでしょう。近年ではレディオアクティブやアカルマからリィシューされてる。
いち早くリィシューしたリトルウィングだが、まずアナログ盤入手。子供が眠るデフジャケで7EP付。今回CDの方も入手したが、又もデフジャケでボートラ無しという仕様であった。
内容は文句無しのトラッドロック、酔いどれフィドルがぐいぐい引っ張るアッパーなアシッド感が全編に漂い、ジグ&リール調のトラッドナンバーも結構様になってる。
一方、オープニングからしてそうだが、気だるいアシッドフォークに、フルート、ハープシコードによる哀愁ナンバーも何気に挿入し、その手のファンの頬を弛ませる。
中毒性の高い音世界はキノコの放つ臭気か?

12 ELLEN MCILWAINE/UP FROM THE SKIES:THE POLYDOR YEARS 98(CHRONICLES)314557576 2
カナダ、フォーク、SSW、72年ファースト「ホンキートンクエンジェル」に73年「ウィザピープル」の2イン1仕様に未発表曲1曲入り。 渋谷系ブームの頃、ソフロと共に注目を集めたのがフリーソウル、各種コンピ盤がリリースされたが、エレンマキルウェインも収録され、一躍耳目を集めたカナダ伝説の女性フォーキー。
幸いアナログ原盤入手出来たが、国内盤アナログもリィシューされる位、一時期人気アイテムであった。
パーカッシヴなアコースティックギター、エモーショナル、ソウルフルなヴォーカル、とにかくその圧倒的な存在感に衝撃を受ける。
フォーク、ブルース、ゴスペル、アフロ、カントリー、多様な音楽性をスキャット、アカペラをも駆使した奔放なヴォーカルワークで自在に展開するしなやかな強さにはシャーマニズム的なものも感じる。やはり女は強し!
13 NOAH GEORESON/FIND SHELTER 06(PLAIN)PLAIN125
米、フリーフォーク、ポストロック、ファースト作。
デベンドラバンハート、ジョアンナニューサムの片腕、プロデューサー、マルチプレイヤーである才人。
99-03に録音された音源集。ギター、ピアノ、オルガンにメロトロンによる弾き語りに、オーケストレーションも駆使したサントラ風サウンドと確かな才能感じる一枚。仄暗さが良い。
瓦屋根の古い日本?の集合家屋ジャケもノスタルジック!

14 CLAUDIO ROCCHI/A FUOCO 94(POLYGRAM)522566-2
イタリア、カンタトゥーレ、プログレ、オリジナルリリースは77年8作目。
前にファースト作を取り上げてるが、クランプスレーベルからのリリースである本作は、ファースト作に比べるとロック、プログレ度増して随分普通になったなという感じだが、初期云々を考慮しなければプログレシブなカンタトゥーレ作品として高水準の一枚だと思う。
説得力あるヴォーカルは確かな存在感を感じる。
サイケ、アシッドフォーク好きとしてはサード辺りまでがベストか。
15 COLIN BLUNSTONE & ROD ARGENT/OUT OF THE SHADOWS 01(REDHOUSE)REDHCD2
英、ロック、元ゾンビーズの最強コンビによるコラボ作。
昨年7月の来日公演も記憶に新しいゾンビーズだが、二人は本作の翌年、来日公演を行ってる。
アージェントの楽曲にはやはりブランストーンが合っている。ラスバラードも良いんだけど、ブランストーンの繊細なヴォーカルがいい。
今週は17枚ゲット、ここにきて仕事が忙しく、残業が増えてきて、なかなか記事書きが追い付かない状況。休日とかにまとめて仕上げればいいのだけど、レコ屋へと向かってしまう。
WEEKLY LISTENING LIBRARY65 2012.0211-0217
1 HERON/HERON (SI-WAN)SRMC1031
英、フォーク、ロック、オリジナルリリースは70年ファースト作にボートラ7曲付。
本作は国内紙ジャケがリリースされた時に速攻で入手済みだし、キャッスルの2枚組コンピもある。でも良いものは何枚あってもいい?
木漏れ日フォーク、田園フォークといった呼称がすっかり定着した感があるが、その代名詞的グループがヘロン!もはや説明不要のマストアイテム!
ジャケ裏まんまの野外レコーディング、鳥の囀りもそのまま収録された、まさしく閑かで微睡む様な田園フォーク。
野っ原に寝転んで聴きたくなる一枚。ピクニックに行きたくなる究極の癒し盤。もうちょい先、暖かい春が待ち遠しい!
2 OWL/OF WONDROUS LEGENDS 08(LOCUST MEDIA LTD)L110
米、シカゴ、アシッドフォーク、ソフトサイケ、発掘音源。
08年のリリース時に入手済みだが、本盤はカット品、ワンコイン以下の低価格とあってだぶり買いした。今後入手困難盤になる事が予想されるので予備として押さえる価値ありの一枚?
71年に20枚のみのテスト盤だけを残して埋もれてしまった本作は、30数余年を経た04年シカゴのリサイクルショップにて発見され、CD化される事となる。こんなとんでもない作品が埋もれてたアメリカの凄さを改めて感じる一枚。
アコギ、マンドリン、ビブラフォン、マリンバ、チェロ、フルート等による幽玄なチェンバーサウンドは極上のプログレシブフォーク。バロック的アンサンブルにラーガ、サイケティストまぶしたメランコリックなサウンドは至上の音楽。
音像を表現したジャケのモノクロ宗教絵画も秀逸。
3 ラムチョップ/イズ・ア・ウーマン 01(P-VINE)PCD23212
米、ポストロック、オルタナカントリー、6枚目。前作の「ニクソン」辺りから、我が国でも注目を集めたラムチョップ、見掛けると購入してる現行グループの一つ。
総勢14名のメンバー、ラムチョップというグループ名からは、はっちゃけた様な騒がしいサウンド想像されるかもしれないが、全くの正反対で音数を絞り込みピアノ中心のラウンジスタイルの演奏はとにかくストィック、一体何処にそんなにメンバーいるのという感じだが、メンバーは流動的でグループというよりファミリー、共同体みたいな感じだ。
リーダーのカートワグナーの強烈な個性が聴くものに鮮烈な印象を与える。どっか泣いてる様な深く沈みこむ根暗ヴォーカルにただただ癒される。
4 FAT MATTRESS/MAGIC FOREST THE ANTHOLOGY 06(CASTLE)CMQDD1334 2CD
英、ロック、コンピ2枚組、全38曲。69年ファースト「ファットマットレス」に70年セカンド「ファットマットレスⅡ」の全曲に未発表に終わったサードアルバムにシングル曲、ライブ音源収録、集大成盤。
ジミヘンドリックスエクスペリアンスのノエルレディング、アイビーリーグ、フラワーポットメンのニールランドン、後にジューシールーシーやヤードバーズのジムマッカーティとのアルバムが印象深いジムレヴァートンらによって結成されたファットマットレス。
ファーストの樹木ジャケからはスワンピーなティスト感じるが、サイケの残り香漂う英国ロックで、ポップ色強いサウンドはランドンの嗜好か?もっとヘビーなイメージ抱いていたので、プログレ色が増したセカンド作の方が好み。
トラフィックのクリスウッドのフルート、ワインダーKフロッグことミックウィーバーのキーボード、サポート陣の好演も光る。特にフルートはいいアクセントとなってる。
この後レディングはロードを結成してる。
5 JUNE BRIDES & PHIL WILSON/EVERY CONVERSATION:THE STORY OF 05(CHERRY RED)CDM RED273 2CD
英、NW、ネオアコ、ギタポ、84-87コンピ2枚組全41曲。
