5 BON SCOTT & FRATERNITY / COMPLETE SESSIONS 1971 ー 72
96(RAVEN)RVCD 56 2CD
豪、ハード、サイケ、二枚組コンピ盤。
AC/DCの初代ヴォーカリストボン スコットが在籍していたフラタニティのコンピ盤、一枚目は71年のファースト「ライブストック」にシングル曲、二枚目は72年のセカンド「フレーミングガラー」にシングルヴァージョン、未発表音源を収録。
パンク、NW上がりなのでハードロック、ヘビメタには全く興味が無いのだが、そうはいえロックにどっぷり浸かっているとメジャー系のグループは何気に耳に入ってくる、というわけで未だ耳にした事の無いマイナー系に走ってしまうのは自然の成り行き?コレクターアイテムとしてメジャー系やポピュラー系まで手を出していたら、直ぐに所蔵物が二倍、三倍に膨らんでしまう、何せメジャー系はリリース数が半端無いからね、気に入ると全部欲しくなるというコレクター気質なのでアルバム1、2枚リリースして消滅したグループなんて集め易くて良いという不埒な三流コレクターなのでお気楽?
というわけでAC/DC はアルバム5枚程?耳にした程度でアイテムは一枚も持ってないが、フラタニティとなると別、アナログは入手困難、ボン スコットの活躍でこうしてコンピ盤リリース、目出たく入手。
勿論ギンギンのハード&ヘビー路線ではなく、この時代らしいブルースをベースにハモンドがうねるオルガンハードにファズギターが切り込むサイケチューンにカリプソを導入したラテンファンク、プログレッシブな展開も見られる70年代初頭のゴッタ煮サウンドが面白い。何せスコットの担当がヴォーカルにリコーダー、下手っぴなリコーダーが味があって良い、流石にヴォーカルはハスキーで渋くてヤング兄弟が目を付けるのも頷ける。
AC/DC 加入によるスコット脱退後の後任ヴォーカルには後にコールドチーゼルで活躍するジミー バーンズが当たるなど豪ロック史に欠かせない重要グループ!
6 BUZZY LINHART WITH MOOGY
KLINGMAN / THE BUZZY / MOOGY SESSIONS 1983 ー 1994 00(MOOGY MUSIC) CDR
米、SSW、ロック、ジョイントセッション集。
バジー リンハートはESPからアルバムリリースしてるラーガサイケグループセブンスサンズを経て69年にソロアルバムリリース、アイズオブブルーがバッキングを勤めた英ロックファンも見逃せないアルバム、以降70年代半ばまでに5枚のアルバムをリリースしてるが何れも傑作揃い、セカンドに4枚目に参加してるマーク ムーギー クリングマンはサイケポップバンドグリッターハウス出身、ボブ クリューがプロデュースし、ロジャ ヴァデム監督、ジェーン フォンダ主演のカルトムービー「バーバレラ」に採用されマニアに人気のグループを経て、トッドラングレンズユートピアに参加したキーボディスト、72年と78年にソロアルバムリリース、ファースト作にバジーが参加、どちらも我が国で紙ジャケ化されてる。
ロックファンにはお馴染みのミュージシャンによるジョイントセッション集、気心の知れた二人による忌憚のないプレイ、ムーギーの自宅やスタジオでゲストミュージシャンを交えた多数のセッションが収録されてる。実力派によるフォーク、ブルース、ジャズ、ワールドミュージック、豊穣なバックボーンによる至福の音楽!
7 アモンデュール / エクスペリメンテ 95(キャプテントリップ)CTCD014
独、サイケ、プログレ、オリジナルリリースは84年、未発表音源集。
突如リリースされたアモンデュールの未発表音源集で通算5枚目のアルバム、最初にアナログ二枚組でリリースされた本作を店頭で見掛けた時、今みたいにネットも無い時代、アモンデュールといえばオリジナルにセカンドにUKデュールに発掘ライブ盤や編集盤が乱発されていてお手上げ状態、曲名は「スペシャントラックエクスペリエンス」がナンバー1から24まで羅列されたもの、全く詳細不明のブツ、結局アナログは未入手に終わったが、これが何とオリジナルの方のアモンデュールの未発表音源集とあってCDリイシュー盤にて漸く入手。ファースト「サイケデリックアンダーグラウンド」の最後の残り滓といえる作品、ご存知の様に先のセッションからはセカンドの「崩壊」に4枚目にあたる二枚組の「デザスター」がリリースされてるので、本作で4アイテム目、LPで6枚分の音源がリリースされてる事となる。
セッションの最後の最後の残り滓ではあるが、一切の加工処理が為されてない剥き出しの音塊、デュールの無垢なる狂気が伝わってくる圧倒的な存在感に壮絶なセッションの様子が垣間見れる。ポストロック、プロトパンク的なサウンドは今の時代にいけるかも?