1 BILL JERPE / BILL JERPE 13
(BIG PINK)248 ペーパースリーブ
米、フォークロック、SSW、オリジナルリリースは70年自主制作唯一作。
ビル ジャープと発音するらしい知られざるSSWの唯一のアルバム。ジャープのギター(一部バンジョー)弾き語りにリズム隊、ピアノ、オルガンにリコーダー、オートーハープによる簡素なバッキングが実に良い感じ、適度な湯加減の程好い演奏にヘロヘロヘナヘナ猫声の下手っぴなジャープ-のヴォーカルが乗っかると一気に脱力必至、この緩いヴォーカルはピーター ケリーやジョージ ジャーデイス辺りを思い浮かべる。
あまり声に特徴なく、ピーター アイヴァース、オンリーワンズのピーター ペレットみたいに一聴してそれと分かる個性があればもっと良いのだが、、、
穏やかなカントリータッチ、仄かに漂うサイケフィーリング、ヴェルベットアンダーグラウンドをゆるーくした様なサウンドが沁みる知られざる好盤!
2 TIROGO / FLOAT (QDK MEDIA)
CD 052
ナイジェリア、サイケ、ファンク、オリジナルリリースは77年ファースト作。
アフロロックと一纏めにされるアフリカ大陸のロックグループ、ミュージシャンも殆どが未知の領域、大小様々50以上の国からなる広大なアフリカ大陸、正直全く知らない国も多いし、耳に馴染んだ知られた国も位置関係はあやふやで情けない限りである。
アフリカのロックグループも当ブログでは南アフリカ共和国のフリーダムズチルドレン、アブストラクトトウルース、マッコリーワークショップ、サック、オーティスウェイグッド、サードアイ、ジョン&フイリッパクーパー、ザンビアのウイッチ、クリシーゼビーテンボ、ナイジェリアのBLO辺りを紹介している程度。
さて本作チロゴが活動したナイジェリアといえばフェラ クテイ、キングサニーアデと世界的に有名なミュージシャンを産んだ国、又、首都ラゴスでウイングスの名盤「バンドオンザラン」が録音されたのが広く知られてる。
まずジャケの野暮ったい普段着のチンピラ兄ちゃん風貌が良い、さぞかしゴツゴツゴリゴリした武骨なビート、野卑なファンクサウンドが聴けるかと思いきや、これが意外に洗練されたサウンドで格好良し、切れの良いファズキターにダンサンブルにうねるビート、辿々しい英語ヴォーカルも良い味出してる。
なかなか良いやんけと聴きいってるとあっという間に終わる28分45秒。
3 ELIPSE / ZA PRIJATELJE 99 (SIMKE)129
旧ユーゴ、ビート、ロック、63-68コンピ盤全29曲。
シングル三枚残したのみでアルバムリリースが無かったユーゴロック黎明期のグループエリプスの全音源集?
シャドウズ、ベンチャーズ風のムード歌謡的エレキインストチューンにソフトなコーラスワークが映えるホリーズ風ビートミュージック、グルービーなオルガンが炸裂するモッドジャズ、英米ヒット曲のカバーを主体としたブリテイッシュインベンションの影響濃いビートスタイルから、後期には黒人ヴォーカリストを加え、ブラス隊を導入したソウルファンクバンドへと発展。東欧の地であれこれ試行錯誤した無名バンドの変遷がなかなか面白いコンピ盤。
解散後、リズム隊はコルニグルーパへ参加。
4 IL GRAN TEATRO AMARO /
PIAZZA ORPHELINS 95(G3G)G3GTA 1 デジパック
スイス、チェンバー、アヴァンロック、サード作。
スイスレコメンの本拠地レックレックレコードからデビューしたフランス、イタリア、オランダ、ドイツ人によって結成された多国籍バンドイルグランテアトロアマーロはユニークなグループ。
クレツマー、ジプシー音楽、シャンソン、ミュゼット、タンゴetcのヨーロッパの伝統音楽に中近東音楽のテイストを融合したスタイルにアヴァンギャルドなインプロビゼーションも登場するアコーステイックチェンバーロック、ヨーロッパの暗い哀愁感じる音世界が沁みる!
5 ゴング / 惑星ゴングの秘宝館 89
(MSI)MSIF 3756 2CD
仏、ロック、プログレ、64ー88レア、未発表、ライブ音源集。
ゴングのコンピ盤の類いも色々リリースされてるのだが、本作はゴングを中心にデビッド アレンを主体としたアンソロジー、64年のアレンソロ録音、68年ソフトマシーン脱退直前のラジオ音源、69年ゴング結成直後のライブ、70年代のゴングライブ音源、スタジオアウトテイク、ケビン エアーズとのセッション、80年代のソロワーク、セッションワーク、ライブ音源とレアな音源満載。
ボーナスCDとして90年のマザーゴングのアルバム
「ジオウルアンドザツリー」付属。ジリ スマイス、ハリー
ウィリアムソン、ロバート カルバート、コンラッド ヘンダーソン、ロバート ジョージの布陣にアレンがゲスト参加。ふくろうと巨木の物語りをモチーフとしたコンセプト作でマザーゴングの代表作。
二枚組仕様は初回盤のみ、04年にヴォイスプリントから単体でもリリースされてる。
6 BILL NELSON / LUMINOUS 91
(IMAGINALY)ILL CD 024
英、モダーンロック、何作目かは不明。
70ズモダーンロックの名グループビーバップデラックスを率いたビル ネルソンはソロに転じてからは、膨大な作品をリリースするワーカーホリックミュージシャン、近年はアンビエントな宅録モノが主体との事。
ネルソンのイラスト画のスリーブに包まれた本作はヴォーカル入りの陰鬱なトーンに覆われた暗いアルバムで異色作、根暗なので好みではある。