僅か一枚のミニアルバムと数枚のシングルを残し消滅した愛すべき超B級ギタポジューンブライズ!以前一枚もののコンピ盤が出てたが、本作はその拡大盤で決定盤。
フィルウィルソンのソロ、セッション、ライブ音源、未発表ヴァージョンなどファンマストの一枚。
へなへなヴォイス、うねうねギターにパッパラトランペット、アノラックでジャングリーな青春サウンドが爽快でほろ苦くて痛し。
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パート2
6 HENRY LOWTHER BAND/CHILD SONG 05(VOCALION)CDSML8403
英、ジャズ、オリジナルリリースは70年ファースト作。
英プログレ、ジャズロックを聴き噛ってると必ず目にする名アレンジャー、セッションマン、ヘンリーロウザー!ジャズには全く疎くスルーしてるのだが、英国ロック集成にも掲載されてる名盤だし、ジャケもこの好みだし、何よりワンコイン価格とあって入手した。
この時期の英ジャズシーンはロックシーンともリンクし、グラハムコリアー、マイケルギブス、ボブダウンズ、ジョンサーマン、ハロルドマックニア、マイケルマントラー、フランクリコッティ、レイラッセル、マイケルウェストブロック、キースティペットといったアーティストが興味深いアルバムをリリースしてる。何点か揃えてはいるが、生半可な気持ちでは入っていけない奥深い世界なので踏み込む気持ちは無い。
本作にはロックパワーの要素は無い、端正でクラシカルなジャズスタイルの本格的アルバム。ドーンレーベルから一枚アルバムリリースしてるアトランティックブリッジのメンバーが参加してるのが新たな発見であった。
7 STEVE MARRIOTTS ALLSTARS/WHAM BAM 07(WAPPING WHARF)DWWLCD05 2CD
英、ロック、レア音源集、2枚組。
死後、続々リリースされる発掘音源集、なかなか追い付かないのだが、ぼちぼちいこう。ロニーレインにミックロンソンもそう!
一枚目はA&Mからの初ソロ用に76年に録音された音源を纏めたもの。スティーブマリオットオールスターズのメンバーはグレッグリドリー、ミッキーフィンにイアンウォーレス、スペシャルゲストとしてジョー&ビッキーブラウン、ブラックベリーズ、メルコリンズ、クレムクレムソン、ティムヒンクレーといった豪華メンバー。
ジョー&ビッキーブラウン夫妻がリードボーカル取るナンバーも含まれてるが、マリオットの渋い喉が堪能出来る。
ボーナスの二枚目はマリオットがゲスト参加、プロデュースした作品が纏められてる。アレクシスコーナー、ブラックベリーズ、ヘンリーマックロー、トワィスアズマッチ、モニカトーネル、イージービーツの7トラックに86年のインタビューが収められてる。
ファンなら持っていても損はしないと思うが、同音源では同じく2枚組の「クリアスルーザナイト」の方が内容充実でオススメ!
8 SIR DOUGLAS QUINTET/THE CRAZY CAJUN RECORDINGS 98(EDSEL)MEDCD599 2CD
米、ロック、テックスメックス、コンピ盤2枚組全41曲。
奇才ダグサーム率いたサーダグラスクィンテットのコンピも色々出てるが、2枚組位のボリューム欲しい興味深い重要アーティストだ。もちろん初期音源はアナログ盤で押さえてる。
カントリー、ブルース、ジャズ、R&B、ポルカにメキシカンミュージックといったルーツ指向の音楽性に、ブリティッシュインベンションに影響されバンドを結成したという、英ビートのエッセンスにサイケデリックのスパイスをまぶしたユニークなサウンドが痛快無比。
ダグのシニカルでウェットなヴォーカルもグッド!
後にフレディフェンダー、フラーコヒメネス、オーギーメイャーズと結成したテックスメックススーパーグループ、テキサストルネードスも好グループ!
9 DUFFY POWER/LEAPERS AND SLEEPERS 02(RPM)RPMD240 2CD
英、ブルース、ロック、62-67の2枚組コンピ盤全34曲。EMI系列に残されたシングルにデモ、未発表曲音源も大量に収録した60年代総決算決定版。
ジョンレノンがフェイバリットシンガーとして名を挙げた事で知られるダフィーパワーは、50年代末にデビューした英ロック第一世代の伝説のシンガー。
アイドル路線のポップシンガーとして売り出されるも、その圧倒的な歌唱力、どす黒いボーカルでブルースシンガーとして頭角を現し、アレクシスコーナー&ブルースインコーポレィテッドにも籍を置いた。
ジョンを狂喜させた「アイソーハースタンディングゼア」のバックはグラハムボンドオーガニゼーションで、ギターはジョンマクラフリン、リメイク版は ビッグジムサリバンと豪華。
パラマウンツがバックのナンバーも有り。とにかくど迫力のヴォーカルに圧倒される。ロングジョンボードリー、ダスターベネットをも凌駕する超実力派のだ。惜しむらくは60年代にアルバムを残せなかった事。
アルバム発表出来たのは70年、やや遅きに失した?
10 サンディデニー/ザ・ノース・スター・グラスマン・アンド・ザ・レイヴンズ 91(ポリスター)PSCD1131
英、フォーク、オリジナルリリースは71年ファースト作。
もはや説明不要のサンディデニー!フェアポートコンベンション脱退後フォザリンゲィを経てのソロ作。本作はオリジナルアナログ盤で所持してるし、ライコから出たCDBOXもある。
まずキーフによる印象的なジャケに魅入られる。アナログ盤邦題の「海とわたしのねじれたキャンドル」も素敵だ。
決して上手いタイプのシンガーでは無いと思う、テクニック的に優れたシンガーは英トラッドフォーク界に沢山いるが、サンディのヴォーカルには聴くものを魅了してやまない味がある。若い頃に聴いた時は辛気臭くて苦手だった。歳を経て味が分かるようになった。人柄、生活の柄が色濃く滲み出たヴォーカルに強く惹かれる。
パート3
11 WAZOO 06(WORLD IN SOUND)WIS1033
米、デトロイト、サイケ、オリジナルリリースは70年唯一作。
目を引くジャケデザインはザッパでお馴染みのジョンウィリアムス。やたら音楽業界に多い名だと余談はさておき、何でもオリアナ盤は激レアらしいが過去に何度か見た事あるが、この内容だったら押さえておくべきだった。
エクスペリメンタルフリークアウトサイケとも称される変てこりん?な音楽性に煙をまかれる。ジャーマンサイケを思わす浮遊感、酩酊感溢れるサックスによるジャージーな雰囲気、ファンクなパーカス、ストレンジなSEによる実験精神、ある方面?では高い評価を受けてるのも頷ける。メンバーもかなりのオッサンだし年季入ってる実力派グループ。
12 SILVER APPLES/CONTACT (RADIOACTIVE)RRCD001
米、サイケ、オリジナルリリースは68年セカンド作。
今や電子サイケ定番アイテム、オリジナルアナログ盤漁ってた20数年前とは隔世の感がある。
アナログ盤はそこそこに売れてたのか中古盤はよく見掛けたし、その頃3桁価格で入手した。
渋谷系ブームの頃、ソフロと共にサバービア、モンドと称されるカテゴリーも人気を集めていて、先ずモンドブームでシルバーアップルズは注目を集めた。当時渋谷の某CDショップでは独盤の2イン1CDがディスプレイされ好セールスを挙げたという。
ホワイトノイズも人気盤であった。
本作はジャケがいかしてる、コクピットの二人、裏ジャケは墜落した機体の残骸の傍らに佇む二人、終末感漂う世界に鳴り響くバンジョーのうらぶれた無常の世界、名盤!
13 ピートタウンゼント/スクープ 3 06(テイチクエンタティメント)TECI31358-9 2CD 紙ジャケ
英、ロック、オリジナルリリースは01年デモ音源、レアトラック集。
元々はネット通販オンリーで3枚組アナログはレア!
「スクープ」「アナザースクープ」に続く第三弾で、このシリーズはソロアルバムより好みなくらいだ。71-01のソロアルバム中心にアコースティックサウンドに焦点を当てた編集が為されてる。
ピートのコンポーザーとしての才能と魅力がひしひしと伝わってくる好シリーズ。
アナログ3面見開き再現してるが、CD取り出すのが難、少し破けてしまった。
14 WASTED YOUTH/WILD AND WANDERING (BRIDGEHOUSE)BHCD001
英、ネオサイケ、オリジナルリリースは81年唯一作。
NW小僧だったので当然アナログ盤で所持してるが、CDで見掛けたので入手。
デビュー?シングルをあのオンリーワンズのピーターペレットが手懸けたといえば興味持たれる方多いのではないでしょうか?ひたすら陰鬱で暗いサウンドだが確かな実力を感じる曲が素晴らしい。これぞネオサイケ!やっぱ最高だわ、スリリングな時代だったんだなとつくづく思う。多分この時代の音楽に接してなければ、今みたいに音楽に深くのめり込んでいたかは定かではない。
マイナーなネオサイケにも良いグループは沢山いた、モダーンイオン、パーティディ、デコレイターズ、ビューティコンテスト、ブレスレス、オールザットジャズetc、、、
ユースのギタリスト、ロッコーベイカーはこの後フレッシュフォールルに参加、こちらは当時国内アナログ盤も出てたナイスなグループでかなり名は知られてると思う!
今週は3枚のみ、休日は遠方に行き、ゆっくり羽を伸ばして大満足。Bオフに出向き首都圏ではワンコインではなかなか落っこちてないのを拾いだした。指センサーの感度は良好で掘り出し物にパチリと反応してくれる!
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WEEKLY LISTENING LIBRARY66 2012.0218-0224
1 DEAR MR TIME/GRANDFATHER 10(WOODEN HILL)WHCD029
英、プログレ、オリジナルリリースは70年唯一作にボートラ5曲付。原盤アナログは激レアで知られる英プログレ隠れた名作。
祖父の人生を描いたコンセプト作でアコギの優美な響き、ピアノ、オルガンにメロトロン、ストリングス、サックスにフルート、ブラスセクションと多彩なアレンジで英プログレの神髄を聴かせてくれる極上の一枚。
フォークティスト溢れる哀愁のプログレサウンドでフェアフィールドパ-ラーを彷彿とさせる部分もある。ジャケ裏にはムーディブルース、初期キングクリムゾンの表記がある。
ボートラのデモ音源も素晴らしい。音質は悪いがフルートをフューチャーしたドリーミーなナンバーが絶品!
2 EXCEPTION/THE EXCEPTIONAL EXCEPTION 95(OXFORD)OX-CD TE 1026-03
英、ブルース、ロック、オリジナルリリースは69年唯一作にボートラ16曲付。サブタイトルにコンプリートレコーディングとある様にリリースシングル全7枚にイーストウッドのソロシングルも収録した決定版。
一般的にはフェアポートコンベンションのディブペグが在籍した事で知られてるが、私的にはソロ作が英アシッドフォーク屈指の名盤とされてる、アランジェームスイーストウッドが在籍していた事でテンション上がるグループ。但し後年の二人の音楽性とは違う、雑多な音楽が入り混じった60年代末期のサウンドで特にブルースの影響が色濃い。シングルではビート、サイケポップ、アメリカンポップス風とキャッチーでポップス色強い。
ソロ作のイメージ強いので評価は厳しくなるが、英ロック裏ものお好きな方にはオススメする。
3 モーフィン/Bサイド・コレクション 00(ビデオアーツ)VACK1174
米、オルタナ、シングルB面曲等レアトラックコンピ全15曲、日本盤のみボートラ2曲付。このグループは大好きなのでアルバムは全作揃えてるが、CD時代になってシングルまではフォローしてないので、こういうコンピは有難い。久し振りに引っ張りだした。
オルタナ好きにはお馴染みのモーフィン、サックス、ベース、ドラムとギターレスのユニークな編成、しかもベースは何と二弦ベースだ。重低音のバリトンサックス、うねるベースにハードボイルドなボーカル、腸にじわじわ染み込んでくるこれぞ真のオルタナティブサウンド!
残念ながらリーダーでベース、ヴォーカルのマークサンドマンはライブ中に心臓麻痺で倒れ、そのまま還らぬ人となってる。舞台の上で死ねるなんてミュージシャン冥利に尽きるじゃないか、そう思わなければやりきれない。
4 キムラ・タズ 01(バードマン)BMRD21002
英、ウェールズ、サイケ、ブルースロック、発掘音源。
以前紹介したトールズハマーの発展バンドで登場したブキヤマズ、その時頭に浮かんだのがキムラタズ、そういうわけで引っ張り出した。
68年にデッカスタジオで録音されたがお蔵入りとなってたサイケポップな2曲に、76年カーディフでのライブ音源4曲からなるコレクターズアイテム!実際アセテート盤にカセットがソースなので音質はブート並みと最悪なのだが、貴重な音源である事には間違いない。
さすが日本人、ブックレットの丁寧な仕事振りが見事。添付されたファミリーツリーが圧巻、メンバーの出入りが激しくポールチャップマン(UFO)、ピートハーレィ(ローンスター)、ロバートワィルデング(レィシングカーズ)らも一時期在籍してた事があるし、メイクスティーブンスやヒーザージョーンズとも関わっていて同グループがウェールズロックシーンに確固たる位置を占めてた事が伺いしれる。
ギタリストのディッチグウィリムは現在でも彼の地ではトップクラスのギタリストとして活動してる。
5 LEGENDARY PINK DOTS/9 LIVES TO WONDER 94(PLAY IT AGAIN SAM)BIAS280CD
英、NW、エレクトロ、インダストリアル。80年代初頭から多分現在も活動するベテラングループ、作品数多くて何作目かは不明だが、アナログ時代に10枚近くは押さえてる。
才人エドワードカスペルを中心とする欧州暗黒ムード漂う陰鬱な世界が堪らない。
パート2
6 DAEMON/THE ENTRANCE TO HELL (KISSING SPELL)KSCD9491
英、ハードロック、70-71発掘音源。
ジョンカンが亡くなった。サイケファンにはアタック、アンドロメダ、ファイブディウィークストロウピープル、ハードロックファンにはアトミックルースター、ハードスタッフ、NWファンには当ブログで紹介したシングルで知られてるジョンカン!というわけで引っ張り出したのが、ハードスタッフの前身、ダエモン!
メンバーはカンにアトミックルースターからのポールハモンド、クォーターマスのジョングスタフソンのハードスタッフにヴォーカルのアルショウ。
カンのソリッドでアグレシッブなギターを前面に押し出したハードロックサウンドで、ヴォーカルが高音シャウター系でいまいち好みではないが、カンのギターはかっこいい!合掌!
7 ANDY DAVIS/CLEVEDON PIER 91(RELATIVITY)88561 1040 2
英、モダーンロック、ファースト作。
スタクリッジにコーギス、英モダーンロック好きには外せない名グループをジェームスウォーレンと共に支えたアンディディビス。
本作は田舎のビートルズとの異名を取ったスタクリッジとは違い、コーギスサード作に近い雰囲気、抑制されたエレクトロニクスサウンドにディビスの中低音
のアダルトでヒューマンなヴォーカルがたゆたう都会的でハイセンスなモダーンロックサウンドに仕上がってる。インストナンバーも多くニューエイジサウンド的でもある。
いかにも英国紳士然としたディビスのルックスもグッド!
8 ロビンヒッチコック/オブリテレィション・パイ 05(オークスリー)DDCJ5003
英、NW、日本独自編集盤。新曲7曲に新録3曲、ライブ音源3曲収録。
前作にあたる「スポークド」では、ギリアンウェルチ、デビッドローリングス組とコラボしてファンを喜ばせたヒッチ先生、老境にはまだ早すぎるな、この人の場合、若い頃から達観しきった洒脱感がぷんぷんだったから、更に円熟の度合いを増したという処!
名曲「マイワイフ&マイデッドワイフ」のアコギ弾き語りライブは、10数年前のクアトロ公演を思い出させしみじみ。
9 WITTHUSER & WESTRUPP/TRIPS UND TRUME (ZYX)OHRCD556016
独、プログレ、アシッドフォーク、オリジナルリリースは71年セカンド。
ファーストはヴィットウィーザーのソロ義だが、ヴェストラップも参加してるので実質的ファーストとして捉えられてる。人形解体ジャケがインパクトある一枚でやや難解な部分も感じたが、デュオ名義となった本セカンド作ではフォーク色、アシッ度数も増して歪んだ狂気がじわじわと染みてくる。
ゲルマンの神秘の森に木霊する音霊。
10 BUN CHAKEZE/WHOSE DREAM? 10(BUN CHAKEZE)
英、プログレ、フュージョン、オリジナルリリースは86年唯一作。
本作は全く未知だったが、オディーンのメンバーによる幻の
作品とのコメントに釣られ入手したが、どうやら独ヴァーティゴから72年にアルバムを発表したグループとは別物みたいなのだが?
時代的にも軽いシンセメインのフュージョンサウンドで外し盤かと思ったが、中盤過ぎくらいから妙に哀愁を帯びてきて、なかなかに聴かせる。
ヒッチハイクジャケだったらロジャーウォーターズだな!
パート3

11 AFTER TEA/JOUINTHOUSE BLUES MP006 ペーパースリーブ
オランダ、ブルース、ハードサイケ、オリジナルリリースは70年サード作。
我が国でも「マベラミ」がヒットしたティーセットを母体にしたグループで、初期メンバーには後にスペンサーディビスグループで活躍するティムレンウィックが参加してた事でも知られるグループ。初期のビートサイケのスタイルから時代の気運か、ニューロック、ハードロックスタイルの気合いの入ったサウンドへ。ハードドライビンなギター、ハモンドオルガン、炸裂するリズム隊、ブルージーで腰の入ったヴォーカル、本格的ハードロックサウンドに驚く。ラストは23分の大作、ヘヴィーなリフ主体のインストインプロビゼーションだが、展開が乏しくいまいちの出来。ジャケから受けるサイケ色が無いのが、私的には不満だがハードロックファンには 充分アピール出来る内容。

12 LA REVOLUCION DE EMILIANO ZAPATA (DYNAMIC)DYNA031 デジパック
メキシコ、サイケ、オリジナルリリースは71年ファースト作。
シャドックスの人気コンピシェリルの世界一周旅行メキシコ編にも、当然収録されてるメヒコサイケの名グループ!シェリル収録曲セカンド作のヘヴィーサイケトラックも圧巻だが、本ファーストでの南米的叙情性、ハーモニカ、リコーダーが醸す郷愁も良い。凶暴なファズギターが暴れまわるナンバーにチカーノ風と聴かせ処多い名作。
アメリカの隣国ながら南米的情緒漂うメキシコにはなかなか興味深いグループ多い。さすがペヨーテの国!
13 SIMON JOYNER/BEAUTIFUL LOSERS 06(JAGJAGUWAR)
米、ポストロック、94-99シングルトラック、コンピ提供曲からなるコンピ集全21曲。
以前最高傑作「ホテルライブス」を紹介済みのサイモンジョイナー!
ポストロック界のレナードコーエンとも称される深遠な音世界は心に染み入る。
ローファイ宅録ナンバーもこの人の世界観に実にマッチしてる。
リチャードヤングス、パトリックフェラン、オッカビリーリバー、ジャグジャグウォーには良いミュージシャン多くて要注目。

14 ボブ・アンド・キャロル・ペッグ/「山岳地帯から」 06(ビニールジャパン)JASKCD171
英、トラッド、フォーク、オリジナルリリースは71年ファースト作。
ミスターフォックスのボブアンドキャロルペッグが、ミスターフォックス以前に録音してた実質的にはミスターフォックスのデビュー作ともいえる作品。リリースが71年なので解散後の作品との紹介もされてたが、69年には録音されてたとの事。
フォックスよりはトラッド色強く、といっても純トラッドナンバーは無く、フィルオクス、シドニーカーターのカバー、残りは自作曲。
フィドル、チェロ、フルート、ホィッスル、マンドリンを導入した純朴でハートウォームなサウンドに心和む。
キャロルペッグは73年にソロ作をリリースしてる。
15 VA/THAT'S TOTALLY POP 92(REVENCE)MIG46
米、パワポ、ナーブス、ジャックリー、プリムソウルズの3組を収録。ナーブスといえば米パワポレジェンド、僅か1枚のEPを残すのみだが、メンバーがポールコリンズ、ピーターケイス、ジャックリーの
3人なんだから当然。
冒頭のブロンディカバーで知られる「ハンギングオンザテレフォン」のナーブスオリジナルヴァージョンで掴みはOKだろう。更に作者ジャックリーヴァージョンでだめ押しを食らう。
さてこのコンピ、ナーブス76年EPの4曲にデモ6曲、ジャックリー81年ファースト「グレィテストヒッツVOL1」にボートラの3曲、ピーターケイス率いたプリムソウルズのミニアルバム「ゼロアワー」とパワポファンには堪らない内容。
この中ではナーブスの7EPのみ未入手だが、もう無理だろう?
今週は14枚ゲットと相変わらず。いつもと変わらずのレコ屋通い、平穏が一番。
WEEKLY LISTENING LIBRARY67 2012.0225-0302
1 ACHE/DE HOMINE URBANO + GREEN MAN 00(PHILLIPS)159632 2
デンマーク、サイケ、プログレ、オリジナルリリースは70年ファーストに71年セカンドの2イン1仕様。
少し前にトールズハマーを取り上げたが、またもデンマークもの。とにかく優れたアーティストが多く層も厚い、そんな中エイクはAランクに相当する実力派グループ!
ファーストはアナログでは両面1曲づつの大作で占められてる。元々はバレエ用のBGMとして制作されたもので、ヘビーなオルガンをメインにクラシカルでシアトリカルに構成されたプロダクションで一気に聴かせる。
更にセカンドでは制約が外れた分、一皮剥けたかとおぼしき本領発揮のコンセプト作。ジャケ通りのグリーンマンを題材に多彩なギターワークにヘビーなオルガンがこれでもかと唸りをあげ、コーラス等ポップな側面も覗かせた力作に仕上がってる。ラストは「ウィキャンウォークイット」のカバー!
2 ARMAGGEDON/ARMAGGEDON 11(ESOTERIC REACTIVE)EREACD1016
独、ハードロック、オリジナルリリースは70年唯一作。
ジェフベックグループ、スプーキートゥスのカバーからも伺いしれる様に英ハードロック志向の好盤。後にアトランティス、エマージェンシーに参加するフランクディッツのハードエッジなギター、タイトなリズムセクションにウェットなヴォーカルがソリッド、スピーディーに展開する。
クラウトロックというとやや野暮ったい、ポテトの食い過ぎじゃないのって感じのどんよりしたイメージあるが、このグループはかなり洗練されてる。この年代では結構稀といえるかも、ただしハード一辺倒ではなく、クラウト定番ピンクフロイド風ナンバーもありでやっぱりジャーマンと私的には満足の一枚。
3 JOHN DUMMER BAND FEATURING NICK PICKETT/BLUE 04(REPERTOIRE)REPUK1031 ペーパースリーブ
英、ブルース、ロック、オリジナルリリースは72年4作目にボートラ2曲付。タイトルがブルーで真っ赤なジャケ、グループ名、タイトルが切り抜き仕様の特殊仕様、デザインはロジャーディーン。
ドラマーのジョンダマーを中心としたグループで、ジョアン、ディブのケリー姉弟、グラウンドホッグスのトニーマクフィーが参加してた事で知られる。
本作は前作から参加してるボーカル、ギター、フィドル、オルガンのニックピケットを全面的にフューチャーした一枚。
ブルースをベースにトラッド、ジャズ、スワンプフィーリングを加味したユニークな音楽性が興味深い。特にフィドルをフューチャーしたナンバーではヘビーなエレクトリックトラッドという風情で面白い。
ブルースシンガーとしてのピケットは線が細く迫力不足。
ピケットは本作で脱退ソロアルバムをリプリーズよりリリース。
4 ROBERT POLLARD/ELEPAHNT JOKES 09(GUIDED BY VOICES INC)GBVI6
5 ROBERT POLLARD/WE ALL GOT OUT OF THE ARMY (GUIDED BY VOICES INC)GBVI10
米、ロウファイ、祝ガイデッドバイヴォイシズ再結成、アルバムが発売される。元祖ロウファイロッケンローの帝王GBVのロバートポラードソロアルバム、一体何作目になるのか?多作過ぎて全く把握出来てない。
祝再結成と書いたがGBVもソロも一緒、ご機嫌なロウファイロッケンローのてんこ盛り、どこを切っても極上のメロディー飛び出す金太郎飴状態。ほとんどが1、2分代の楽曲で占められ、ここぞという時に終わってしまう潔さ?
次から次へと湧いてくるフレーズ、メロディーをすぐに具現化しなければ気にすまないポラードの性分、まさしくロッケンローの申し子!
PR: フレッツ光にねん割
パート2
6 JULIUS VICTOR/FROM THE NEST (DODO)DDR517
米、サイケ、アートロック、オリジナルリリースは69年唯一作。
ハモンドオルガンを大々的にフューチャーした一品でヴァニラファッジ、アイアンバタフライが引き合いに出される事多いが、ブリティッシュよりで哀愁のハモンドはプロコルハルムを想起させる。
切れ込み鋭いファズギター、気合い入ったヴォーカル、リズム隊となかなかの実力派で、ジャージーな展開、プレプログレ的サウンド、聴き処多い名品。
プロデュースはジャズピアニストのアーマッドジャマル、なるほど鍵盤使いが素晴らしいわけだ。
幻想的なジャケもグッド!よく見ると怖いけど。
7 SAMUEL PRODY (TWILIGHT TONE)TT012
英、ハードロック、オリジナルリリースは71年唯一作。
独のみでリリースされたレア盤で古くからアナログのリプロ盤が出回っていたが、いかにもハードロック然としたジャケに触手伸びなかったが、今回安価だったので入手。
元ジェイソンクレストのメンバー含んでるがサイケポップティストは無い、B級ブルージーハードロック。
演奏はいいんだが、金切り声のシャウトヴォーカルがNG。
爬虫類系ダウナーヴォーカルにへなへなへろへろボイスのNW育ちなので、ヘビメタ、ハードロック系の高音シャウターヴォーカルが苦手。リザードキングジムモリソンタイプが好み。
8 ELMER GANTRY'S VELVET OPERA 04(AKARMA)AK297 デジパック
英、サイケ、オリジナルリリースは67年ファースト作にボートラ6曲付。
本作は紙ジャケで狙ってた一枚、次作は入手済なのだがなかなか見掛けないので先にアカルマ盤を入手。
今や英国サイケ定番アイテム、サージェントシンドローム蔓延する中リリースされた本作は、SE、テープ逆回転等のサイケギミックを施し、シタール、ハープシコードによる味付け、多彩なサウンドワークがレイトシクスティーズの浮き浮きした気分とない交ぜのやるせなさみたいなものが表出してて興味深い。
ヴォーカルのガントリーは元々R&Bを演ってた本格派、渋い喉を聴かせてくれる。ポップ指向を強めるメンバーと対立し、1作のみであっさり脱退。後年カーブドエアーのカービーらとストレッチを結成。
一方残されたメンバーはポールブレットを招きベルベットオペラ名機で最終セカンド作をリリース。リズム隊のハドソン=フォードはストローブスに参加、その後デュオグループとして活動。パンク、NW期にはモンクスを結成してる。
9 サン・ダイアル/リフレクター 92(MIDI)MDC6-1183
英、ネオサイケ、セカンド作。
デビュー時、スペシメン3、ループに次ぐネオサイケデリアとして、又同時代のライド、ヴァーブ等のハッビーバレー系とも比較され、将来を嘱望されるも大して話題になる事なく埋もれてしまったが、ここに来て元祖シュゲィザーとして再評価されてる。それも納得のギターノイズ、ウォールオブギターサウンド、ギター、ギター、ギターの大洪水。といってもグランジ以降の轟音ギターではなく、ネオサイケ系流麗ギター、私的にこのサウンドがツボ、耳に馴染んでる。本作は引っ張りだし盤だが、やはり良い。
近年、コンピ盤やデラエデ盤がどんどんリリースされてる、押さえとくか!
10 カリ・ブレムネス/別離~エドゥ゙ァルド・ムンク画集メモより~ 93(オーマガトキ)SC4107 デジパック
ノルウェー、女性シンガー、4作目。新星堂のオーマガトキといえばヨーロッパ圏の知られざるアーティストを多数紹介してる良質のレーベル。ソ連のウラジミールヴィソォーツキィの大名盤「大地」もリリースしてた、素敵なレーベル。ノルウェーといってもアハが浮かぶくらいで我が国では馴染み薄い国、カリはノルウェーを代表する女性シンガーで、本作は同地の大画家ムンクが自作の絵画によせた詩に、メロディーを付け歌いあげた異色作、話題盤。
カリの知性溢れるヴォーカルと北欧の深遠なる音世界が、ムンクの孤独、狂気、絶望感を優しく包みこんだ一枚。
添付の歌詞カードブックレットのムンクの絵も素晴らしい。ジャケは大好きな「マドンナ」これだけでOK!
パート3
11 SERU GIRAN 91(MUSIC HALL)MH10.070 2
アルゼンチン、ロック、オリジナルリリースは78年ファースト作。
アルゼンチンロック界の重鎮チャーリーガルシアがスイヒネリス、ラマッキーナハッカーデパジャロスに続いて結成したグループ。メンバーも豪華で当ブログで紹介済のデビッドリボーン、ポリフェルノ、ペスカドラビオソにも在籍。パットメセニーグループで大活躍するペドロアズナール、この人の超絶ベース凄すぎ。超A級ミュージシャンによる
完璧なアンサンブル、トラッド、フォークロア、ラテンセンスにジャズフュージョン、シンフォニックプログレのエッセンスを織り込んだ豊潤なサウンドに、甘美なヴォーカルがたゆたう名盤。
モノクロの貨車ジャケに裏の線路も郷愁を誘う!
12 LADIES W.C (ESSEX)1009CD
ベネズエラ、ガレージ、サイケ、オリジナルリリースは69年唯一作。
何とこの名盤が最低価格にて落っこちてたので救出、だぶり買いになる、シャドックス盤だったら良かったんだけど。
便器ジャケに外れ無し、エレクトリックトイレット、フンカムンカ、ストーンズ、、、一番チープなジャケに包まれたまんまなネーミングのレディースWCは米人ヒッピースティーブンスコットによるグループ。
冒頭の水洗トイレ音から溢れ出すガレージサイケサウンド、バキバキギターにファズ、オルガン、熱情ブルースハープが肝、けれん味無い溌剌とした演奏に、フルートをフューチャーしたメロウチューンに、水音、カークラッシュといったSEの小技も駆使した南米ガレージ屈指の名盤。
全編英語ヴォーカルなので米サイケ群と全くひけをとらない、サイケファンマスト!
13 IN GOWAN RING/THE TWIN TREES 06(SHAYO)009 デジパック
米、アシッドフォーク、オリジナルリリースは97年セカンド作にボートラ1曲付。
ベアースによるプロジェクトグループインゴーワンリング!古楽フォーク、中世ヨーロッパ風旋律、繊細な管楽器、オルガン、打楽器が静謐な音空間を生み、暗く沈みこむ陰鬱ヴォーカルが淡々と呟かれる真正アシッドフォーク。転がる鈴音の様なキラキラ音が私的に指パチリ。
その筋のファンには堪らない一枚、ちょっと前に取り上げたマジックアイランド好きな方にはマストでしょうって、マジックアイランドファンているの?
14 CHAMELEONS/SCRIPT OF THE BRIDGE 25TH ANNIVERSARY EDITION 08(BLUE APPLE MUSIC)BAMCD01 2CD デジパック
英、NW、ネオサイケ、オリジナルリリースは83年ファーストのリマスター盤にボーナスディスクとして未発表ヴァージョン3曲、83年ブレーメンでのライブ音源12曲を付した25周年記念仕様盤。
ネオサイケ最高峰カメレオンズ!流麗なギター、キーボード、これぞネオサイケ王道サウンド!
エコバニ、キュアーに次ぐ本格派ネオサイケグループとして紹介されたデビュー作は格別な思いがある。サウンド、サッドラバース&ジャイアンツ、スネークコープス、コムサットエンジェルス、チャーチ、アンドオルソーザツリーズetc続々と現れるネオサイケデリアに夢中になって聴き狂ったあの時代が甦る。
ボートラの青臭さと荒削りな部分も残した初期ライブ音源は貴重。
15 AGAPE/THE PROBLEM IS SIN:LIVE & UNRELEASED 96(HIDDEN VISION)AC023
米、サイケ、オリジナルリリースは73年8トラックカセットのライブ音源に未発表音源をプラスした全9曲。当ブログで紹介済のアズイットイズと同じくクリスチャンサイケのアガペは、2枚の激レアアイテムで知られるグループ、両方ともCD化済。
クリスチャンものといっても抹香臭さは全くない、ロック色強いヘビーサイケサウンド、ライブではオーディエンスも盛り上がる熱いパフォーマンス、ドラムソロあり、ジーザス?もあり、1曲だけ間隔が空いた93年のトラックでは、チョッパーベースがブイブイ唸る17分に及ぶインストヘビーフュージョンナンバーと色々。
2枚のアルバム聴きたくなったが何処にあるやら?
今週は20枚ゲット。これから決算セールに突入するし、暖かくなるだろうし、音源ハントにはもってこい、欲しい音源がいっぱいある。とりあえず現行アシッドフォーク、フリーフォークものを色々と狙ってる、こいつら過去のサウンド研究してて、実にツボをついた音ではまってしまう!
WEEKLY LISTENING LIBRARY68 2012.0303-0309
1 SPIROGYRA/BURN THE BRIDGES THE DEMO TAPES 1970-1971 00(REPERTOIRE)REP4846
英、フォーク、トラッド、発掘音源全17曲。
初期ファーストアルバム時のデモ音源集。英トラッド、フォーク三美神の一角バーバラガスキンの美声と、良声とはいえない蛙声のマーティンコッカーハムとの対比が面白い。バーバラ嬢差し置いてリードを取るマーティン、6割位かデュオも入れると7割強か?たまに出てくるバーバラの美声にフィメールフォークファンは溜飲を下げる事となる。しかしだ、マーティンの蛙声も癖になるんだな~これが、裏声のナンバーなんか堪らない。
コーマスのロジャーウートンほど狂ってないが、個性的な声してる。シアトリカルな曲調、不安感煽るヴァイオリン、アシッド臭も感じられる本作、デモ集といえ完成度は高くスパイロジャイラ、もう一枚のアルバムと位置付けられる、ファンマストの一品。女性がバーバラ嬢みたいに美声ではなく白痴声だったら、コーマスみたいなグループになってたかも?
2 RED DIRT/RED DIRT PLUS... 99(AUDIO ARCHIVES)AACD033
英、ヘビーサイケ、オリジナルリリースは70年唯一作にボートラ4曲付。
まさに妖しきジャケ通りのアングラサイケ、ブルースをベースとしたエドガーブロートンバンド、スタックワディ、サードワールドウォータイプのフリークアウト路線だが、一筋縄ではない混沌としたものを感じる。ボートラのラストトラックはトラッドだしね。
プロデュースはスモークのジョフジル、モーガンスタジオ産。
3 PEOPLE BAND ブートCDR
ペーパースリーブ
英、ジャズ、オリジナルリリースは70年唯一作。
黄色地にアートなピンクの像ジャケが印象深いピープルバンド!
ストーンズのチャーリーワッツがプロデュースした事で知られてる。
聴いてびっくり、こんなにアヴァンギャルドだったとは、これはどう聴いてもフリージャズでしょう。
68年、僅か1日で録音されたフリーインプロ、総勢10人による壮絶バトル、英ジャズシーンでは有名なのかもしれない、知らないミュージシャンばかりだが、リンドブソンの名が!ソフトマシーン参加で知られるロックファンにもお馴染みの名うてのセッションミュージシャンだ。ソロアルバムもあり、好作。
4 TEMPERANCE SEVEN/THE VERY BEST OF 04(EMI)597533 2
英、ジャズ、61-66コンピ盤全25曲。ピープルバンドに続きジャズものを、、、ジャズといっても、こうも違うものか?こちらはノスタルジックなキャバレージャズ。
そもそもこのグループを知ったのは、スターラインレーベルよりリリースされたボンゾドッグドーダーバンド、アルバーツにテンペラスと3組収録のコンピ盤を入手したからだが、単体では初めて。ボンゾスとコンピられるくらいだから、ユーモラスなボードレル調のジャズくらいの認識だったが、その通りのサウンド、ニューボードビルバンドをジャズよりにした感じか?
洒落のめしたヴォーカルが良い。
5 NUOVA IDEA/IN THE BEGINNING 90(VINYL MAGIC)VM021
イタリア、プログレ、オリジナルリリースは70年ファースト作。
のっけからオルガンハードの大曲で幕を開け、熱いイタリアンロックが炸裂する。ただ熱いだけでなく、うたごころ溢れるヴォーカルを引き立てる楽曲の剛柔のアンサンブルもなかなか凝っている。
しかし、このグループジャケのセンスが、、、最高傑作とされてるサードのジャケ、いまいち触手が伸びない。
そんな事より特筆すべきは正体不明のサイケ盤アンダーグラウンドセットのどうやら正体みたいなのだ!
更にこれまた謎盤のサイケグラウンドグループの正体でもあるとか!このグループ何だか凄い。
パート2
6 PIERROT LUNAIRE 03(BMG)74321983312 ペーパースリーブ
イタリア、プログレ、オリジナルリリースは74年ファースト作。
イタリアの人形ジャケといえばこれピエロリュネール、現代音楽家シェーンベルグの「月に憑かれたピエロ」より名付けられた10代のロックトリオ!
ジャケのイメージ通りの幻想的な部分を孕んだイタリアを感じさせる音世界。クラシックの素養があるとはいえ、10代とは思えぬテクニックと構成力に舌を巻く。ギター、キーボードを中心としたアコースティックなアンサンブルがドリーミーでソフトな肌触りだが、それ一辺倒ではない躍動感がイタリアぽい。
地中海的旋律のフルートが絶品、イタリアだな~!憂いを含んだヴォーカルも味わい深い。
7 SUI GENERIS/VIDA 90(MICROFON)C11
アルゼンチン、フォーク、オリジナルリリースは72年ファースト作。
前回セルヒランを取り上げたので、今回はスイヒネリス!チャーリーガルシアの原点となった重要グループでアルゼンチンロックの重要作。ニトメストレとのデュオでアルゼンチンのヘロン、南米の木漏れ日フォークとの紹介もされてる。実際内ジャケには樹木の中、仲良く手をつなぐ二人のショットがあり、木漏れ日だな、のどかやなと感じるが、実は手持ちのアナログはこの二人のホモホモ?ショットのジャケ盤、直ぐに引っ張りだせないので詳細不明、何処盤なんだろう?10数年前ジャケ買いした一品でてっきりゲイユニットだと思ってたんだが?
全作ガルシアのペンによるメロディアスな楽曲が素晴らしい、美声の二声ハーモニー、ピアノ、オルガン、リコーダー、フィドルによるシンプルながら絶妙なバッキングによるフォーキー名作。
この後色合いの違う二枚のアルバムをリリースし、ガルシアはロック色強いラマッキーナへと!
8 CURRENT 93/BLACK SHIPS AT THE SKY 06(DURTRO JNANA)2112 デジパック
英、エクスペリメンタル、アシッドフォーク。暗黒大魔王デビッドチベット率いるカレント93、何作目なんだろうか?沢山出てるのは確か。とにかく本作の参加ミュージシャンが凄い。
ナースウィンドウォーンドのスティーブンスティープルトン、シックスオルガンオブアドミッタンスのベンチャズニーはメンバーみたいだ。更にゲストヴォーカルにマークアーモンド、ボニープリンスビニー、アントニー、クローダーシモンズ、コージーファニートッテイ、シャーリーコリンズと超豪華。
オープニングのマークアーモンドのアシッドフォークナンバーで掴みはOK、シモンズのニコ風ナンバー、コージーのアルトヴォイス、ラストの枯れたシャーリー、ゲストヴォーカリストが素晴らしい。
全21曲76分のコンセプト大作、傑作!
9 CATHERINE RIBEIRO/VIVRE LIBRE 95(ALBY)112 601
仏、シャンソン、ライブ。60年代末からアルプスを率いて活動、ジャズ、プログレの名作を多数リリースし、仏ロック界の大姐御として君臨。
ソロに転じてからは徐々にシャンソンシーンでも注目を集め、今や仏音楽界の大スター。このライブ盤でもオーディエンスの熱狂凄く人気の程が伺われる。元々アルプス時代から表現力豊かな歌唱力と演劇的なパフォーマンスで知られていたから、シャンソンというスタイルでも圧倒的な存在感を放つ。
本作ではレオフェレ、ジェラールマンセ、ジャンフェラー、ジャックブレル、、バルバラ、コレットマニー、スペインのルイスラック等のカバーに自作ナンバーを交え貫禄のステージを展開。
まだまだ衰えぬ美貌のブックレットもグッド!
10 HAWKWIND 96(EMI)8 37552 2 デジパック
英、サイケ、オリジナルリリースは70年ファースト作にボートラ4曲付。
膨大な作品数に激しいメンバーチェンジで何が何やらさっぱり分からないホークウィンド。初期ユナイテッドアーティスツ時代位はアナログ押さえてるのだが。
それにしてもこんなになるなんて、このファーストアルバムリリース時点でメンバーの誰も想像してなかったであろう。
自ら「ラストサイケデリックヒーロー」と称し、スペースサイケサウンドを確立し、40年以上に渡る活動歴を誇る彼らの記念すべきファースト。セカンド以降に炸裂するスペースサイケの萌芽も見られる、かなりアシッド色強い作品。
ボートラには前身のヒューマンズーの音源収録、ブルージーな楽曲。ピンクフロイドのカバー有り。
パート3
11 DAVE KELLY/KEEPS IT IN THE FAMILY 10(BIG PINK)BIG PINK100 ペーパースリーブ
英、ブルース、ギタリスト、オリジナルリリースは69年ファースト作。
ジョンダマーブルースバンドのメンバーとしても知られてるディブケリー!英女性ブルースの至宝ジョアンケリーの弟でもある。
本作はディブ弾き語りによるアコースティックブルースの逸品。
20歳そこそことは思えない渋いギターワークとヴォーカルでデルタブルースを追究。
70年代後半には元マンフレッドマンのポールジョーンズ、トムマッギネス、ヒューフリントらとそのものずばりブルースバンドを結成、更なるブルース道を追究。
12 MOURNING PHASE/EREWHON 94(KISSING SPELL)KSCD9440
英、フォーク、オリジナルは71年テストプレスの一枚?のみとの事。まさに奇跡のCD化。
非トラッド系の男女混声ヴォーカルによる米カレッジフォークの影響も伺われる瑞々しいフォーク作品。ドラムレスだがなかなか迫力あるサウンドで男女ヴォーカルの鬼気迫るハーモニーにぞくぞくする。
全28分あっという間に過ぎる至福の時間、籠もりまくった音質もビンテージ感強めてる。
13 GIANT SOUND/VALLEY OF RAIN 86(ZIPPO)ZONGCD008
米、オルタナ、ファースト。ハウイゲルブ率いたジャイアントサウンド、地に足着いたスケールの大きいサウンドが魅力。
前に紹介したアメリカンミュージッククラブのマークアイツェルといい、米オルタナシーンの底力を感じる。
14 GARLAND JEFFREYS/ESCAPE ARTIST (SONY)A33968
米、ストリートロック、オリジナルリリースは80年5作目にボートラ4曲付。ボートラはアナログ盤に付いてたシングル収録曲。
グラインダースウィッチを率いてデビューしたジェフリーズ、アトランティックからのファーストソロ、名作「ゴーストライター」、当ブログで紹介済の「ワンアイドジャック」、「アメリカンボーイズ&ガールズ」と続々と力作を発表したジェフリーズが80年代幕開けに放った渾身の一枚、その豪華なゲスト陣が話題となった、ルーリード、エイドリアンブリュー、ブレッカーブラザーズ、デビッドヨハンセン、ノーナヘンドリックス、ラリーファースト、GEスミス、ロイビタン、ダニーフレデリシにルーモアのスティーブグールデング、アンドリューボドナーにレゲエのリントンクウェシジョンソン、デニスボーヴェル、ビッグユース等と凄い面子。
レゲエ、ラテン、R&BにNYストリートロックの息吹きを吹きこんだサウンドに、軽やかだが、芯の通ったヴォーカルが気持ち良い傑作。
15 HIGHDELBERG/AX GENRICH SUPERSESSION 941035ブート
独、ロック、ギタリスト、オリジナルリリースは75年唯一作。
グルグルのアックスゲンリヒを中心にグルグルのマニノイマイヤー、クラスターのメビウス、ローデリウスにクラーンから3人を向かえたスーパーセッションプロジェクト。
全曲ゲンリヒ作によるレイドバックしたフュージョン風サウンドに、一部ヴォーカル入り。クラスターの二人による音響処理による浮遊感が全体を支配し、アコースティックな感覚も心地よい。本作はブート盤だが、近年正式CDリィシューされてるみたいだ。
今週は21枚ゲット、年度末決算セールが目白押しでついつい購入してしまう。まぁ、買えるうちに買っておこう!
今年は春はいつ来るのって感じだが、ほっといても月日だけは流れていく。
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WEEKLY LISTENING LIBRARY69 2012.0310-0316
1 HANSENS HONS/HIPPIEOLOGY3 (KARMA MUSIC)KMCD20046
デンマーク、ヘビーサイケ、72-73コンピ盤全12曲。
全く謎の一枚だが、デンマークヘビーサイケとの事で入手した。デンマークものはこれまでに何枚か紹介し、そのクォリティの高さに、本作もと期待したが、サイケ色も薄くブルースベースのオーソドックスなハードロックで凡庸。後半はライブ音源で、前半のスタジオ録音部分がアルバムなのかシングル集なのか、未発表音源なのかも不明。とにかく情報が全く無い。層が厚く実力派揃いのデンマークロックシーンでは埋もれてしまってもしょうがない気がする。
但し、このレーベルのHIPPIEOLOGYシリーズの2も入手済みだが、CO4というグループでこちらは面白かった。シリーズ1は未確認。グループ間に何か関連はあるのか?
何せデンマーク語なのでさっぱりでお手上げ状態。
2 BORN AGAIN/PAGAN (SHADOKS)073
米、ヘビーサイケ、発掘音源、69-72に録音されたもので、初出はロカデリックレーベルより01年にリリースされたアナログ盤。本作は更にボートラ7曲付。
ジャケからはこてこてのヘビーサイケを連想する、確かにソリッドなファズギターうねるヘビーチューンありで殺伐としたジャケ通りと言えなくもないが、このグループなかなか多彩な音楽性を持つ。リードヴォーカルがキーボード、主にピアノを担当していて、定番のオルガンサイケとは違い、洗練されたものも感じる。ロスベースのグループという事でスライドギターをフューチャー、コーラスがウェストコースト風のナンバー有り。
ボートラは99-04の音源、流麗なスライドギターインストが耳につく、ラストはブルースナンバー!
3 JEB LOY NICHOLS/DAYS ARE MIGHTY 07(ANHREFN)016 デフジャケ
米、SSW、何作目だろうか?好きな現行アーティスト、シンガーの一人。普段リィシューもの中心、しかも中古盤ばかり漁ってると現行アーティストの動向には全く疎いわけで、ジェブロイも近作ではイアンゴムとコラボしてるみたいだ。
さて本作は英ウェールズに居を移し、自給自足のカントリーライフを送るジェブロイの心境を綴ったオーガニックなフィーリング溢れる、いつも通りの音世界、カントリー、レゲエ、ソウルをブレンドし、発酵させたマイルドなサウンドで癒される。
本作のジャケはいつものジェブロイ自身の版画ではなく、草木の中、顔を覆うポートレイト!
4 ハウディームーン 00(A&M)D32Y3569
米、ウェストコースト、ポップス、オリジナルリリースは74年唯一作。
昔から有名な一枚、ヴァレリーカーター、フィフスアベニューバンドのジョンリンド、以前当ブログで取り上げたオアシスの後身RJフォックスのリチャードボーヴェイからなるトリオ編成。リトルフィートのローウェルジョージがプロデュースを手掛け、フィートのメンバーがバックアップしてるのも話題。他にもジョンセバスチャン、アンドリューゴールド、ヴァンダイクパークス、スヌーキーピートにウィルトンフェルダー、ジムケルトナー、チャックレイニーと豪華。普段自主制作盤とかマイナーものばかり取り上げてるので、メジャーミュージシャンにびっくり(笑)。
当時、マリンカウンティでコミューン生活をしていたという、ヒッピー、フラワーチルドレンの名残あるウェストコーストサウンド、三人のヴォーカルの絡みが心地よい。
お洒落な月夜に聴きたい一枚。月夜といったら私的にはオーケストラルナの方だな?
5 STACK/ABOVE ALL 98(GEAR FAB)GF111
米、LA、ハードサイケ、オリジナルリリースは69年唯一作。現存数は僅か数枚のみという米サイケ屈指のレア盤。まず粗悪なリプロアナログ盤が出回った、ジャケもモノクロといった代物で何度も目にしたがスルーしていた。当時は内容よくわかんなかったしね。
サイケよりもハードロックシーンで評価されそうな、英ロックの影響濃いブルースベースのハードロックサウンドでZEPとフーの融合だとも評されてる。
クォリティ高い演奏力より繰り出されるダイナミックなサウンド、ポピュラリティーある楽曲はメジャー系にも引けをとらない米初期ハードロック名盤。